──6周年ライブもコントありDJありバックバンドありの盛りだくさんの内容でしたが、この無観客生配信ライブも面白い企画がたくさんあって。まず、配信中にセットリストを決めるんですよね？
まきそうです！「あゆくまのライブはまたぎと一緒にみんなで作るものだよね」と言ってもらって、その持ち味を紐解いて「生配信でそれを実現させるためにどうしたらいいか」を考えて出てきたのが「配信中にセットリストを決める」でした。自分たちも直前までセットリストがわからないので新鮮やし、またぎも自分たちが選んだ曲を歌ったらうれしいと思うので、お互いにハッピーになれる。まさしくHAPPY ROCKなライブやなと思って。……でもかなり挑戦ではあるんです。
──そうですよね。ふだんならセットリストを決めた上でリハに入っていくんですから。
まきあゆくま側である程度骨組みは作るんですけど、けっこうな曲数のなかから選んでもらうので、どの曲が来るか全然わからへん！（笑）
──ええっ。それはかなりハードルの高い挑戦じゃないですか？
まき本当は選んでもらう部分も少なかったんですけど、どんどん増えていって（笑）。自分たちで選ぶと「ナキムシヒーロー」とか「未来トレイル」みたいなガツンと響く曲になるんですけど、そこをみんなに選んでもらうことによって、いつもと違ったライブを観てもらえるんじゃないかなって。
あゆみハードルめっちゃ高いです（笑）。歌詞も何度もおさらいして、フリも何度も反復練習して。
まき『ぼくらのうた』のリリースイベントのときの恐怖があるから（笑）。
──恐怖？
まきじつは『ぼくらのうた』のリリイベで「このなかから1曲だけ選んでください」ってお客さんに決めてもらったんです。そしたら「まあこの曲は来ぉへんやろ」と思ってた、しばらくライブでやってなかった曲が選ばれて、歌詞は飛ぶわ振り付けは止まるわ……。
あゆみ移動するたびにぶつかって（笑）。
くりか完全に練習不足やったなあ（苦笑）。
まきだから今回は猛練習してますね。またぎも選べる曲が多いと楽しいやろうし、それだけみんなと作るライブを届けたい。まず最初にセットリストを決めるトークパート、そのあとにがっつりとライブをするんですけど、トーク中ではあゆくまで決めてあるセトリは伏せたままなので、全てのセットリストはライブを最後まで観ないとわからないようになってます。
──視聴者側は一部の曲だけがわかった状態でライブがスタートするし、あゆくまはその場でセットリストが完成して、ラストの曲に着地させるようなライブを瞬時に判断していく。どちらにとってもものすごく新鮮です。そんな挑戦を目の前にして、みなさんは今どういう心境なのでしょう？（※取材日は7月2日）
まき……毎日向き合い方が変わってるんですよ。いろんな方々の生配信ライブを観て「あゆくまはどういうライブに仕上げるべきか」を考えすぎてちょっと不安になることもあれば、今日はゲネリハがうまくいったので「よっしゃ楽しみ！」という気持ちにもなったり。
くりか今日のゲネリハは安心感増えたなあ。やっぱりくりかはDJセットから曲出しをするから、うまいことスムーズにできるかどうかが心配で。今日はトークから通しでリハをして、ライブパートも実際にまたぎが選曲する場所に曲を入れたら、イメージや段取りが掴めたんです。今日ですごく安心しました……！
──今日のリハ、かなりうまくいったんですね。
まきトークもどっかんどっかんな。
くりかまっちゃん（まき）のマイクパフォーマンスがうまくて（笑）。
まきトークパートで司会をするので、やっていくうちにどんどん脂がのってきちゃって（笑）。ほんとどっかんどっかん！メンバーしかいないんですけど（笑）。
あゆみそれまでは全員あんまりどんなライブになるのかイメージできなかったけど、通したことでみんな安心できました（笑）。
──配信チケットを買ってくださった人から「ぼくらのうた」のシンガロングも募集して、それをひとつの音源にしたものを流してパフォーマンスなさるんですよね。これも安心感につながりそうです。
まきマネージャーさんが提案してくれたアイディアで。「ぼくらのうた」は大合唱が醍醐味やし、みんなと作るHAPPY ROCKに相応しいし、即決でした。たぶんわたしたちは当日まで聴けないと思うので、配信ライブの最中にみんなの声が聴こえたら感動するんやろなあ……。あと、この配信ライブでは5月5日のライブ用にKubotyさんが作ってくださった「HAPPY ROCK メドレー」をやろうと思っていて。あと、配信だからこそできる面白いことをやってみようかなと、YouTubeで鍛えた生チャレンジをやる予定です。できなかったら罰ゲームもあります（笑）。ただ唯一の心残りはコントができないことですね……。
くりかコントのないワンマンは久しぶりやから新鮮です。ずっとやってたからなあ。もう5ヶ月ライブもしてへんし、YouTubeアイドルみたいになってる（笑）。
──ライブの開催が難しくなってからのあゆくまの動きは、今できることを一つひとつ丁寧に実行に移そう！という心意気が伝わってきます。
まき昨日は配信ライブの会場を下見に行ったんですけど、久し振りにライブハウスのステージに立って、「広ぉ～！」と思いました。感動しました。
くりか久し振りにライブハウスに入って、懐かしい感じがしました。あゆくまにとって思い出の場所でもあるので、配信ライブができるのはうれしいです。
あゆみ初めてお客さんと同じ入り口からライブハウスに入って、誰もいないフロアからステージを見て……ライブハウスが今までとはまったく違うものに見えました。配信ライブ当日はお客さんはいないけど、自分たちでいつものライブハウスにしなきゃと思ったし、そういう空気感を届けられたらと思ってます。
──『Grateful』収録の3曲は当日披露なさるのでしょうか？
まきはい！出し惜しみなく！（笑）
──ははは。「夢の続き」はくりかさんがものすごく好きな曲だとYouTubeでもおっしゃっていましたね。
くりか語ってしまいました！（笑）プリプロの前の音源の段階でも、イントロを聴いただけでも「これ名曲！」と思って。《浮かぶ君の笑顔》という歌詞にもまたぎの顔が浮かんできて自然と感情移入できました。作詞作曲編曲をしてくださった藤野翔之さんがレコーディングにも来てくださって、「1テイク目がいちばんいい」と言ってくださって。1テイク目で自分の気持ちを出せたことなんて初めてやったんで、それもうれしかったですね。早くライブで歌いたいです。
まきくぅちゃんのレコーディングのあとテイクを一緒に聴き返したら、くぅちゃんが「ええ曲～！」って大号泣して（笑）。そんなこと初めてやったんです。ほんまにくぅちゃんがこの曲に込めてる想いの強さを痛感して、自分もレコーディングがんばろうと思いましたね。
あゆみ大サビのとこで、わたしは声が裏返りそうになっているテイクが使われているんですけど、藤野さんから生っぽい感じを評価してもらえたんかな。いつもやったら使われへんテイクやと思うから新しいなって。全体的にいつもより生っぽい、ライブに近いボーカルやと思います。
──この曲を歌っている時の3人の表情をまじまじと観たいですね。やっぱり配信ライブの良さのひとつは表情をしっかり見られることかなと思うので。
まきかなり多くなると思います！ 誰もが最前列やそれ以上で楽しんでもらえるのもいいところですよね。
──「ビリーでGO！」はバックドロップシンデレラが2012年にリリースした『ジャクソン』に収録された「国語のテスト」をセルフオマージュした楽曲で、レコーディングの様子が収録されたMVも公開されています。
まきあのMVのとおりに3人横1列でレコーディングをしているので、まさにライブ感満載の楽曲になりました。歌入れの前にバックドロップシンデレラのメンバーさんが楽器を録音してるところも間近で見てるし、ディレクションもしてくださって、いい空気を作っていただけました。最後に「対バンしたいね」と話して、無事叶えたいしコラボとかもしたいなという夢もできましたね。
くりかアッパーな曲はまっちゃんのテンションの高いニュアンスがすごく参考になるし、それによってくりかも殻を破れるので、3人で勢いよく歌えたからこそいいテイクが録れたと思います。レコーディングもやりやすかったです。
あゆみ3人のテンションが一緒でこそ映える曲なので、3人でレコーディングをすることになって。そのおかげで自然と全員高いテンションになれましたし、ひとつにまとまったボーカルになったんじゃないかなと思います。
まきそれぞれの自己紹介みたいなものが入っている曲も初めてなので、初めてライブを観てくださった人にもわかりやすいと思うし、楽しそう！
あゆみあゆみの側転、くぅちゃんの手首ポキポキ、まっちゃんのものまね、全部知ってくださってたんやーってびっくりして。ちゃんと調べてくださってるんやな。
くりか手首ポキポキは小学生くらいの頃からやってるんですけど、まさか歌詞になるなんて（笑）。ちなみに仮歌詞には《コロナに負けるな》という言葉が入っていて、それを読んで「ほんまや。コロナになんて負けてられへんな」と素直に思えて。そういう気持ちで歌えたこともくりかにとってはすごく大きかったです。
まき《ライブハウスは無敵だよ》とかな。『Grateful』の3曲は、ほんまに今歌えて良かった曲たちです。
──お話を伺っていて、逆境を逆手に取ってたくましくなっているあゆみくりかまきを感じました。いろんな新しい想いが生まれる無観客生配信ライブになりそうですね。
あゆみ最初は「お客さんを入れてライブができないから無観客生配信ライブをやろう」という感覚やったんですけど、コロナは世界が変わる分岐点やなと感じていて。あゆくまならこれからも新しいかたちの生配信ライブを見せていけるんじゃないかなと思っているので、その第一歩を踏み出せることにわくわくしています。
くりか今の時期にインターネットがあって良かったなって。またぎからのメッセージにすごく元気をもらったり、支えてもらってるなと今までも思ってたけど、今まで以上に強くそれを感じてます。その感謝の気持ちを伝えたいし、なにより全力で一緒に楽しみたいなという気持ちです。
まきあゆくまは大きい事務所に所属させてもらってるぶん、出来ないことも多かった気がしていて。でもガラリと世界が変わってしまったなかで「このままじゃだめやな」と話し合う機会が増えて、失敗が怖いから避けてたようなことも積極的に取り入れるようになって――ようやく目に見えるかたちで、自分たちの足で歩いて行ってる感覚があるんです。もしかしたら「前のほうがよかった」と言われるかもしれないけど、今できる最善策を取ろうと思って決めた無観客ライブやから、一皮むけたライブを観ていただけると思う。今までつきまとっていたちょっとネガティブな要素も取っ払って、前だけを見続けていくグループになりたい。ポジティブあゆみくりかまきになる瞬間を見逃すな！
──今年3回インタビューさせていただいて、HAPPY ROCKという言葉に突き動かされて、新しいあゆみくりかまきが育っていることを実感しています。
まき熱いライブをすることは変わらないけれど、変わっていかなきゃいけないこともあるし、変わることを楽しみながら3人でトライしていきたい。こういう気持ちがあれば無観客生配信ライブも成功すると思うんです。わたしたちはエンターテイナーなので「また観たい！」と思ってもらえるものを届けたい。
くりか……まっちゃんかっこいい！
まきくぅちゃんから「かっこいい」いただきました！（笑）イドエンターテインメント所属アーティストのなかで初の無観客生配信ライブでもあるので、今までわたしたちが先輩たちの背中を見てきたぶん、無観客生配信ライブでは先輩たちに背中を見せたいですね（笑）。
──あははは！頼もしい！
まきイドのお手本になります！（笑）なおさら7月12日を見逃すなっ！
PRESENT
サイン入りチェキを1名様に！
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