別れを切り出してくる奴は、私のこと好きじゃないし、
そんな奴はいらない(EYE)
寺田うん。私は、昔、ティナ・ターナーかな。ティナがバラードを歌ってる時に英語の歌詞がわからないから勝手に詞の内容を頭で想像して、家に帰ってダーっと詞を書いたの。
EYEそれ楽しそうですね!
寺田そう。めちゃ楽しかったよ!意味のわからない言葉とかのときにやると面白い(笑)。その人の表情とか曲の雰囲気で勝手にいろんな世界が浮かぶから、それをダーって、一気に紙に書いていくの。
EYEやったことないからやってみたい!
寺田面白いよ。
EYE私も英語さっぱりわからないのでね(笑)。岡野ハジメさんに“オメー、ヘッタクソだな”って言われましたもん!でも、そういう逆の展開というか、分からないなりの使い道を考えてみようって思いました。
寺田うん。めっちゃ楽しいよ。勝手に想像しながら書くっていうのが面白い。
──いろんなところにヒントがあるんですね。よく、シャワーを浴びてる時やバイクに乗ってる時とか、音がある場所で曲が降って来ることが多いて聞きますよね。
寺田あ、それ分かる。私もそう。踏切とか。踏切はどうしても私の中でメトロノームにしか聞こえなくて(笑)
EYEわかります!あるあるですよね!踏切、2個鳴ってるじゃないですか、自分側と、渡った先とで。そういうのをウラ拍で取ります(笑)
寺田なんかわからないけど、曲が浮かんだりとかね。あとは、今だと携帯だけど、昔は浴槽にカセットデッキ置いて、頭洗ってる時とかに思い浮かんだやつを鼻歌で入れたりとかあった。あとは新幹線の振動で曲書いてたりとか。その時も(鼻歌を)録音して後で聴くんだけど、ゴーって音しか入ってなくて聴こえへん!みたいなこともあったけどね(笑)
EYEあははは。すごいですね(笑)。あと、私はマックのポテトの出来上がる音とか(笑)
──あの“チロリ、チロリ”ってやつね(笑)。すごいな、やっぱり2人とも音楽の中で生きてるんですね。
EYE職業病的な感じですよね。
寺田そうだね。
──歌詞もそうなんですか?
寺田でも私は歌詞としては書かないから、思いだけね。浮かんでくるよ、いろいろと。
──でも、自分で書いちゃうとその言葉で限定されてしまうから、想いだけ伝えて書いてもらうことで、そこに余白だったり、自分の中からは出ない何かがあったりもする感じなんでしょうね。
寺田そうかもしれないね、本当に。でもね、私が詞を書かない最大の理由は嘘つきだから。オブラートに包んで、包んで、本当の感情を包みすぎて、何が言いたいのかわからなくなる。
──やっぱり繊細なんだな、寺田さん。
寺田本当はこういうことが言いたいって思っても、なにかどこかでカッコつけたり、いい子ぶったりしちゃって、悲しいのに悲しくないって言ってみたりとか、泣きたいんだったら泣けばいいのになんで泣かないのって思うんだけど、泣けないの。
──自分じゃ素直にいけないんですね。
寺田うん。それよりも、髪振り乱して、道端でうわ〜っていう……。
──行かないで〜!みたいな?
寺田うん。実際“行かないで!”はないけどね(笑)
──“行かないで!”はないですか(笑)?EYEちゃんも?
EYEないですね〜(笑)。妄想の世界ではありますけど。
寺田あははは(爆笑)
EYE私も実際は“行かないで”はないですね。“どうぞお好きに”って感じです(笑)
寺田あははは。そうだよね(笑)。どうぞって感じ。
──未練とか全然ないですか?
寺田・EYEない。
寺田もうすぐ次だもん(笑)
EYE別れを切り出してくる奴とかいらないですもんね。
寺田いらない。いらない。
EYEそもそも、そうなってるんじゃ、自分のこと好きじゃないし。だから、そんな奴はもういらない。
──たしかに、もう気持ちのない人を追いかけても仕方ないもんね。なるほどね。逆に告白はする方?
寺田・EYEしない。
EYE一緒だ(笑)。しないっす。
──好きな人に言われるタイプ?好きじゃない人に言われたら、ま、付き合ってみるかってなる方?
寺田・EYEそれはない。
寺田あははは。同じだねぇ〜(笑)。こいつだったら付き合ってみるか、みたいのはないかな〜。
──本気で好きじゃないと付き合わないんですね。
寺田ん〜。それもどうかな〜(笑)
EYE込み入った話になってきたぞ(笑)!
寺田女子トーク(笑)!どうだろうね〜。でも告白したりはしたことないかな〜。
EYE私はビビリなので、言えないタイプです。
──ちょっと待って、EYEちゃん。ロック女王みたいなところから、オタクでビビリでって、だんだんヘタレみたいになってきてるけど大丈夫(笑)?
EYE大丈夫です、ヘタレなんで(笑)
寺田ギャップ萌えだね!
EYEいやぁ、全然萌えない方のギャップです。ビビリだから告白はなかなかできないです。なんか、告白されるってなった時も、ちゃんと好きって言ってくれないと信用できないです。
──え?そこもビビリなんだ。
EYEそう。だから、自分も好きって言わなきゃって思うんですけど、でもそれってけっこうファイナルアンサーじゃないですか。
寺田たしかにファイナルアンサーだね(笑)
EYE匂わせてって、気を引くまではあっても、これを言ったらどっちかに転がるっていうのが言えなくて。好きって言って、“ごめん”ってなったら切れちゃうじゃないですか。その切れちゃったらどうしようっていうところにビビって言えないタイプです。仲良くなっていって友達みたいなお付き合いからっていう感じですよ、あっても。だから、プロポーズとか告白っていうのは自分自身も相手からもないですね。現実世界はね(笑)
──現実世界的にはね(笑)。ちょっとここは先輩にも聞いてみたいですね。
寺田うーんと、いつからだ?男を切らしたことはないので(笑)。男のいない人生は考えたことないから〜。
EYEまじカッケぇ!
寺田でも、だからと言って、その人にどっぷりのめり込むのもないですね。わりとパートナー的な。自分の仕事に差し支えのある奴はノーサンキューなので(笑)
──ちょっと待ってください(笑)。男子的考えですね(笑)。女子トークなのに(笑)。でも、そうですよね。ちょっと足かせになるような人はいらないですよね。
寺田そう。合わない人はいらない。“僕と音楽とどっちが大事?”って聞くアホな男がいるんですよ〜。
EYEいたんですか!?
寺田いたいた!
EYEうわ〜。愚かだ。
寺田愚かでしょ(笑)。そういうのはノーサンキューって思うし、そこは比べるものじゃないよねって。
──だからですね、よくそういうのは男子から聞く話ですよね(笑)。“私と仕事どっちが大事?”みたいに言われてつらいって。まさかの、逆パターンもあるんですね。
寺田でも多いんじゃないのかな〜。ねぇ、どお?男の人は?(男性スタッフに質問)
男性スタッフそんなこと絶対言わないです!
寺田本当〜?んじゃぁ私が言われた人が特別変だったのかな?
──それだけ寺田さんが魅力的な女性だからだと思います。その人にはなくてはならない存在だったんだと思う。
EYEそうだと思う。それに、表に出ている人だから、“俺だけ特別であってほしい”って人が寄ってくるのもあるんでしょうね。職業的に。だから、俺とどっちがってなってしまうのかもしれないですね。
寺田あ〜たしかにね。
EYEそんなこと言われてもね、私たち、客商売ですからね。
寺田客商売(笑)
EYEあ、言い方間違えた(笑)。やっぱりお客さんと顔を合わせてライヴをやる限り、会話するタイミングやイベントとかもあるから、それで会話するなとか、顔合わせるなとか言われたら、もうやめるしかないですからね。それを“どっちが大事だよ”って、どっちも大事に決まってんじゃんってことだよって思いますよね。
寺田そうだよね。愚問。
──男らしい(笑)
EYE男なのかな、私(笑)
──でも、女々しいって言葉って男子にしか使わないしね。だから、逆にそれはあるのかもね。女子の方がけっこうスパッとしてるというか。いざとなると腹を括るというか。
寺田そうだよね。女の人の方が切り替えが早いのかなって思うかな。仕事でもプライベートでもごちゃごちゃになったりしないだろうし、自分の中で今すべきこともわかってればそれをやるだろうし。別れたときの身の切り替えの早さも、男よりも女の方が早いと思う。
──上書き保存と、別名保存って言いますしね。女性が上書きで、男性が別名でね。
EYE一掃しちゃうのは女の方ですもんね。
──女の方が痛みにも強いって言うしね(笑)
EYE究極(笑)。母は強しってことですよ!
寺田あははは。そんな女性ならではの強さで、これからもシーンを盛り上げていきたいよね!
EYEぜひ!ご一緒させてください、先輩!どこまでも着いていきます!