TOKYO ISLAND 2024
2024年10月12日(土)13(日)14(月祝)東京・海の森公園 森づくりエリア
【DAY2:10月13日(日)】
今年はなぜか「会場までバイクで行きたい」(持っているのです)という思いにとりつかれ、シートの後ろにギリ積めるまで荷物を減らした結果、「寝袋はいいや、まだ暑いし」という判断をしたのが失敗。寒くて明け方に目を覚ます。
ちなみに、到着が遅いとテントを張るスペースがなくなるほどギッチギチのフェスもあるし、事前に買ったチケットによって自分がテントを張る場所が厳密に決められているフェスもあるが、このTOKYO ISLANDの場合、現段階ではテントが密集状態になっていなくて、余裕があるのがラクでいい。泊まれるけど毎日通うのも全然簡単な、アクセスのいいフェスだから、かもしれない。
ただ、もし今後キャンプする人がどんどん増えたら、敷地的にはまだまだ大丈夫そうだけど、水周りとかが厳しくなるかもしれない。キャンプ場でやっているフェスではない、つまり、炊事場や水場が最初から用意されている場所ではないからだ。そのあたり、なんせ公園がまだ完成していないので、今度はどうなっていくのか、わからないが。
でも、そうか、たとえば山の中のキャンプ場のフェス(昔、TAICO CLUBというフェスが好きで、よく行っていました)だと、会場の中にきれいな川が流れていたりするけど、東京湾の埋立地の無人島だと、そういうわけにはいかないもんね。と、改めて気がついたりもしました。
さて。この日の開演前の催しとして、8:45からラジオ体操、9時から朝ヨガが、ISLAND STAGEで行われた。ヨガは音楽をかけながら、である。先生曰く、インストラクター歴10年だけど、音楽と一緒にやるのは初めて、とのこと。
そして10:45からは、この海の森公園と同じ江東区を拠点に活動しているプロバスケのチーム、東京ユナイテッドとのコラボ企画。鹿野淳の紹介で呼び込まれた、同チームのキャラクター、ユナイトくんがドラムを叩いたのだ。曲は10-FEETの「第ゼロ感」。朝から大ウケ。
そして、鹿野淳の前説&紹介から登場したトップのアクトは、the telephones。「朝から体力全部使っちまおうぜー!」とオーディエンスをアジテートする石毛輝、朝イチなのにめっちゃ声が出ている。
次の打首獄門同好会は、サウンドチェックと本番の間の5分間で、参加者にうまい棒を配った。「1本取ったら(袋を)次の人に回してください」と、大澤会長。そうよね、これも、コロナ禍の頃はできなかったもんね、と、ついしみじみする。
そんな素敵なアクトが次々と出て来るのと同時刻の昼12時頃から、ワークショップのエリアで「ねじねじパン」なる催しが行われるという。竹の棒にパン生地をねじねじと巻き付けて焚き火で焼いて食べる、というもので、鹿野淳がレシピを監修し、自ら指導するとのこと。
行ってみた。やってた、ほんとに。熱心に参加者のみなさんに教えているが、見ていると、うまい具合に竹に巻き付けるのも、焦げないように焚き火にかざし続けるのも、けっこう難しそう。でもみなさん楽しそう。
そのすぐ後ろにある、仕事体験テーマパーク「カンドゥー」では、「おかしクリエイター」「ヘアスタイリスト」「カフェ店長」の3つのコースが行われていて、どれも子供たちでいっぱいだった。
ISLAND STAGEの三番手は、10月27日(日)に日本武道館ワンマンを控えているZAZEN BOYS。いつもながらの「すさまじい」としか言いようのないグルーヴで、オーディエンスを圧倒する。
最初は「MATSURI STUDIOからやってまいりましたZAZEN BOYSです」で、その後は「MATSURI STUDIOから」の部分をアレンジしていくのが向井秀徳の挨拶のパターンだが、この日は「お台場から泳いで」「晴海埠頭からフェリーに乗って」「浦賀沖から黒船に乗って」の3バージョンだった。
その向井秀徳は、次の出番の大森靖子のステージにも登場した。サングラスに白半袖ワイシャツ姿で、自身が彼女に提供した「桃色団地」をデュエット。歌い終わると、自分でマイクスタンドを持って去る。
次の東京スカパラダイスオーケストラは、最後の2曲で、次に同じステージに出るHEY-SMITHの面々とコラボレーション。「Glorious」と「Paradise Has No Border」の2曲を共にぶちかます。ものすごいテンションで、ものすごい多幸感である。
w.o.d.には、最後の曲「My Generation」で、同じステージのふたつ前に出たSPARK!!SOUND!!SHOW!!のタナカユーキが乱入した。というわけで、全体に、予期せぬサプライズ・ゲストが多い日だったようだ、この2日目は。
TOKYO STAGEのトリは、3年連続出演で、その度に初めて観る人を驚かせてきた、シシド・カフカdirects el tempo。ベーシスト(WUJA BIN BIN/ATOM ON SPHERE等でも活動するケイタイモ)以外の(今日は)10人が、全員打楽器で、コンダクターのシシド・カフカのハンドサインで即興演奏を繰り広げる。途中でコンダクターが代わり、シシド・カフカも演奏側に加わったりする。
ISLAND STAGEのトリは、ヤバイTシャツ屋さん。サウンドチェックからトバしまくる3人を観ていて気がついたが、こういう野外フェスで、照明が効く夜の時間帯にヤバTを観るの、下手したら初めてかもしれない。今年の志摩スペイン村でのワンマン(5月11・12日)も、17時終演だったし。
などと思っていたら、本番でこやまたくや、「めずらしいんです、トリ。だいたいトップバッターなんです」。やはり。そういえば、このフェスの初開催年の初日のトップも、ヤバイTシャツ屋さんだった。「ちょうどコロナ禍の規制が弱まって、ライブでの声出し解禁のタイミングやった、お客さん今日の10分の1くらいしかおらんかったけど、声出していいのがすごいうれしくて、感動した記憶が残ってる」──と言うこやまたくや。
終演後の、本日の「音楽花火」の楽曲は、ELLEGARDENの「スターフィッシュ」だった。さらに、この日は21:30からフードエリアで、怪談の時間も設けられた。語ったのは、2018年に「怪談最恐戦」を勝ち抜いて「怪凰」となった怪談家「ぁみ」。豪華。