──『LIVE in the DARK』を追いかけるように、新しいかたちのプラネタリウムコンサートはこれからもっと増えていくんじゃないかと思うのですが、4月20日のVol.5となるTHREE1989のライヴの見どころを教えていただけますか?
ダンスミュージックのグルーヴを持っているシティポップバンドなんですけど、彼らの「High Times」という曲が個人的に久々にはまってしまって。今までは安藤裕子さんをはじめ、アーティストの名前を借りてこのイベントを広めようとしていた立場だったのが、もしかしたらこのイベントがTHREE1989という若いバンドにとって、このイベントが次につながる何かのきっかけになるんじゃないか?っていうちょっとした恩返し…と言ったら厚かましい話なのですが、そういう想いもあってブッキングしました。彼らの楽曲は"都会の夜のドライブ"というイメージがあるので、今回は大人の夜のドライブデートって感じにしようとメンバーとは話をしていて、よくPVでも使われる手法ですけど、高速道路のタイムラプス映像みたいなものってあるじゃないですか。それをプラネタリウムで体験してもらう演出は、ライヴの中でいいポイントに置こうと思っています。そういうところは今までみたいにゆっくり変化する映像だけではなく、インパクトのある映像も多いので、好みはあるかもしれませんが期待していただければと思います。今までは月、花びら、海、森とかいわゆる風景が多かったのですが、それよりも都会感を意識した夜にしたいと考えています。
──ブッキングも含め、そういうところも新たな試みなのですね。『LIVE in the DARK』で、今後やってみたいことは他にありますか?
実は、5月25日から毎週金曜日の夜に『LIVE in the DARK-w/Qartet-』として定期公演が決まりました。有名アーティストを招いている実施している本家の『LIVE in the DARK』はアーティストのスケジュールありきなので定期公演ができないのですが、毎週金曜の夜は弦楽奏者(カルテット)を起用して、"生ライヴ"の日として定期公演として開催します。音楽家のharuka nakamuraさんに約1時間分の曲をこのライヴのために書き下ろしていただきます。新しい生のプラネタリウムコンテンツとして、価格も『LIVE in the DARK』よりも少し安く設定して、"毎週金曜の夜は仕事が終わったらプラネタリウムに音楽を聴きに行く"という文化を作っていきたいと考えています。ちなみに、これは一切音響機材を入れないアンプラグドでやります。最初は機材を入れないといい音が出ないんじゃないかと心配していたのですが、今回お願いするカルテットにプラネタリウム"天空"に来ていただいて実際に演奏してもらったら、びっくりするぐらい音が反響して良くて。それもある意味、生だし、そういう整音されていない、ありのままの音の姿を感じてもらえると思っています。それも暗闇で。都会にいたら、星空を見るって非日常体験じゃないですか。暗闇で音楽を聴くってことも非日常体験ですよね。そのふたつの非日常体験を合わせて、日常の中にある非日常体験を体験するプラネタリウムコンテンツとして、しっかりアピールしていきたいと考えています。