結成20周年の記念イヤーとなる今年、10枚目のシングル「THIS SONG'S TO MY FRIEND」をリリース。10月から始まる20thツアーも控えた、GOOD4NOTHING(以下、G4N)。20年目にしてさらに勢いを増すサウンド、「夢を叶えてみせるよ」と宣言する前向きな歌詞と、新曲を聴くだけで状態の良さが分かるバンドの現在について話を聞いた。
──まずは結成20周年おめでとうございます!
U-tan(Vo&Gt)ありがとうございます。まぁ、20年やった実感は全然なくて。自分らで20周年記念って言って色々立ち上げて、やっとその気になってきたくらいですけどね。
MAKKIN(Ba&Cho)僕も「言われてみれば長くやってるなぁ」というくらいで。こんなペースでツアーやりながら、20年続けてるバンドってなかなかいないので、幸せやなぁと思いますけどね。ただ正直、最近は車移動がシンドくなってきます(笑)
TANNY(Vo&Gt)みんな、パーキング着くたびに「んあぁ~~!」言うて、腰伸ばしてますからね。「あいててて……」って、真っ直ぐ降りれないんですよ。
MAKKIN体にガタ来とるからな(笑)。誰か急に病気になって出来へんくなるかも知れないとか思うと、一本一本のライブを大事にやっていかなあかんなと思いますよね。
U-tan周りに20周年のバンドも多いから、具体的には言わんけど「最近どう?」なんて話して、支えあえてるところもあって。「あいつもやれてるし、大丈夫か」みたいな暗黙の了解みたいなのがあって、それは心強いですけどね。
TANNYそうやな。でも、昔は「暑いのがええねん」とか言ってライブの時に空調切ったりしたけど、いまは「全開でお願いします!」言うもんな。無茶はしない!
MAKKINたまに若手が空調切って、俺らにバトン渡す時とかイラッとするよな(笑)
U-tan暑すぎると体に鳥肌出るんですよ!その感じとか、懐かしいですけどね。
──そこでG4Nは“堺のオッさんたち”と、バンドマンがオッさんであることを認めたところは同世代に勇気を与えたし、ひとつ功績だと思います。
U-tanあ~、なるほど。そうですかねぇ?(笑)
TANNY「早めに言うとけ!」みたいな気持ちはありましたけどね(笑)
──最新シングルを聴かせてもらって、オッさんを認めた上でこれだけ勢いあるパンクサウンドを鳴らして、照れずに夢を歌えるところが最高だと思ったんですが。20年目を迎えて、なおこれだけ勢いのある作品が作れる自分たちについてどう思います?
U-tanたまたま20周年ってだけで、こういうシングルが出来たのはごく自然なことやし、バンドやってく上では通過点やと思ってますけどね。今回、それとは別に「シングルを作る」っていうことへの緊張感はあって。たくさん曲作って、「タイトル曲はどれにしよう?」ってみんなで悩んだんですけど、なかなか決まらなくて。レコーディング終わってから、「THIS SONG'S TO MY FRIEND」にやっと決まったりして。
MAKKINアルバムの先行とかじゃなくて、シングル単発で出すことが無かったしな?
U-tanそうやな。20周年の締めくくりってところで、現在の俺たちを4曲くらいで表したいって気持ちもあって、シングルという形にしたんですけど。タイトル曲は20周年を迎える同世代の仲間へのメッセージでもあるし、「まだイケるぞ!」って自分たちに対するメッセージでもあるし、これを聴いた若い子が「俺もバンドやりたい」と思ってくれたら嬉しいし。「堺のオッさんもやっとんぞ!」というのを見せたかったんです(笑)
──「THIS SONG'S TO MY FRIEND」で歌っている、<It doesn't matter(まぁそんなのどうでもいいか)>ってのもすごく良くて。オッさんになって、大変なことも色々あるけど、そんなのぶっ飛ばして「どうでもいいか」と思わせてくれるのがパンクロックだったりして。ライブを見てる瞬間って、自分の悩みや年齢を忘れる瞬間ってあるんですよね。
U-tanそうですね。歌ってる時とか、特にそういう感情になりますね。普段は小さい悩みもあるけど、「どうでもいいか」と思えた方が生きやすいし、「悩んでる時間があったら、それで一曲作った方がええか」と思ったり。
MAKKIN音楽ってその瞬間は全てを忘れさせてくれる、すごい力がありますからね。