グループ魂、2年ぶりに6人で再始動!アルバイトに応募してきた人物とは?!相変わらずの不適切ぶりに爆笑とほろりな場面が絶妙に絡み合う圧巻の東京公演、結成30周年目も活動継続をファン切望!

ライブレポート | 2024.10.02 18:00

グループ魂 『グループ魂(再)の、アルバイト募集!』
2024年9月18日(水)Zepp DiverCity(TOKYO)

グループ魂が9月18日(水)に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)、9月25日(水)に大阪・なんばHatchでワンマンライブ「グループ魂(再)の、アルバイト募集!」を開催した。

今年3月、6人で活動を継続することを発表したグループ魂。9月18日(水)のZepp DiverCity(TOKYO)公演では、破壊(阿部サダヲ/Vo)、暴動(宮藤官九郎/Gt)、小園(小園竜一/Ba)、石鹸(三宅弘城/Dr)、遅刻(富澤タク/Gt)、港カヲル(皆川猿時/MC&Vo)に加え、松尾スズキ、宍戸美和公、荒川良々、少路勇介が出演。バカバカしさとカッコよさ、愛情と毒、爆笑とグッとくる場面が絶妙に絡み合う圧巻のステージが繰り広げられた。

港カヲルがステージに登場した瞬間、ウォー!キャー!という歓声が沸き起こる。「女は〇〇である」(この日は“自民党より、地味なノリ弁当が好きである”でした)から始まる口上、“こんばんは夜の環境大臣、永遠の46歳、港カヲルです。久しぶりに帰ってきたぞ”という挨拶、そして“おっぱい元気?!”のコール&レスポンスに対する反応もめちゃくちゃ強烈。フロアを埋め尽くした観客(チケットはもちろん即完売)も2年ぶりのライブを全力で待ち構えている。

「とりあえず6人でいけるところまでいってみて、何かあったらヘルプを呼ぶということで。出てこい、老害ども!」と破壊、暴動、小園、石鹸、遅刻が呼び込まれ、
「久しぶり!!」(破壊)という叫びから「モテる努力をしないでモテたい節」が炸裂。さらに「ずるむケーションブレイクダウン」「チャーのフェンダー」と人気曲を連発し、会場を沸かせる。この3曲には宍戸美和公がパリ五輪のブレイキン女子オーストラリア代表選手風の姿で参加(バイト中の事故で亡くなった“バイト霊”で、港以外のメンバーには見えない設定)。キレキレのダンス&コーラスで盛り上げた。

続いて“白衣、下ネタ、ホワイトボード”というコーラスで始まる「ケーシー高峰」、グラビアクイーンをテーマにした「グラビア29時」、“潤滑油やねん!”というキメゼリフ(?)が楽しい「ウィリアム・カウパー」を披露。“パンキッシュなバンドサウンドとくだらなすぎる歌詞”というグループ魂の魅力を冒頭から存分に発揮してみせた。

『グループ魂(再)の、アルバイト募集!』という題名通り、この日は3人の“アルバイトに応募してきた人”が登場。一番手は、これまでもグループ魂のライブに“遅番”として登場してきた少路勇介。中学生の新聞記者に扮した皆川が履歴書を(ツッコミを入れながら)読み上げ、少路はそのままサックスプレイヤーとして演奏に参加。ライブ初披露の「平成の記憶がない!」、ダブの要素を取り入れた「オクサーヌ」、超高速のパンクチューン「IN」を披露した。
2番目のバイト応募者は、荒川良々。「どうも、闇バイト君です」という挨拶で笑いを取り、荒川も履歴書を提出。これまでの自身のバイト遍歴を紹介した後、初期の名曲「Over 30 do The 魂」へ。“Over 40 do The シコる”の大合唱のなかで、港がなぜか“Over 40ふるさと納税♪”と歌い、またしても大爆笑が起きる。

港が女子高生に扮し、“朝起きたら、おっさんのオレが少女になっていた”という「High School」をパフォーマンスした後は、新曲の「来世は叶姉妹」。「今世は無理だから、来世は叶姉妹(になりたい)という曲です」(暴動)というこの曲では、荒川が叶姉妹のコスプレで登場。しかも体の左側が叶美香、右側が叶恭子という1人2役(マジンガーZの“あしゅら男爵”のスタイルです)。次々とネタが繰り出され、フロアの熱気がさらに上がっていく。

横山剣(クレイジーケンバンド)の作詞・作曲による「欧陽菲菲」、パンク×ファンクなアレンジがカッコいい「さかなクン」、代表曲「君にジュースを買ってあげる♡」を続けて演奏した後は、ライブ定番曲「職務質問」へ。ダンサーとして登場したのは、ポリス姿の宍戸、そして、見覚えのある黄色いTシャツとジーンズ姿の松尾スズキが曲の中盤に登場。大人計画の座長のダンスに、観客からはこの日いちばん大きい拍手と歓声が送られた。

3番目のバイト応募者は、もちろん松尾。特技は絵とチャプチェを作れること、趣味はYouTubeで猫の動画、ワニが動物を引きずり込む動画を見ることと意外な趣味を発表。続いて、暴動、破壊とともに3人で特殊詐欺をテーマにしたコントを披露。破壊がスリッパ(松尾が少し柔らかいmyスリッパを持参)で松尾の頭をはたくシーンは言うまでもなくきわめてレアだ。
さらに松尾がボーカルを取り、遠藤賢司の名曲「不滅の男」をカバー。 “今まで何度 倒れただろうか/でも俺はこうして 立ちあがる”というフレーズを響かせる松尾に、観客もさらに熱く盛り上がりを見せた。

ここからライブは終盤へ。ブラへの偏愛を歌ったパンクナンバー「アイブラユー」、グループ魂のなかでももっともヤバい下ネタソング「押忍!てまん部」、破壊、暴動の高田文夫へのリスペクトをテーマにした「高田文夫」、“朝起きたらカチカチ”からはじまる本編ラストの「カチカチ」では、港がパンツ一丁で“朝立ちで カチカチで 朝イチで スーパーひたち”というラップを決めた。

アンコールは九代目中村屋華左右衛門(阿部サダヲ)の挨拶に他のメンバーがつっこみまくるコント「中村屋」から。「2年ぶりのライブってことなんだけど、あらためて思ったね。歌詞ひどいだろう! なんだ、“押忍!てまん部”って。お前らどうなりたいんだ?」「“SONGS”に出たい」「無理に決まってるだろ!」というやりとり(笑)を挟み、出演者全員がステージに登場。この日の感想を順に述べたゲストの4人に、客席からは大きな拍手が送られた。
そのままゲスト4人と共に「痛風だけど恋愛したい」を全員で披露。ラストはメンバー6人で「ペニスJAPAN」「TMC」をぶちかまし、会場を興奮と爆笑に巻き込んだ。

港カヲルは最後の挨拶で「いつも以上に、サービス過剰なライブでした。グループ魂、来年は結成30周年なの。どうします? どうしてほしい?」とアピール。「せっかく声も出せるんだし、元気出しましょう! 元気を出して、声出して、勇気を出して、ケツ出していきましょう!」とデカい声で語り掛けた。
最後は三三七拍子を行い、ライブは大団円。2年ぶりのライブで相変わらずの不適切ぶりを見せつけたグループ魂。結成30周年の活動も期待したい。

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