──4曲目の「たがため」は軽快なリズム感の曲で、CHiCOさんの日常を少し垣間見るような。
作っていただいた福岡晃子さんは、私が高校の頃、ギター&ボーカルとして軽音部に入部したときに、1曲目にカバーしたのがチャットモンチーの「風吹けば恋」で、私が音楽を始めた頃の大切なアーティストということでお声がけさせていただきました。
福岡さんとはリモートで打ち合わせをさせていただいて、「ライブの中盤で小休憩できるような曲で、みんなで軽く肩を揺らしながら気楽に歌えて、聴いてもらえる曲がいいですね。だから自分の日常を描いたような雰囲気の歌詞を書いていただければ」とお話しして。そこから最近楽しかったことや怒られたことから、「交通費の精算って疲れますよね」というグチまで。その「交通費の精算」が歌詞に登場します(笑)。日常のCHiCOを切り取った1曲で、普段の私やアーティストCHiCOとしての心のモヤモヤが描かれています。お風呂に入った時、「結果として私は何を伝えたいんだろう?」などふと考える瞬間とか。でも皆さんにもきっとそんな瞬間があると思うんです。肩の力を抜いて聴いてもらえたらいいなと思います。
福岡さんとはリモートで打ち合わせをさせていただいて、「ライブの中盤で小休憩できるような曲で、みんなで軽く肩を揺らしながら気楽に歌えて、聴いてもらえる曲がいいですね。だから自分の日常を描いたような雰囲気の歌詞を書いていただければ」とお話しして。そこから最近楽しかったことや怒られたことから、「交通費の精算って疲れますよね」というグチまで。その「交通費の精算」が歌詞に登場します(笑)。日常のCHiCOを切り取った1曲で、普段の私やアーティストCHiCOとしての心のモヤモヤが描かれています。お風呂に入った時、「結果として私は何を伝えたいんだろう?」などふと考える瞬間とか。でも皆さんにもきっとそんな瞬間があると思うんです。肩の力を抜いて聴いてもらえたらいいなと思います。
──肩の力を抜いて聴けるリズムやメロディで、歌詞も生活感があったり、「あるある!」と共感できる点も多いけど、どこかシニカルな部分も感じられて。
福岡さんは、私が感じていた「ちゃんと伝わっているのかな?」という一抹の不安を、サビの「誰のためのわたしなんだろう」や「だけど誰かに見ててほしい」など繊細な部分を歌詞で表現してくださいました。メッセージをドカンと打ち出すのではなく、ボソボソとつぶやきながら自分に問いかけるニュアンスを込めて書いてくださったので、歌詞を見たり、歌うたびに自分を見つめ直せる曲です。
──5曲目の「Prelude Romance」はブラスやストリングスが入ったゴージャスなサウンド。
渡辺さんに作っていただいた「Prelude Romance」は最初のデモの段階からめちゃめちゃ豪華だったので、私が事前に書いていた世界観から「もうちょっと派手な歌詞を書いてもいいな」と思い、シンデレラをコンセプトに、私が憧れる恋愛を書いてみました(笑)。
最初のデモに合わせて書いた時は、主人公はちょっと素朴な女の子だけど、心の中でちょっと何かを仕掛けたいと思っている子でした。でも楽器のレコーディング後に完成したオケを聴いたらすごくきらびやかだったので、「この子は絶対高いヒールを履いているはず」と思って、このままでは歌詞の世界観が負けてしまう気がして、もっと派手な歌詞にしようと思ってシンデレラをモチーフにして書き直しました。
最初のデモに合わせて書いた時は、主人公はちょっと素朴な女の子だけど、心の中でちょっと何かを仕掛けたいと思っている子でした。でも楽器のレコーディング後に完成したオケを聴いたらすごくきらびやかだったので、「この子は絶対高いヒールを履いているはず」と思って、このままでは歌詞の世界観が負けてしまう気がして、もっと派手な歌詞にしようと思ってシンデレラをモチーフにして書き直しました。
─歌詞の最初は恋に憧れる受け身な女の子だったのに、恋をしたらどんどん積極的になって。恋をするとこんなに女の子は変わってしまうものなんですね。
変わるんですよ!(笑) 私自身が受け身ということもあって、「こういう女性になれたらいいな」とか「こんな恋愛してみたいな」という理想が詰まっています。実はこれまでハッピーなラブソングをほとんど書いたことがなくて、チコハニのデビューアルバム(『世界はiに満ちている』)に収録されている「Love Letter」も悲しい恋の終わり方なんです。だから「幸せな恋ってどう書いたらいいのかな?」と思って、洋画の恋愛映画をいろいろ見たりしました。『シンデレラ』も記憶はあるけど、ちゃんと見直して、いいワードがあったらメモ書きしようと。楽曲のきらびやかさが、シャンデリアの下で華麗に踊る舞踏会みたいなイメージで、ドレスアップした女の子が頭に浮かんできたので、ちょっとアクティブな女の子として書いてみました。
──入ってくるブラスなどゴージャスさはまさに舞踏会っぽいかも。
ゴージャスすぎて、もう『シンデレラ』しか浮かばなくなってしまいました(笑)。『美女と野獣』という線もあったけど、「踊っているこの素敵な瞬間がいつまでも終わらないで欲しい」という想いは、王子と一緒にいられる時間が制限されていて、午前0時になったら帰らなくてはいけない『シンデレラ』が一番イメージに近かったんです。「エース」のC/W「真夜中エスケープ」などでお世話になっている作詞家の真崎エリカさんにも相談させていただいて、「最後の『目を閉じて待ってるね』ってキス待ちですよね? めっちゃいいじゃないですか!」と言われて嬉しかったけど、「サビだからもうちょっとインパクトがあるワードが欲しいよね」とか「オチサビで改めて恋だと確信するのであれば、受け身な女の子がこのままじゃいけないと変わるワードをどこかに入れたいですね」などたくさん会話しながら無事に完成しました。
─1枚を通して聴くと、5曲のサウンド感や歌詞の世界観はバラバラなのに、リスニング感も良くて。
「Prelude Romance」が1曲目でもいいよねとか曲順は私とチーム全員で悩みました。レコーディングが終わった後、チーム一人ひとりがいいと思う曲順をプレゼンして、いざ出し合ったらみんなバラバラで。「でもそれもアリだね」と更に決心が揺らぐという(笑)。仮で組んでみたものの、通して聴いてみたらしっくりこなかったので、今の曲順って試しに聴いてみたらみんなが納得してやっと決まりました。どの曲も主役になってほしいので、存在感が弱くならず個々の曲が強く印象付けられるセットリストを考えて、この曲順になりました。
──そしてCHiCOさんってこんな女の子なんだなという新たな発見も。
声色を作らず自分として歌っていて、チコハニのCHiCOの時とは違うように意識している点もあります。「こういう表現は今までしてこなかったけど、この歌い方にしてよかったな」など私自身にも発見や気付きがたくさんありました。私だけではなく聴いてくださる方にもCHiCOの新たな一面を感じていただける1枚になったと思うので、リリースを楽しみにしていてください。
──「CHiCO 1st Zepp Live 2024 “PORTRAiT”」と題したツアーが2月18日にZepp Osaka Bayside、23日にKT Zepp Yokohamaで行われますが、どんな内容になりそうなのか、そして見どころや意気込みなどお聞かせください。
ずっと頭の中でシミュレーションをしています、今もなんですけど(笑)、どの曲をセットリストに入れるか悩ましくて。あとはファンの皆さんが「CHiCOのソロライブってこんな感じなんだ」と楽しんでもらえるライブにしたいなと思っています。今まで応援してくださった方も最近知ってくださった方も心を鷲掴みにできるようなライブにしたいです。
──ソロになってからの楽曲も増えましたが、それ以外の曲も?
せっかくだからカバーも歌いたいよねという話もしながら楽しくセットリストを考えています。衣装もどういった感じにするか悩み中で……着たい服が多すぎてなかなかまとまりません(笑)。この機会がCHiCOのソロライブを初めて見る機会になると思うので、パフォーマンスや衣装などすべて楽しんでほしいです。
──会場が2カ所とも湾岸という共通点がありますが……。
そう言われればそうですね。何か海と縁があるのかな? KT Zepp Yokohamaはチコハニ時代を通じても初めての会場で、Zepp Osaka Baysideは何度もお世話になった会場ですが、バンドではなく、今回はソロ・アーティストとしてステージに立つので、寂しさもあるけど「どこまでできるかな?」という楽しみやワクワク感のほうが大きいです。
──華麗なダンスパフォーマンスも見てみたいですね。
……ダンスですか? チコハニの「サイダー」みたいな振りはやってみたいなとも思いますが、「バックダンサーもアリかな。振り付けもお願いしたりして」と妄想がどんどん膨らみます。「Prelude Romance」で踊るのもいいかなとか。(マネージャー「初耳です」)
思っていたけど今初めて言いました(笑)。これまで見せたことがない一面も披露できるパフォーマンスをしたいなと思っています。
EPのタイトルのように1曲1曲の景色や瞬間を心のシャッターで切り取っていただいて、楽しい1日の想い出になってもらえたらと願っています。
思っていたけど今初めて言いました(笑)。これまで見せたことがない一面も披露できるパフォーマンスをしたいなと思っています。
EPのタイトルのように1曲1曲の景色や瞬間を心のシャッターで切り取っていただいて、楽しい1日の想い出になってもらえたらと願っています。
──今後の予定やお知らせなどございましたらご紹介お願いします。
『PORTRAiT』の発売を記念したリリースイベントを2月11日(日・祝)に、イオンモール幕張新都心グランドスクエアで行います。雪が降るかもしれない寒いシーズンに野外でリリースイベントをやるのはちょっと申し訳ないんですけど…。でもショッピングモールで歌えるのは何よりも嬉しいし、緊張します。ファンの方もいればお買い物中の方もいるので、視線を気にしいな私は「楽しんでもらえているのかな?」と心配になってしまいますが、たくさんの方に知っていただくにはありがたい機会ですし、遠方からも来てくださる方もいると思うので、ワンマンと変わらない気持ちで一生懸命歌いたいと思います。特典お渡し会に参加される方はその時に感想など聞かせてもらえたら嬉しいです。
あと1月27日と28日に日本武道館で行われる『リスアニ!LIVE 2024』の28日SUNDAY STAGEに出演します。『リスアニ!LIVE』のステージには何度も立たせていただいていますが、ソロとしては初めてです。武道館という大きな会場で、また素晴らしい景色を見られるのが楽しみですし、ソロのCHiCOにも興味を持ってもらえるように頑張ります!
あと1月27日と28日に日本武道館で行われる『リスアニ!LIVE 2024』の28日SUNDAY STAGEに出演します。『リスアニ!LIVE』のステージには何度も立たせていただいていますが、ソロとしては初めてです。武道館という大きな会場で、また素晴らしい景色を見られるのが楽しみですし、ソロのCHiCOにも興味を持ってもらえるように頑張ります!
──2024年の抱負や目標をお聞かせください。
CHiCO個人としては、いい加減、外に出ないといけないなと。毎年言っているんですけどぜんぜん実現されなくて(笑)。ソロアーティストとしては2023年は始動したばかりの新しいプロジェクトということで、慎重に足元を踏みしめていった感じでしたが、2024年は去年やってきたことを踏まえて、できそうなことや可能性を広げて、挑戦していきたいです。そして楽曲やライブなど皆さんに発信していきたいです。
──皆さんへメッセージをお願いします。
2014年8月にチコハニとして「世界は恋に落ちている」でデビューしたので、歌手生活10周年を迎えます。初心にかえりつつ、この10年間の想いを噛み締めながら、今年も全力で活動していきたいと思います。ありがたいことに、今年も既にいろいろなことが決まっていて、皆さんを楽しませる気満々です。2024年2月リリースのEP「PORTRAiT」をたくさん聴いてもらえると嬉しいです。楽曲はもちろん、ジャケットを見て初めて自分を「かわいい!」と思えたので、ぜひチェックよろしくお願いします(笑)。そしてこれから続々と発表になる嬉しいお知らせをお楽しみに!
PRESENT
直筆ミニサイン色紙を1名様に!
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