この新作を全面に出しつつ、原点に戻りつつ、今のChageにしか出来ないステージをお見せしたい
この2曲、キーも変えずにそのままくっつけています。オリジナルを知らない人が聴いたら、もともと1曲なんじゃないかというくらい、西川くんが滑らかに繋いでくれた。歌詞もシンプルでストレートでロック。だって、<好きさ 好きさ 好きさ>ですよからね。<お前のすべてを>って、アイ高野さんがドラムのがスティックを前に突きだして歌う、あのポーズとフレーズ、今でも鮮烈に覚えてますもん。2曲とも洋楽のカバーですが、「悲しき願い」の<みんな俺らが悪いのか>という訳詩もすごいですよね。
とても楽しみました(笑)。小学生の時にハマっていた曲を、まさかこの年になって、歌って、まさか盤になるとは。
UK以前に、最後に1曲だけ、わがままを言わせてもらって、入れさせていただきました。Chageとキャロルって、結びつかないでしょ(笑)。でもこの曲は僕の青春時代のマイ・フェイバリット中のマイ・フェイバリットで、どれだけ車の中や部屋で歌ったりしたことか、というくらい好きな曲なんですよ。歌詞もまったく無駄がないし、ヒネリもない。というか、ひねりようがない。ジョニー大倉さんの素晴らしい歌詞に、矢沢永吉さんが見事にメロディに乗せている。キャロルのメンバーで作っているこの妙。タイトルが「二人だけ」だから、力石さんのピアノと二人だけでやりたかった。そうしたら、原曲とまったく違うアレンジの曲になった。後からチェロを入れてますが、力石さんのピアノと僕の歌の一発録りなんですよ。
青春時代にさんざん歌っていた曲をこの年になって歌える喜び、幸せを感じました。チェロもいい間奏を弾いてくれているし、エンディングのトイピアノが雨だれのように聞こえるところもいい。この曲だけアルバムの中で浮いてしまうかなと思っていたんですが、最後のトイピアノで1本、芯の通った作品になった。今回のアルバムって、雨という天気のシチュエーションの曲が多いんですよ。どこか濡れている。その質感がUKの持っているどんよりとした感じとも繋がってきますね。
先人たち、先輩たちの音楽に対する情熱をじかに感じることが出来て、ミュージシャン冥利に尽きますよね。今回のアルバムの曲名、ネットで発表した時に、「どれが新曲でどれがカバーだか、わかりません」という反応が多かったんですよ。今の若い子は昭和の曲って、知らないんですよね。そこも僕としては、してやったりでした。
『feedback』の曲、全部やる予定です。この新作を全面に出しつつ、原点に戻りつつ、CHAGE and ASKA、MULTI MAX、Chageソロのエッセンスも吸い上げて、今のChageにしか出来ないステージをお見せしたいですね。あとはお客さんと一緒に作っていくChageならではのライブ・パフォーマンスを展開していけたらと思っています。今からライブやりたくてしょうがないですね。
去年のツアー『CRIMSON』は還暦ってことで、お客さんが飛ばした紙飛行機が全部赤で、お祝いしていただいたので、今回は僕からのお祝い返しのつもりでやらせていただたきます。
こんなにも飽きっぽくて、広く浅くという人間がよく音楽だけは40年間、一貫してやり続けられてきたなと思いますよね。この年になっても、いくらでも発見があるので、終わりがない。ただし発見するためには、何かが見つかる場所に行かなきゃならない。これからも時代はどんどん変わっていくと思うんですが、時代に寄り添いながら、活動していきたいですね。最近、自分はミュージシャンであり、シンガーでありということに加えて、俯瞰で見られるプロデューサー的な感覚も培ってこられているのかなと。おかげさまで今はとても忙しくて、充実してます。僕はおもしろいことに昭和で30年、平成で30年生きてきて、合わせて60歳なんですよ。だからぜひとも令和でも30年生きて、30、30、30、トリプル30を達成したい。となると、90になっちゃいますけど(笑)。先人たちが70代、80代になっても精力的に活動されている姿に元気づけられています。常に次男坊みたいな感覚があって、安心してお兄ちゃんたちの後をついていってる、みたいなところもあるんですよ。なので、その恩恵も返していきたいですし、自分が影響を受けた先人たちの素晴らしい音楽を、自分というフィルターを通して、次の世代に繋げて、残していけたらと思っています。
PRESENT
直筆サイン入り「feedback」のポスターを3名様に!
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