──2組はツーマンに限らず、普段、ライブで一番大事にしてることって何ですか?
Kouichi 結構、マジメな質問ですね(笑)。
──いや、そんなところにも意外な共通項があるかな? と思って。
Takeshi なんだろ? 楽しませるとかは当たり前で、楽しませた上でその人の心の奥に触れるというか。カメレオを好きでいることで毎日踏ん張れるみたいな、そういう存在に思ってもらえるようなライブが出来ればと思っていて。初めて見る人はそんなつもりで見ていないと思うんですけど、その心の扉を開いてやりたいみたいな気持ちはありますね。
Kouichi まぁ、音楽なんて嗜好品で無くても生きていけるもんなので。そんな大きなテーマを掲げるつもりもないですけど、形にも残らないものだからこそ、その時限りのものにならないようにというのは心がけてますね。そういう意味では、お互いに同じ意志を持ってる気がするし、「その場が楽しければ良いっしょ!」のツーマンには絶対ならないと思うので、そこにこだわっていければ良いなと思ってますけどね。ライブハウス出た瞬間、忘れられるようなライブだったら嫌ですからね(笑)。
──Brand New Vibeは、ライブで一番大事にしてることって?
SHIGE ライブに掲げる自分たちのテーマというのは無限大にあると思ってるし、見に来てるお客さんが求めるものも100人いたら100通りあると思うので。それに対して僕らが出来ることの全てをやっても、もしかしたら何人かには伝わらないかも知れなくて。まず出来ることは、僕ら6人がドンと前に出て、僕らが出せる最大の良さを前面に出すことだと思っています。例えば、僕なんてすごく単純で、鍵盤をなるべく見ずにお客さんを見るとか、メンバーを見る時はしっかり見るとか、すごく簡単なことを心がけてるんですけど。その簡単なことの積み重ねが、「来て良かった!」と思うようなステージを作ると思っているんです。他にもメンバーが手を挙げるところで全員がピッタリ揃ってるとか、息の合った6人を見るだけで、お客さんはワッと思ってくれるかな? とか。そこにミスやトラブルも含めた生の良さが自然と出たり、決めるところはビシッと決めたりというメリハリがあることがライブの面白さなのかな?と思ってます。
KEI 僕とSHIGEは、メンバーの中でもMCとかで会場の空気を作る役割を果たしていて。例えば、MCってライブにしかない物なので、僕はMCをすごく重視しているんですが。その時のお客さんの雰囲気と、その時の自分のコンディションで意外な言葉が出てきたりすることがあって。良くも悪くもその場の空気に左右されるし、僕は出来るだけ会場の良い空気を作りたくて、空気を読み過ぎることがあったんですけど、最近は空気を読むんじゃなくて、空気を作ろうというモチベーションに変わっていて。例えば、今までは曲が終わった後の沈黙が嫌だったんだけど、沈黙の重要さに気付いて、あえて沈黙を作るようになったり。空気を読むんじゃなくて、自分が作りたい空気を作っていくことが、お客さんを巻き込んでいくということなのかな? と思うようになったんです。だから、ツーマンでも最高の空気を作って、巻き込んでいけたら良いなと思っていますけどね。
Takeshi お互いがお互いのお客さんを巻き込んでいけたら良いよね。
KEI そういえば電車で移動してる時、カメレオのファンの方に「今度ツーマン行きます!」って声かけられましたよ。ちなみにその子「Kouichiさんのファンです」と言ってました(笑)。
Kouichi お~、すでにお客さんを巻き込んでるね。
──あはは。で、お互いのファンには予習として、ぜひ最新作も聴いておいて欲しいところですが。カメレオの最新作はミニアルバム『KAMENICATUON!』ですね。
Kouichi いつもそうなっちゃうんですけど、本当に音楽性がまとまらないバンドで(笑)。オムニバス・アルバムみたいな内容なんですけど、僕はそこが好きでし、強みだと思っています。ポップな曲もあるし、挑戦的な曲もあるし、バンドなのに5人で歌う曲もあって、入り口はすごく広いと思うし、現在のカメレオを表現した作品になっているのでぜひ聴いて欲しいです。
──Brand New Vibeは最新シングル「#ROTS」がリリースされます。
KEI 僕らもいつもそうなっちゃうんですけど、本当にまとまらないシングルで(笑)。楽器隊が歌ってたり、振り付けが付く曲があったりして。「なんで!?」って思われてしまうかも知れないんですけど、そこには「楽しいから」以外の理由はなくて。一番重要なのが、超全力で作っているということです。リード曲「#ROTS」はランニングの曲なんですけど、僕、毎日すごい距離をランニングしてて。それも理由なんてなくて、ひとつのことを超全力でやってることが重要だったり。2曲目「SHAKE Rock!!」はメンバーがシャケ弁当が好きだって思いを全力で込めた曲で、3曲目「うりゃおい。」は僕が最上もがちゃんが好きだというパッションを全力で込めた作った曲で。「うりゃおい。」はライブで聴いたファンの子に、「こういう曲をやるのはすごいショックだ」と言われたんですけど……。
Takeshi ショックというのは歌詞? パフォーマンス?
KEI 両方だと思う。「ロックバンドなのに、アイドルバンドになりたいの?」って言われて、「なれるわけねぇだろ!」ってツッコんだんですけど(笑)。これもロックだって分からないなら、もっと全力で教えてあげるしかないなと思ってます。
Kouichi すげぇ聴きたい! ライブまでにサイリウム用意しておくよ(笑)。
KEI 今回のシングル3曲も全力の結晶なので、ぜひ聴いて欲しいなと思うし。今回のツアーも超全力で挑んで、誰が見ても「最高!」って物にしたいですね。
Kouichi 今日話して、またツアーが楽しみになったね。最高のライブにしましょう!