MCでは暇72、雨乃こさめ、すちの3人で、会場を3つに分けてウェーブで競争する「ドキドキウェーブ対決」を開催。暇72チームの優勝となったが、「あまりに綺麗で、途中で勝敗はどうでもよくなった」という、すちの発言もある意味優勝だ。
終盤戦はデビュー曲でYouTubeの動画再生回数が329万回(2024年11月時点)を誇る「J0KER×JOK3R」からスタート。いるまが「俺たちにとって始まりの曲です」と紹介し、「せーの!」の合図で、観客と一緒にタイトルをコール。続く2周年楽曲「Burn it All」では、タイトル通りステージに炎が吹き上がった。タオルを回して一体となった「Desperate Track」。「2 many fighterz」では銀テープが発射。衣装チェンジの時には黒頭巾の“X”がビジョンに登場し、コール&レスポンスやペンライトの使い方レクチャー、さらにリハーサルで一番バテていたのはLANだったという暴露もあるなど、片時も会場を飽きさせない、“楽しさのカオス”といったステージを展開した。
事務所独立後初めてのライブとあって、この約3カ月は苦難の連続だったようで、それぞれが思いを語ったMCでは涙を見せるメンバーもいた。
新しい環境で精神が疲労し、「-CHAOS-」というライブのテーマや1stアルバム『Six -n0te-』のディープな世界観に飲み込まれそうだったと話し、「しんどいのを乗り越えることができたのはリスペクトできるメンバーがいたから」とコメントした暇72は、涙をこらえる場面も。
すちは、独立という壁に際し、メンバーと怒鳴り合いのけんかをしたことを告白。「自分たちがシクフォニに何ができるか真剣に考えたからこその怒鳴り合いだった。最後には今日という目標に向けて一つになれた」と話した。
みことは、飽き性で何をしても長続きしなかった自分にとって最後に残ったのがシクフォニで、「何もなかった僕に居場所をくれてありがとう。みんなのことが大好きです」と話し、そのお返しに誰か一人でも幸せにできたらうれしいとコメントした。
いるまは、独立してどこまで自分たちでやれるか不安だったと話す。2日間幕張メッセを満員にしたことに自信を得たようで、「このでかい景色を観たら、もっとでかい景色が観たいと思った」と展望を語った。
雨乃こさめは、ダンスや歌に自信がなく、明るい表情で配信をしていた時も、裏では病んだりメンバーに愚痴をこぼしたりしていたそう。「今日ステージに立って、報われた気がした。救われました」とコメント。「楽しくないと活動じゃない」という活動方針にも触れ、「今日はすごく楽しかった」と喜びを露わにした。
そして最後にリーダーのLANは、すちと怒鳴り合いをしたのは自分であることを吐露。しかし「こんな幸せなことはない。これからもこの全力のメンバーとやって行きたい」と、声を震わせながらコメントした。いつしかLANの周りに集まり、肩を組んで抱き合った。
ラストに歌った「eND oF FaNTaSY.」。それぞれが壁を乗り越え、現実と向き合うことを決意したような楽曲。それはまるで、今の彼らを表した楽曲だったように思う。事務所に守ってもらっていた以前の状況とはお別れし、自分たちの足で立つことを決意し覚悟を決めた「eND oF FaNTaSY.」。ステージ上でメンバー同士が、ハイタッチを交わしていったシーンは、どこか達成感と自信に満ちあふれていた。
SET LIST
01. Sledgehammer
02. d0gmq
03. SHALL WE GONG!?!? -1st battle-
04. しっくす。
05. MeDi信
06. Breaking down(すちソロ)
07. Rainy Journey(雨乃こさめソロ)
08. 鏡鬱し(暇72ソロ)
09. アンダーリズムサーカス
10. Kiss in the Dark
11. 六幻
12. Juliet(みことソロ)
13. Villainous(いるまソロ)
14. Flags(LANソロ)
15. J0KER×JOK3R
16. Burn it All
17. Desperate Track
18. 2 many fighterz
19. eND oF FaNTaSY.