berry meet ONE-MAN TOUR 2025-2026「白昼夢、結んだ言葉は花束に」
2025年11月9日(⽇)東京・Shibuya Milkyway
「berry meet始めます、よろしく!」(たく)
たくが元気よく叫び、いこたんがカウントを入れ、たなかりが勢いよくベースを刻む。最初の一音から超満員のフロアが沸騰して床が揺れ、そのままアップテンポでぐんぐん飛ばす。手振りと掛け声で盛り上がるフロアを観てにっこりの、たなかり。立ち上がって手拍子をうながす、いこたん。ひたすら歌とギターに集中する、たく。すごい熱気だ。
「初日をMilkywayにしたのには訳があって。僕らはこのハコにすごいお世話になっていて、『図星』のMVもここで撮りました。メジャー後初のワンマンは絶対ここでやろうと思っていたので、ここで初日を迎えられて本当に嬉しいです。ありがとう」(たく)
たく(Vo,Gt)
最初の気持ちを忘れないようにーー。たくの真心のこもったMCを経て、ミドルテンポの曲や、しっとり聴かせる曲を少しずつ増やしながらライブは中盤へ。選曲は7月リリースのメジャーデビューアルバム『白昼夢、結んだ言葉は花束に』を中心に、ライブ初披露の曲も含めてすべてが一曲入魂、溌剌として初々しい。いこたんの可憐なコーラス、たなかりのジャズっぽくスウィングするベース、たくのテクニカルなギターリフ等、ライブならではの「おっ!」という発見がいくつもある。
「アルバムツアーとは言いつつ、今までやってきたことも出せたらいいなと思います」(たく)
みんなが聴きたい過去の名曲も、期待に応えてちゃんとやる。曲に合わせて全員ジャンプ、手振りと手拍子、いこたんのソロの見せ場、カラフルな照明やミラーボールの演出などを織り交ぜながら、一体感マシマシでライブは進む。まだツアーは続くのでセトリは明かさないが、これだけは言ってもいいだろう。たくが事前にSNSで呼びかけた、「片思いトリップ」と「純情」の手拍子とコーラスは、全員の息がぴったりで大成功だった。berry meetのファンはとても素直、そして優しい。
たなかり(Ba)
ライブが後半にさしかかる頃、たくが印象的なMCをした。メジャーデビューはとても大きな出来事だったこと。「メジャーだから」と思いすぎて、しんどい思いもしたこと。でも、その先に楽しいことがあるから、つらくても頑張れるということ。
「僕にとっての、人生のいいことは、今日なんです。あなたがいてくれて、歌を聴いてくれる、この瞬間が僕の人生にとって一番いいことです」(たく)
みんなの人生にとっての「いいこと」に、berry meetの歌がなれたらいいなーー。そう話すたくの横顔が、以前よりも大人びて見える。メジャーデビューという転換点を超えて、バンドは明らかに成長した。ライブの後半はステージの上も下もなく、手拍子のリズムを合わせ、声を束ねて会場全体が一つになる。たなかりがいこたんの隣に駆け寄って、ニコニコ笑い合ってる。たくがフロアに身を乗り出すようにして、全力で歌ってる。berry meetはライブハウスで育ったバンドだ。この先どんな大きな会場へ行ったとしても、心はきっと原点の場所にあり続ける。
いこたん(Dr,Cho)
熱烈なアンコールに応えてもう1曲、大合唱で締めくくるハッピーエンド。「はい、ミルキー」と言いながら、記念写真に収まる3人のとびきりの笑顔がまぶしい。幸先の良いスタートに、ツアーの成功を確信する。ファイナルのLINE CUBE SHIBUYAはここから目と鼻の先だが、その間にはバンドが歩んできた長い道のりが凝縮されている。ツアー、元気でいってらっしゃい。そして1月22日に、またこの街で会いましょう。








