昨年6月に初のベスト盤「BEST LOVE MACO」を発売。12月には、レコーディングスタジオで歌詞を書き下ろしながら制作した、チャレンジングなアルバム「交換日記」をリリース。新しい扉を開いた。
待望のツアーは、3月21日の福岡を皮切りに、故郷の北海道まで6カ所で展開。東京では4月13日に、中野サンプラザホールの舞台に立つ。5年間を振り返りながら、中野サンプラザホールでのライブへの意気込みを聞いた。
はい。歌わせていただく機会がどんどん増えて、わたしの曲をファンのみなさんが愛してくれているんだなと感じることがとてもうれしいですね。デビュー5年目の節目ということで、ベスト盤を出すことが決まったのですが、ベストアルバムを1枚出せるくらい、曲を作ってきたのかぁと思って驚きました。
声や歌い方が変わったなぁと思いました。あとは、メジャーデビューする前、22歳、23歳のころに作っていた曲からは、無邪気さや、がむしゃらさを感じました。歌詞は実体験の部分が多いので、20代前半は大切な人には「好き」「会いたい」んだ!という気持ちがあふれていましたが、27歳になったいまは「切なさも、楽しい」と思うことができるようになって。恋愛観も変わったのだなと思います。
恋は何年経っても、「初恋」というところです。年月を重ねても、いつでも“初めて”の気持ちに戻ることができる。年齢を重ねて、その気持ちがより具体的に分かるようになりました。
ですよね。出会ったときには「さん」とか「くん」付けで呼んでいたのが、呼び方が変わったり。そういう何気ない瞬間にドキッとしたとき、「初恋みたいだな」って思います。
そうですね。わたしは瞬間の感情を歌詞にしたいなと思っているので、例えばすごいステキと思う景色を目にして、感動したとしたら、この景色を忘れてしまう前にメモしておこうと、場所と時間、部屋の外か中なのかなど、細かいところまで、残しておくようにしています。後になってメモを見直したとき、細かく書いておくと、そのときの気持ちがよみがえってくるんです。
悲しいと感じたことに、とことん向き合っています。そのメモをスクロールして見返していくとネガティブな気持ちになって、出口が見つからないんじゃないかと思う夜もあります。でも歌詞としてまとまったときに、自分の中で解消できたなと感じます。書くことで、負の感情を出してしまうと言うのかな。気持ちに整理も付きますし、ハッピーじゃないことを書くことは、シンガー・ソングライターとしてのわたしの役目だと思っています。
そうですよね。以前、ヒップホップをやっている知人のアーティストから、「曲は世に出した瞬間、受け取ってくれたみんなのものになっている」と聞いたときに、「確かに!」と思ったので、受け取って下さった方にとって、わたしの音楽が心地よいものになっていてくれたら、うれしいです。
「恋心」です。【君の笑顔があればいつも 僕は幸せになるよ】と歌うたびに、原点に帰ることができます。何千回、何万回…歌うたびに、色が変化していくマジックのような曲ですね。
両親が音楽好きで、GLAYさんの曲は常に家の中で流れていました。一昨年、改めて聴き返したとき、歌詞がそのときのわたしに刺さって、ぜひ歌いたいとお願いしました。家族はいつもわたしの歌を楽しみにしてくれていますが、今回は「特に良かった!」と言ってくれてうれしかったです。