──では、そろそろ武道館の先輩に武道館の心得を聞きましょうか?
アツシそうだね。すぐ緊張しちゃうタイプなんだけど、どうしたらいいか教えて!
加藤あははは! いや、俺もめちゃくちゃ緊張しぃなんですよ。
アツシ俺、手を挙げる癖があるんだけど、手が震えちゃってるんだよ。
加藤俺もマイクが震えちゃうから、1曲目2曲目は両手持ちしてますよ。マイクが震えてたら、ボーカリストとして恥ずかしいですからね。
アツシ俺も挙げた手が震えてるから、すぐ下ろしちゃう(笑)。
加藤ファンモンの時はモン吉とケミカルが全く緊張しないタイプだったんで、そこで救われてたところがあったんですけど。いまは慣れてくるまで両手持ちです。
アツシもう、マイクをガムテープで巻いちゃおうかな?(笑)
加藤足もガクガク震えちゃうから、最初の方はフットモニターに足をかけて固定して乗り切ります。でも、生意気言うようだったら申し訳ないですけど、武道館は全ミュージシャンの仲間というか、力を貸してくれる会場だと思うんです。武道館ってロックの聖地とか言われてるじゃないですか? 俺、色んな会場で歌ったんですけど、武道館のステージに立った瞬間、その理由や色んなミュージシャンがこよなく愛する理由が分かったんです。「あ、これは力を貰える場所だ。パワースポットだ!」って。冷静で普段はライブのことを何も言わないモン吉も、「武道館だけは違う!」っていまだに言ってて。すごい大きそうに見えるけど、お客さんとの距離も近いし、武道館に立って疎外感を感じたことが一度もなくて。歌ってる人の味方をしてくれるステージだと思いますよ。アリーナも1階席も2階席も近くて、みんなが僕らを囲んで、こっちを見てくれるんですよ。
アツシうわ~~、ホントに鳥肌立ってきた!
加藤歌っててお客さんとの距離を感じないし、シンプルに気持ちいい会場だと思うんで。あっちゃんにも早く武道館に立って欲しいです。ゾクゾクしますよ!
アツシいや、もうゾクゾクしてるもん(笑)。
加藤僕らも小さなライブハウスやクラブから始まって、ちょっとずつ会場の規模を大きくすることが出来て。渋谷AXでやらせてもらった時も、Zepp Tokyoでやらせてもらった時も、日比谷野音でやらせてもらった時も、「うわぁ、デカイな! 大丈夫かな?」と思ったし、不安があったんですけど。「うわ、これは今までと違うぞ!」となんだか安心感を抱いたのは武道館だけですね。それがもっと広くなって横浜アリーナとかになると、「遠いなぁ!」と思ったりするんですけど。武道館は会場が味方してくれるんで、不安になることは無いと思いますよ。
アツシありがとうございます。いい話聞けました。
──初めて武道館ライブが決まった時のことは覚えてますか?
加藤覚えてます。ひとつの夢として掲げていたものだったので、それが叶った時はすげぇ嬉しかったし。音楽にそこまで興味ない人にも、言える要素がありますよね。例えばオリコン何位とか、Mステに出られたとか、それと同じくらいのインパクトがありますからね。
──あっちゃんは武道館が決まった時、どうでした?
アツシ俺はLINEで『武道館が取れました』って連絡を貰ったんだけど、「うわっ!」って声が出ちゃって。もう、すぐに、プシュッ、ゴクゴクゴク!ってビールを……って、この話だとロックっぽいでしょ?
加藤ロックっぽいです(笑)。
アツシそういうロックっぽいことをしたいんだけど、本当は「どうしよう、どうしよう、どうしよう……?」ってお店のシャッター閉めて、部屋にこもって……。
加藤電気を暗くして、膝を抱えてました?(笑) いや、これこそ、ロックスターの光と影ですよ。それがいざステージに立ったら、ロティカのあっちゃん!ですからね。絶対、武道館がロティカ色に染まりますよ。武道館の上にある黄金色の玉ねぎが、だんだんピエロのカラーリングになっていって……(笑)。ライブハウスで見させてもらった時、どんなデカイ会場でもお客さんを巻き込むパワーがあるな!って感じたんです。
アツシいえいえ、参考になりました。ありがとうございました! 武道館のライブを見ておきたいんで、ファンモンの武道館も見に行かせていただきます。
加藤はい、お待ちしています!
──ファンモンも10月1日に日本武道館を控えていたり、ロティカとファンモンにはただならぬ縁も感じるんで。「八王子フェス」なのか対バンなのか、共演するところを見たいです。
加藤僕ら、なにか面白いことを考える時、どうしても八王子が軸になってきて。モン吉と「八王子ツアーをやろうか?」って話してて、ホールとかライブハウスとか、八王子でライブが出来る場所を片っ端から回るツアーをやろうかって、会場をピックアップしてるんです。八王子の会場が背中に並んでるツアーTシャツ作ってね。
アツシいいね、「ふじや」でライブやろうよ! 大至急、ヒロミにお願いして改築してもらうから(笑)。