やっぱり数多くのミュージシャンが目指す場所なだけあるなと感じましたね。会場の真ん中に円形のステージを作って、360度のスタイルでやったんですけど、もしもお客さんがいたら、歓声が降ってくるような感覚があって、すごく素敵な場所なんだろうなと思って。wacciを結成した2009年からずっと夢として掲げていたんですけど、改めて、絶対に実現したい目標に変わった1日でした。だから、1年後の11月に有観客でライブができることが非常に嬉しいですし、とても楽しみにしていますね。
チーム一同の力ですよね。今度は有観客でやろうっていう決断をしてくれたスタッフのみんなにも後悔して欲しくないので、いいライブにして大成功させたいなと思います。
実は去年の無観客の武道館ライブのリハーサルで言われたんですね。
だから、前回の無観客の武道館ライブから1年後の有観客ライブを頭に描きながらやっていて。逆に武道館にマーキングする勢いでやったみたいなところがあります(笑)。
これは全ミュージシャンに言えると思うんですけど、なかなか活動が難しい状況がずっと続いていく中で、それでも感染症予防対策をしながら、チーム一丸となって、少しずつライブをやってきて。こんなご時世でもちゃんとツアーを続けて……2年くらいかかってしまいましたが、47都道府県ツアーをしっかりと終えられたというのは自信になりましたし、直接、音楽を届けにいくことで、応援してくれる人の存在の大きさを改めて肌で直に感じることもできた。だから、バンドとしてすごくパワーアップしているんじゃないかな、と思いますね。この1年ですごい人気が出たというわけじゃないんですけど(笑)、バンドとしての底力はこれまでと違った形でパワーアップしているんじゃないかなと思いますし、日本武道館では、今だからこそできるライブを見せれたらなと思います。
声が出せないからコール&レスポンスはできないんですけども、その分、拍手や手拍子とかでコミュニケーションを取りながら1つになれたらいいなと思いますし、このご時世になってから、「あの曲が響きました」っていうふうに、今まで書いた曲が取り上げられることも多くなってきて。今、この時代だからこそ抱える不安や悩みをちゃんと共有し合って、前向きなものに繋げていけるようなライブをやりたいなと思います。
ありがたいですよね。例えば、なかなか会えない今だからこそ、人との繋がりを感じる「宝物」がいいとか、「リスタート」を聞いて、「最後のチャンスを逃しても立ち上がる勇気をもらいました」という声を頂いて。どん底にいる人が、上を見上げて、その光を感じられるような歌でもあるし、他にも応援歌はたくさんあって。本当は応援歌は書くのが苦手なんですけど、頑張ってたくさん書いてきたものが届いてて嬉しいですね。
僕、人を応援できるような人間ではないですからね(笑)。それに、どうしても、決まりきった言葉になってしまうんですよね。言い回しやシチュエーションでうまく言えたりはできないし、ほんとにまっすぐな言葉で、まっすぐに人の心に届くような曲を書かなきゃいけない。だから、結構、難しいなと思いながらやってきたんですけど、wacciを応援してくれる人に支えられながら、「これはいい曲だ」っていうふうに言ってもらえて。それで少しずつ自信を持ちながら書いてきたのが僕たちの応援歌なので、ありがたいなと思いますね。
そうですね。あとは、「別の人の彼女になったよ」のように、応援歌ではない部分でwacciを知ってくれた方もいると思うんですね。でも、どれもwacciの曲ですし、楽曲のバリエーションの多さも魅力だと思うので、初めての人も、ずっと応援してくれた人も楽しんでもらえるようなライブを作りたいですし、応援しつつ、共感しつつ、恋の切なさや辛さも代弁できるように歌いたい。老若男女問わず、自分の曲が1曲は見つかるようなライブしたいですね。
そうなんですよね。意外と中高生にwacciを知ってる子が多くて。だから、「初めてライブに行ってみようかな」っていうノリで武道館に来てもらえたらいいなと思いますね。曲は知ってるけど、歌ってる人、メガネだったんだ!っていうのをライブで知って欲しいし、武道館でやるなら行ってみようかなって思う人がたくさんいるといいなと思いますね。