──カップリングの「いかれた世界だろ構わないぜ」はまさに、ライブ映えのするミクスチャーロックになってます。
タイトルからすでにびっくりしてくださってる方もいるんですけど、攻め攻めでいかせてもらいました。この曲は、デビューシングルを作ってくれて、ライブも一緒に回ってくれてるSakuさんが作ってくれたんですけど、ちょうどツアーが終わった直後だったんですよ。その時に、「お客さんと一緒に歌える曲を作りたくない?」ってハモるくらいの勢いで言い合って。ライブをやってみて、もっとみんなで盛り上がれる曲が欲しいっていう意見が一致して生まれた曲なんですけど、ツアーを一緒に回ってくれた大好きなバンドメンバーでレコーディングして、<WOWOW Yeah Yeah>っていうコーラスもみんなにやってもらって。マイクを真ん中に一本立てて、バンドメンバーで円になって、Sakuさんの手拍子に合わせて皆で歌いました。
──楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
めちゃくちゃ楽しかったです!でも、ふざけすぎて反省してます(笑)。歌詞は共作なんですけど、最初に<叫べ!>っていうフレーズが決まってて。何を叫ぼうって考えた時に、私が上京して、今年でちょうど3年が経つんですね。全くデビューすることも決まってなかったので、否定する人もいる中で、身ひとつで出てきたんですよ。上京した当時は、『やってやるから見とけよ!』っていう気持ちだったので、その反骨精神を歌詞にしたいなと思って。ライブに遊びに来てくれる方々も、きっと夢を追いかけてる人とか、諦めずに頑張ってる人とか、たくさんいると思うんですよ。なので、そういう気持ちをみんなで叫べたら最高じゃないかなって思ってます。
──<笑われたあの日々>というフレーズもありますが、振り返って今はどう感じてますか。
毎日、泣いてましたね。このまま歌を届けられずに終わってしまったらどうしようっていう不安と、5人家族なので、ホームシックもあって。余裕だなと思って上京したんですけど、やっぱりホームシックになりましたね。
──どうやって乗り越えました?
寂しさを紛らわずためにアルバイターになってました。カフェの店員とか、派遣とかを掛け持ちでやって。鬼のようにバイトしつつ、自分は意思の弱い人間だっていうことを認めたことが大きかったかなと思ってて。ずっと地元にいると、意思が弱いから、このままになってしまう。環境を断ち切るしかないなと思って、私は上京したんだっていうことに、上京してから気付いたんですよ。あとはもう、泣ける音楽を聴いて、思う存分、泣いて。すでに活躍されているアーティストの皆さんを思い浮かべて、私も絶対にこうなるぞ!って思いながら過ごしていました。
──今となっては、その決断も道のりも正しかったってことですもんね。
そうなんです。だから、私を否定していた人たち、これを聴いてくれって感じです。
──あはははは。もう1曲、70年代のロックンロールを思わせる「Don’t disturb」も攻めてますよね。
本当に邪魔された経験にフォーカスを当てて、そこの部分だけを書きました。私のモットーが“川の流れのように生きる”で、その流れを止めようとする人や邪魔する人は、自分の人生からさよならして生きてきたんですよ。だから、今、邪魔されてる人いっぱいいると思うんですけど、わかるよ〜っていう曲です。
──(笑)ラップのようなパートもありますね。
私のリアル友達3人を連れてきて、4人で歌ったんです。幼なじみとか高校の同級生とか、本当に仲のいい、地元からの上京組に集まってもらって。クラスでみんなでガールズトークしてる感じが出てたら嬉しいですし、全体的には英語の歌詞が多めなので、歌詞をちゃんと歌うというよりは、グルーヴに乗って歌うっていうのがメインになってて。これまでにない、洋楽チックな新たな歌いかたを取り入れてますね。
──ものすごい勢いに満ちた3曲ですよね。ぐいぐいと前に引っ張っていく推進力がある。
そうですね。本当に今回のシングルは、音楽をもっと楽しむっていう挑戦の1枚になってて。今までは、自分の殻に閉じこもってたイメージもあったんですけど、去年、ワンマンやツアーをやらせてもらって、私を応援してくれて、愛してくれるみんながいるって気付けたことで、もっと音楽を楽しんでもいいんだって思えた。その気持ちがこの3曲に現れたんじゃないかなと思うし、新しいASCAを見せられる1枚になったんじゃないかなと思います。
──ASCA第2章の幕開けを飾る1枚が完成して、今後はどう考えてますか。
やっと初めてのワンマンツアーを終えたばかりなので、これからはどんどんファンの皆さんと交流を深めたいなと思ってます。ライブをたくさんやって、どんどん距離を詰めていきたい。毎日のSNSでの繋がりも大事ですけど、本当に何度も言うようにライブが最高すぎたので、その瞬間をたくさん重ねていける年にできたらいいなと思ってます。
──そして、4月からは全国ツアー「華鳥風月」がスタートします。このツアータイトルにはどんな思いを込めましたか。
理由はすごくシンプルで、四字熟語そのままで、春に芸術を楽しむっていう意味ですね。自分自身、ライブが最高だと気付けたツアーを経て、次のツアーではその最高を更新できると確信しているし、来てくれる皆さんも、自分自身も楽しめる空間にできたらいいなと思っています。お客さんと一体となるライブをしたいし、間に合えば、新曲もやりたいなと思ってます。
──ファイナルは恵比寿LIQUIDROOMです。
上京して初めて観に行ったライブハウスなんですよ。東京のライブハウスってすごいなって印象に残っているし、思い入れのある場所に3年越しに立たせていただくのが今から楽しみですね。
PRESENT
ASCAオリジナルステッカーを3名様に!
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