なすお☆、過去最大キャパのワンマンはソールドアウト!「私にとってここは世界で一番幸せな場所」ファンへ感謝を伝える

ライブレポート | 2024.10.24 19:00

なすお☆マンライブ2024「なすプラネット」
2024年10月14日(月祝)新宿ReNY

YouTubeシンガーなすお☆。普段は主に替え歌カバーやショート動画をアップするなどの活動をしており、現在チャンネル登録者数は63万人を突破。2022年にはアニメ『可愛いだけじゃない式守さん』のOP曲を担当すると一躍、脚光を浴びることに。

今回のライブは、自身のライブでは最大規模の会場とのことだが、客層もお子さんから大人まで。更に10月からスタートしたアニメのOP曲の担当も決まり、この日のチケットはソールドアウト。まさに今の状態はポップコーンが勢いよく弾ける直前といえるだろう。

開演を待っているとステージ後方のスクリーンに「5:00」の文字が現れて、秒刻みで数字が減っていく。会場の「なすお☆」コールがどんどん強くなり、10秒前からカウントダウンが始まり、「0:00」になるとスクリーンにかわいいキャラクターのアニメとファンタジックなBGMが流れる。「むか~し、むかし、あるところに一人ぼっちの惑星がありました。」── そんななすお☆のナレーションから始まるオープニング映像。会場全体があっという間になすお☆ワールド全開の世界観に惹き込まれていく。「ようこそ『なすプラネットへ』」その一言を合図に一曲目のイントロが。

「candy piece」のピアノによるイントロが流れると「みんな~! お待たせ~!」と頭にはトレードマークである大きいハットと、左袖は緑色、右半身は黒色の衣装でなすお☆が登場。「なすプラネット!」と叫んで歌い始める。クリスタルで透明感のあるキュートな歌声がサビ前に差し掛かると「みんな! 手を挙げて!」と叫ぶ。お客さんと一緒に手を振りながら一段声が力強くなる。

アウトロが開けると元気に「サンキュ!」。チャイムの音が鳴ると、「みんなの声を聴かせてください! 一緒に盛り上がっていけますか?」の問いかけに、会場も「オー!」と反応。それを確認すると「いっくよ~!」と「死ンデルラ」へ。ハツラツとした声で歌うが内容は「もしも、シンデレラにストーカーがいたら?」というギャップのある物語(本人作詞)。1Aの「はい、どうぞ。」やサビの「バビディブー! ビビディバディ!」のパートではみんな声を合わせ、すっかりファンとのチームワークが出来上がっている。

最初のMCゾーンになり、「みんなに会えるのをめちゃめちゃ楽しみにしてきました」と言って、「盛り上がれますか!?」、「イエー!」のやり取りを繰り返すと「ドッキュン・パラダイス~恋する口裂け女~」。有名な都市伝説の口裂け女の恋をポップに歌ったラブソング。ラストの「口が裂けても言えないねっ」のフレーズを聞いた瞬間、つい笑みがこぼれてしまった。それにしても「死ンデルラ」と「ドッキュン・パラダイス~恋する口裂け女~」の歌詞のセンスは独特でおもしろい。ちょっとブラックなファンタジーもなすお☆が笑顔で元気に歌われるとかわいく思えてしまう。ミラーボールが回り、曲の途中でモンキーダンスをみんなでしたり、楽しそうだ。

改めて「こんにちなす!」と挨拶。「なすお☆がすき!?」と問いかけると男女問わず「大好き!」の声に「満足した。さようなら」と舞台を去ろうとしてお客さんから必死で止められるなすお☆(笑)。「後ろも見えてるからね。逆にそっちから見えてる?」と声をかけ、お客さんに名前を尋ねたり、何で知ったのかを尋ね、ステージ前にいた手作りのうちわを持った女性に話した後、「束縛したくなっちゃった」と舞台袖から鎖の両先に手錠が付いているアイテムを持ってきて、お客さんの腕にはめようとすると持っていたうちわに「束縛して」の文字を見つけて動揺するなすお☆(笑)。何とか腕に装着すると「今だけは○○ちゃんのやばい彼氏」とささやいて歌うのは「やばい彼氏」。束縛が激しい、彼氏を歌ったソフトな電波系ソング。(せいか~い)や(かわい~い)のパートの時のなすお☆の表情も妖しげ。Kanariaの「酔いどれ知らず」を、なすお☆が歌う姿などミステリアスに表現している映像をYouTubeに「歌ってみた」としてアップしている「不思議な酔いどれ知らず」。刻むリズムとゆがんだギター音にのせて歌うが途中でどんどんキーが変わり、聴いていると不安になってくる。

楽曲が終わると同じ事務所の盟友、とくみくすとのMVのメイキングや楽曲の映像が流れる。映像が終わり、1組目のゲストのとくみくすがアコギを抱えてステージに現れてギターを弾き始めると、なすお☆も後から登場し、とくみくすと「ヴィラン」をデュエットで。ボーカルの高音と低音が美しいハーモニーを奏でながらサビでは情熱的に。歌い終わると、「ギターソロの時、みんなに「かわいいよ」とか「イケメン」と言われて、ニヤけてたよね?」となすお☆に突っ込まれ、「だって、嬉しい」と喜びを隠さない。なお二人が出会って7年、二人でライブをやるのは2019年の無料ワンマンツアーを一緒にまわって以来、5年ぶりとのこと。そこで久しぶりにどんな曲でも弾くという即興リクエストコーナーを開催。フレデリックの「オドループ」やなすお☆の「死ンデルラ」のアコギver.など華麗な弾き語りを見せて大きな拍手を受けた。そしてとくみくすがなすお☆の曲の中で一番好きだという「忘れ物」でもコラボ。愛し合い、一緒に暮らした彼が明日、ふたりで過ごした家を出ていく。ふたりがさよならする前日の夜の気持ちを歌った曲で、アコギの優しい音色となすお☆のせつない歌声、とくみくすのコーラスが入ることで、より胸に刺さる。

とくみくすを見送ったなすお☆が「5年ぶりに顔を見合わせながら歌っていたらちょっとうるうるしちゃいました」としみじみしていると、ステージ上手の幕から顔を少し出して、のぞいている女性が。「おーい」と声をかけるも気付かないなすお☆。お客さんがざわざわし始めても「何か見える?」と知らんぷり。ついには「見えるでしょ!」と大きな声を上げながら2組目のゲストのりみーが登場。なすお☆がさらりと紹介するも「大好きで大親友のりみーちゃんで、もう1回」とリクエスト。そして前に登場したとくみくす(りみーとASOBI同盟というユニットで活動中)が黒のシックな衣装でなすお☆と雰囲気が似ていることにクレームを入れ、りみーが一番好きな衣装を持ってきたのでなすお☆に着てほしいとお願い。衣装を着替えている間になすお☆とりみーの仲良し映像が流れる。

映像が終わり明転すると、なすお☆とりみーが現れて「私たち、絶対前世姉妹だよね!」と声を合わせると二人の名義で歌っている「絶対前世姉妹!兄弟!」。曲頭の歌い出し後に二人で「なすりみで~す!」とごあいさつ。速いテンポで、セリフの掛け合いもあるかわいい曲を踊りながら歌った。公私で仲が良く、ディズニーランドに行った動画などを上げているが、なすお☆とりみーが同一人物じゃないかというコメントが多いのだそう。二人共、声が似ているという自覚もあり、後ろを向いて「どっちが歌っているでしょう?」クイズも出題。どちらが歌うのか決めていなかったり、何度かやり直す様子がほほえましい。そしてなすお☆が初めて作詞を手掛けた、りみーの曲「この物語はフィクションです」(ドラマ『埼玉のホスト』挿入歌)へ。ステージで一緒に歌うのもこの日が初めてとのこと。アコギの音色が心地いい、ミディアム系のおちついた曲調のせつないラブソングで、二人の歌声やユニゾンの美しさにお客さんは二人を見つめて、じっくり耳を傾けた。

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