──なるほど。今年リリースした楽曲のなかで、特に思い入れがある曲は?
ツカダ1曲には決めづらいですけど、8週連続でリリースした楽曲に関しては、全部僕がジャケットの絵を描いてるんですよ。CGで作ったものを水彩画にしたり、初めての表現方法にも挑戦した2か月だったし、自分にとってもプラスになりました。
──フィルフリークはアートワークやMV、動画も基本的にメンバー発信ですよね。
広瀬楽しいからやりたくなっちゃうところもあるんですけど(笑)、外の人にお願いすると、どうしても気を遣っちゃうんですよ。メンバーだったら言いたいことを言えるし、純度100%のクリエイティブが届けられるんじゃないかなと。
──素晴らしい。ゆっこさんはどうですか?
ゆっこその日によって好きな曲が変わってくるんですけど、今は「ほんね、」ですね。小竹が復活したワンマンライブ(10月29日/下北沢SHELTER)で初めてライブで演奏したんですけど、手拍子したり、みんなで「ワン、ツー!」って歌ったり、めちゃくちゃ楽しくて。笑顔になれる空間が大好きなんですけど、「ほんね、」はまさにそういう曲になりそうだなと思ってます。私はタンバリンを叩いてたんですけど、たぶんいちばん楽しんでました(笑)。
小竹僕はやっぱり「アナザーストーリー」ですね。(広瀬が)僕のことを意識して曲を書いてくれて。
広瀬小竹を待っていた時期のことを曲にしようと思って書いたんですよ。メンバーに対して歌ってるんだけど、聴いてくれてる人にも共感できる言葉を選んで。ライブで映える曲にしたいという気持ちもありましたね。僕はポップスが好きで音楽を始めたんですけど、もちろんロックも大好きなので。
小竹特にサビの歌詞には、僕が言ってほしかった言葉が詰まっていて、デモを聴いたときに泣いちゃったんですよね。人生をかけて大事な1曲になったと思います。
──それもバンドの良さですよね。メンバーに起きた出来事を曲につなげられるっていう。
広瀬そうですね。辛い出来事であっても、音楽にすることで感動に変えられる可能性があると思うので。ライブのMCで伝えるのもいいんだけど、僕としては楽曲を通して、もっと深いところで受け取ってほしいなと。何て言うか、僕らのことをより深く知ってくれてるほうが、フィルフリークの音楽を楽しんでもらえると思うんですよ。さっきも話にありましたけど、ジャケットの絵やMV、動画編集を含めて、耳に触れるもの、目に触れるものは自分たちでがんばろうと。
──メンバーの人となり、キャラクターを伝えたいという思いも?
広瀬はい。ライブでも「こういう人です」ということを伝えられるように、MCでもフラットに会話をしていて。
ゆっこ以前は衣装や髪型も「これでいこう」って決めてたんですけど、最近はもっと個性を出すようにしてるんですよ。1回、広瀬の服がダサすぎて、お客さんにも「え、ダサ」って言われたことがあって(笑)。
広瀬お客さんに「え、そんなダサい?」って聞きました(笑)。
──観客とのコミュニケーションもフラットなんですね(笑)。現在は全国ツアー「フィルフリーク LIVE TOUR 『0024』」を開催中。ファイナルは2024年1月15日(月)の東京・LIQUIDROOMです。
広瀬これまでもいろいろな挑戦をしてきて、すべて成功させてきて。今回もいいライブをやる自信があります。今の僕らにとってはちょっと背伸びした会場かもしれないけど、たくさんの人に来てもらえるようにがんばりたいですね。小さめのライブハウスの僕らもカッコいいんですけど、LIQUIDROOMくらいの会場だとさらにバフがかかるんじゃないかと思っていて。ツアーの予定を立てるときから、「ファイナルはLIQUIDROOMしかないね」って話してたんですよ。
ツカダ1度だけLIQUIDROOMのステージに立ったことがあって。2019年に出演した大会(「ROAD TO EX 2019」)の準決勝だったんですけど、すごく印象に残っているんです。思い入れがある会場だし、今回のワンマンに対しても武者震いみたいな感じがあって。僕らの挑戦とこれまでの成果をたくさんの方に見てほしいです。
ゆっこ2019年の大会のことはすごく鮮明に覚えていて。当時のギターと「絶対、ここに戻ってこようね」という話を舞台袖でしてたんですよ。そのギターはバンドを辞めてしまったんですが、この4人で、LIQUIDROOMのワンマンライブを絶対に叶えたいと思っていて。正直、不安もあるんですが、これを乗り越えないと次のステップには行けないし、「このメンバーだったらがんばれる」と思ってます。
──小竹さんにとっても大事なライブになりますね。
小竹そうですね。去年のO-WESTのワンマンの前にケガをしてしまって、悔しい思いをして。さっき話に出ていた2019年の大会も会場で見てたし、メンバーと一緒にLIQUIDROOMのステージに立てるのは本当に楽しみです。
──復帰以降のライブの手ごたえはどうですか?
小竹最初はめちゃくちゃ緊張していたんですよ。1年間ギターを弾けてなかったので、「大丈夫かな」と思ってたんですけど、いまはすごく楽しいです。こだわり抜いた音を大きい音で鳴らせるのはやっぱり気持ちいいなと。
広瀬さっきも言いましたけど、欲しい音を出してくれるギタリストなんですよね。楽曲の理解度が深くて、曲に合った演奏をしてくれて。小竹の音があるかないかで歌にも影響してくるし、4人揃ってLIQUIDROOMでワンマンをやれるのはバンドにとって本当に大きいですね。
PRESENT
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