ニューアルバムは3年ぶり、DI:GA ONLINEでのインタビューも3年ぶり! ビッケブランカに訊いた、『Knightclub』と、海外での活動で得たもの

インタビュー | 2024.09.06 18:00

海外を回ってみて、This is life、これぞ人生! っていう感じ

──これまでどれくらい行ったのかを──。
ええと、2023年の7月にフランスとイタリア、5月と8月にサウジアラビア、12月にポーランド、スペイン。で、今年の1月2月で北米のツアーが9本で、7月にブラジルのフェスとチリのサンティアゴとメキシコに行って来たところです。
フランスの『JAPAN EXPO』とイタリアの『RIMINI COMIX』に出て……『JAPAN EXPO』って、ブラジルとか北米とかのイベンターが来てるんですよ。そこでいいパフォーマンスができたので、「うちにも来てくれ」っていうオファーが連続する、という、いい流れでしたね。
──海外を回ってみて、いかがですか?
いや、最高ですよ。This is lifeですよ、これぞ人生! っていう感じですね。僕、海外で活動したいとか洋楽が好きだとか言ってるけど、海外旅行、ほとんどしたことがなかったんですよ。漠然と憧れていただけで。
でも、いざ海外へ行けるようになると、ほんとに、スポンジが水を吸うかのごとく……ずっと行きたかったところに行って、ずっと知りたかったこと、ずっと感じたかったことを、どんどん吸収できているので。今までとは違う新しい世界に入って行く、みたいな感覚ですね。そこで一から、素人から成長していくような感覚で、それが楽しい。
──海外でのライブって、移動とか機材とかのトラブルが多いとみんな言いますけど。
ああ、ロサンゼルスのワンマンは、イヤモニが鳴らなかったですね。「これ充電大丈夫?」「OK、OK」「ほんとかよ」って言ってたんですけど、本番になったら、電池、切れてるんですよ。だから、DJで自分でオケを鳴らしたら、ステージのギリギリの前まで行って、外音を聴きながら歌うっていう(笑)。
機材トラブルとか、頼んだ物が用意されてないとかは、日常茶飯事です。この間の南米では、88鍵のNordのピアノを頼んでおいたんですけど、行ってみたら73鍵のYAMAHAで。リハーサルには間に合わずに、本番の15分前、もうお客さん入っているのに、ステージ上でピアノを置き換える、とか。
でもアメリカはみんな「まあそんなもんだろう」っていう感じなんですけど、南米では「本当に申し訳なかった」と謝られたり。そういう人間性の違いとかも、おもしろいですし。
──そういう経験をすると、日本の良さもわかるようになりますよね。
そうですね。日本は丁寧だし、しっかりしてるし。そう、メキシコの免税店のおじさんが言ってたんですけど、discipline、規律。「日本は規律の塊だ。それが最高だと俺たちは思ってる」と。「日本では、父親が息子に『おまえ、それやめろ』と言ったら、やめるんだろ? こっちだったら『なんでやめなきゃいけないんだよ!』ってひと悶着あるんだよ。最高だよな、日本」って言われて。
おとなしくて、我を出さずに、まわりに歩幅を合わせて、っていうのを、嫌う人もいるけど、外からしたら「最高だよな」って言う人もいるんだな、って。でもこっちは海外の、個性を出せる風土に憧れてるし。
あと、ブラジルに行った時に驚いたのは、広いショッピングモールがあって、人がいっぱい歩いてるんですけど、マジで、ひとりも歩きスマホしてないんですよ。全員友達とか家族としゃべりながら歩いてるし、ひとりの人もスマホを見てない。スマホを使う時も、パッと出してピピッとやって、すぐしまって。
それ、いいなと思ったんです。日本では、みんなスマホを触りながら歩いてる、それはやっぱり異常だと思った。スマホよりも家族や友人との時間を大切にしてるんだな、と僕は捉えたんですけど。でも、現地の人にきくと、「盗られる可能性があるから、みんな『スマホを手に持って歩かない』っていうのがインプットされてるだけだよ」って(笑)。
──あと、オーディエンスが違う、というというのも、みなさんおっしゃいますけど──。
ワンマンライブだと、どこの国に行っても、もう一生叫んでる。「言いたいことあるから静かにして」って言わないと静かにならないです。いい意味で行儀がよくない、だからカオスな熱狂が、みんなで作り出せる。
それはすごくいいことなんだけど、ただ、その度合いがあまりにも激しいので。衝撃的ですね。それはほんと、どこの国に行ってもそうです。一生叫んでるし、好き放題やってるし、ステージに物が投げ入れられるし。
──サウジアラビアはけっこうおとなしいって、前におっしゃってましたよね。
サウジアラビアは、みんな座って観てる。でも盛り上がるんですよ、「ギャー!」とか言うんですけど、みんな座ってる。座って叫んでる、フカフカのイスに(笑)。で、終わって、「Thank you so much,Saudi Arabia!」って言ったら、みんな立ち上がってバーッて拍手。
そういう演劇みたいな観方が根付いてるんでしょうね、中東は。でもそんな中東でも、みんな熱狂して自分勝手に叫ぶ、というのはあるので。日本が特殊なのかなと思いますね、いろんな国に行けば行くほど。
──その海外でのライブの経験で、新たに得たものってあります?
ステージの組み方ですね。海外ツアーは全部ひとりで回ってるんですよ。ギター弾いて、ピアノ弾いて、DJやって。それで、DJセットとキーボードを左右に置いて、ギターを弾く時は前に出る。ひとりで全部コントロールできるように、そのサイズをギュッと縮めて、コの字型にしたんですね。めちゃくちゃ快適だったんです、それが。ステージのまんなかで、機材に囲まれてる。そこを聖域として、そこから出て行ってウロウロしたりする、っていう。
──日本でもそれでツアー回っても、おもしろいかもしれないですね。小さいハコで。
そう、まったくもってやれるなあと思った。
──観たいです。やればいいのに。
いや、全然やってもいいんですけど、海外ツアーもしたいんですよ。日本はバンド編成でホール・ツアーを、年に一回ちゃんとやって、海外は1人っていうスタイルに今はしっくりきている。
──ひとりでのライブが観たければ海外まで来いと。
そうですね。日本のファンの方も来てくれるんですよ。みんな楽しそうだから、おすすめではありますよ。来ませんか?(笑)。

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公演情報

DISK GARAGE公演

VK Blanka Hall Tour 2024 - Knightclub -

2024年9月27日(金)愛知・Niterra 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2024年10月12日(土)北海道・札幌共済ホール
2024年10月16日(水)大阪・オリックス劇場
2024年10月31日(木)東京・TOKYO DOME CITY HALL
2024年11月23日(土)宮城・トークネットホール仙台 大ホール
2024年12月8日(日)福岡・福岡国際会議場メインホール

チケット一般発売2024年8月24日(土)10:00

RELEASE

『Knightclub』(avex trax)

NEW ALBUM

『Knightclub』(avex trax)

2024年9月4日(水)SALE

※AL+DVD、AL+Blu-ray Disc、CD ONLY、2CD+Blu-ray(いずれもスマプラ対応)
※写真はCD ONLY

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  • 兵庫慎司

    取材・文

    兵庫慎司

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