毎年出演している「コンダクターのシシド・カフカとベース(ケイタイモ)以外は、全員ドラムかパーカッションの即興演奏集団」=シシド・カフカ directs el tempo、今回はISLAND STAGEの三番手(14:20〜)に登場。
今日のドラム&パーカッション勢は、総勢11人である(その日によって変わるのです)。今年もマジカルな即興演奏で、オーディエンスをトランス状態に陥れる。
シシド・カフカ directs el tempo ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
シシド・カフカ directs el tempo ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
17:00からTOKYO STAGEに立ったのは、初出演で、おそらく3日間の全アクト中もっともベテランである清春。「めっちゃ寒いじゃん」と震えながら登場する。歌とアコギの本人、ギター、サックス、ドラムというベースレス編成。
「ファンとかファンじゃないとかいいから、こっち来てください。おじさんが言ってるんだから」「じっとしてると寒いので、貧乏ゆすりだけしてください」「風、すごいね。僕にしてはめずらしく、一所懸命やってます」「僕を観たことないと思うんですけど、今日、誤解を解きにきました。今日観て、さらに誤解が深まる方もいると思うんですけど」「(自分は)いつもこんなだから。こういう人がフェス出た方がいいと思うんだよね。みんなかっこよすぎるから」
などというMCでオーディエンスを手玉に取りながら、そのボーカルと演奏の圧倒的な力で、皆を巻き込んで行った。
清春 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
毎年出ているから、公園が開発されていく様子がわかる。地面が、雨が降っても大丈夫になった──と言うのは、ISLAND STAGE五番手(17:55〜)のBase Ball Bear小出祐介である。そのMC中に上空を飛行機が通ると、しゃべるのを止めて、遠ざかるのを待つ小出。そうですね、確かに慣れておられますね。
自分たちのあとがUNISON SQUARE GARDNとSCANDAL、同世代が固まっている。解散や休止で同期のバンドがいなくなっていく、だからこういうところで会えるとうれしい。我々は続けて行きましょう──という言葉には、「そうだよなあ」と、ついしみじみした。それから、「夏の細部」や「senkou_hanabi」を盛り込んだセットリストにも、とてもぐっときた。
なお小出祐介、後半では「『TOKYO ISLAND』、来年で5周年!続けてくれ、そしてまた呼んでくれ!あと、晴れさせてくれ!4回出て去年しか晴れを見てないから!」と叫んだ。皆勤賞ならではの実感がこもっていた、そこにも。
Base Ball Bear ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
「どんどん寒くなり、どんどん足元がぬかるみ、暖かい家で『キングオブコント』を観るという選択肢もあった中(放送日だったのです)、ここに集まってくれたみなさん、ありがとうございます。センスがいいです。世話になっている鹿野さんが心を込めて作っているイベントということで、ヒット曲とかいっぱいやって盛り上げた方がいいのかな、と思いつつ、全然有名じゃない曲やります」
というMCがおもしろかったので、ついそのまま書いてしまったが、そう言い放った直後に「Siren IN The Spy」で、参加者たちを狂喜させるUNISON SQUARE GARDEN。有名か有名じゃないか以前に、みんなが大好きな曲であることを、その歓声の大きさが示している。
なお、2曲目が「シュガーソングとビターステップ」だったり、ラストが「オリオンをなぞる」だったりと、「全然有名じゃない」ことは決してない曲も、何曲も演奏された。
UNISON SQUARE GARDEN ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
UNISON SQUARE GARDEN ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
1曲目の「SCANDAL BABY」からシンガロングを巻き起こしたSCANDALは、出演は三度目、トリを務めるのは初。最初のMCで「最後までこんなに集まってくれてありがとうございます。雨に歓迎されてますけど、みなさん大丈夫ですか?Xとか見てると朝から来てる人もいっぱいいるみたいだから」と、オーディエンスを気遣うHARUNA。
「あいにくのお天気で、恐竜レースができなくて」と残念がったりしつつ (去年も一昨年も走ったそうです)、「今日はSCANDALらしいセットリストで」と、「愛の正体」「eternal」「瞬間センチメンタル」「テイクミーアウト」等で、参加者たちをヒートさせていく。
ちなみに、この日のみの限定で、会場では「明治ブルガリアヨーグルト×SCANDAL&鹿野 淳」スペシャルコラボラッシーが、会場内で販売された。HARUNAはORANGE、MAMIはYELLOW、TOMOMIはRED、RINAはPURPLE、という凝りっぷりでした。
SCANDAL ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
SCANDAL ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
「夜明けの流星群」でSCANDALのライブがフィニッシュした後、鹿野 淳が登場してカウントダウン、初日の「音楽花火」がスタートする。
サカナクションの「怪獣」に合わせて、4分13秒の間、楽曲にシンクロした、色とりどりの花火が打ち上げられた。
そのあとはピエール中野による、クロージングDJタイム。「音楽花火」を受け継いでサカナクションの「アイデンティティ」で始まり、BUMP OF CHICKENの「天体観測」やELLEGARDENの「ジターバグ」等を経て、FACTの「a fact of life」で終わる10曲でオーディエンスを踊り狂わせ、初日を締めくくった。
©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
ピエール中野 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
と、最後まで観終えたあとは、テントエリアでソロキャンプ。そのエリアの中で、ぬかるんでいるところはテープで囲われて入れないようにしてあったりして、この天候でも快適に泊まってほしい、という配慮が見受けられる。
そのおかげもあって、よく眠れました。
©TOKYO ISLAND All Rights Reserved
2日目に続く。








