第10回・最終回 Sundae May Club
Sundae May Club「サンデメカーニバル」
2024年11月25日(月)渋谷CLUB QUATTRO
9月から約3ヶ月の間連載させていただいたばりよかライブ見聞録、最終回はSundae May Clubです!はやいものでもうすぐ1ヶ月が経とうとしていますが、渋谷クラブクアトロでのワンマンライブ「サンデメカーニバル」についてセルフレポートさせていただきたいと思います。
ライブはいつも自分自身や運命への勝負だと思っているけれど、最大規模を更新していくたび、やっぱり少し怖気付いてしまいます。烏滸がましくも責任が大きくなっていると感じます。前々日、前日ともにしっかりリハーサルをして、帰って支度をしてできるだけ眠りました。ちゃんと眠ることも仕事だ、と思いながら。
そして迎えた当日、昼に現地集合。渋谷は平日の昼間と思えないほど外国人観光客で溢れかえっていました。なんだか海外でライブをするような不思議な気持ち。
会場に着くとスタッフの方々が先に到着してステージやグッズの準備をしてくださっていて、改めて、わたしたちのワンマンライブにこんなにもたくさんの人が関わってくれているのだと背筋が伸びました。
このワンマンライブが決まったとき、わたしは「ついに…」と思いました。単純に嬉しかった。好きなアーティストの渋谷クアトロでのライブを観に行くたび、いつか絶対にわたしもここに立つぞ、と自分自身に喝を入れていたからです。
正直にいうと、少し不安でした。Sundae May Clubはこれまで少しずつ少しずつ頑張ってきた。でも自分たちだけの力ではきっと辿り着けない、そんなところに色んな力を借りて立とうとしているのだ、と。
それでも、決まったからには絶対にやりぬくと決めていたし、絶対にお客さんになにかポジティブな気持ちを持ち帰ってほしかった。
MCでも話していたことだけど、昔よくメンバーと「この会場に立ってるビジョン、見える?」「まだ見えない」「今なら見える」なんていう会話をしていました。そして渋谷クラブクアトロはまさにそんな会話で目標のひとつとして挙がっていたステージのひとつでした。
夢が叶った。胸がいっぱいでした。
今回はお笑いコンビのナユタさんにゲスト出演していただきました。面白かった!!(伝えられなかったのですが、わたしの好きなネタをやってくれて嬉しかった)みんなたくさん笑っていて、緊張がほぐれていくのを感じました。
そして、ナユタの出番後、影アナ(開演前のアナウンス)をしました。今回が初の試み。わたし、去年GUのWebCMのナレーションしてるしやれる!頑張る!と宣言して、なんとか声を震わせることなくお喋りできたと思います。楽しかったのでたまにまたやろうと思います。ナユタのネタで笑ったことでお客さんも声を出しやすくなっていたのか、影アナにたくさん反応してくれてとても助かりました(反応がなかったらどうしようかと思っていました)。
そして、本番。わたしの最大の敵は焦り。どれだけ準備しても、本番前に焦ると上手くいきません。しかし今回は本当に不思議なほど気持ちに余裕をもってステージに出ることができました。影アナで先にフロアの様子を見られたからでしょうか。
今回のセットリストはわたしたちの1st EP「Sundae May Club 1」の3曲から始めました。いつも演奏している曲たちだけど、なんだか初めて東京でライブに出た何年も前のことを思い出して、始まったばかりなのに胸がいっぱいになってしまいました。
そして、今回は新曲を2曲披露しました。日頃から新しい曲をどんどん作っていて、常に新曲を聴いてほしい気持ちがあるのですが、編曲や練習の時間がかかってしまってなかなかたくさんは発表できずにいました。しかし今回はアルバムの制作を始めたこともあって、新曲発表を決めました。SNS投票で1位になった「月夜に奥二重」、完成まで6年近くかかった「やまない」という2曲、楽しんでいただけたでしょうか?
常に更新していきたいし、同時にみんなの望むSundae May Clubでいたい気持ちもあるのですが、わたしは自分を客観的に見るのが苦手で、どのような姿を望まれているのかが分かりません。だからやりたい曲をやろうと思いました。聴いてもらえて嬉しかったです。ありがとう。
Sundae May Club(浦小雪も)の曲はそれぞれ本当に全く違う雰囲気だと自分でも思うのですが、どの曲も愛してもらえることが本当にありがたいなと思っています。新しい曲たちも愛してもらえるように、レコーディング等丁寧にやっていくので、当日新曲を好きになってくださった方には楽しみにしていてほしいです。
演奏中は、聴いてくれているみんなの顔を見渡しながら幸せな気持ちいっぱいで歌いました。表情はさまざま。ニコニコな人、音に溶けるような顔の人、涙を浮かべている人、真顔の人。どんな顔でも嬉しい。ちなみにわたしがライブに行くときは、ランダムで上記のパターンのすべての顔をします。
次に、MCについて。今回は、人生で初めて行ったライブの話を話しました。長崎にいた頃の記憶。周りに同じ趣味の友達がいなくてもひとりでバンドに夢中だった幼少期の自分が報われた気がした。こんなに音楽好きの人がいて、わたしたちの音楽を聴きに来てくれているということがたまらなく嬉しい。そんな気持ちでした。
アンコールではメンバーにも喋ってもらいました。ヒロトは喋るのをめちゃくちゃ恥ずかしがっていたけど、ふたりともいいこと言ってた。わたしは泣きそうになって危ないところでした。わたしたちの音楽を愛してくれる人のおかげで音楽は生きていける。それをどうにかして伝えたかったのです。
終わるのが寂しくて、でも終わらせなきゃいけないから、力を出し尽くしました。本当に楽しかった。
帰り道は、ヘトヘトを超えてどうして立っていられるのか不思議なほど疲れていて、なんとか家に辿り着いたけどどうやって帰ったか記憶がありません。これまでにないほど幸せな気持ちで眠りました。
クアトロワンマンを終えて、改めてわたしたちはお客さんに支えられていると感じました。感謝しかありません。これからも愛をもって、音楽に向き合っていこうと思います。
さて、次のSundae May Clubはまたまた大きな舞台へと挑戦します。2025年3月2日、東京キネマ倶楽部にて「浦小雪vs Sundae May Club」を開催いたします!
わたし浦小雪はソロでの活動も行っております。ソロとバンドでは違う雰囲気の曲をやっているつもりなので、どちらも楽しんでいただけると嬉しいです。出突っ張りの一日、どうなってしまうのでしょう…!体力をつけねばなりませんね。必ず楽しい日にしたいと思っています。是非お越しください!
SET LIST
01.Sundae May Clubのテーマ
02.ロックンロール
03.魔法とシャッフルビート
04.サニーハニー
05.少年漫画
06.世界地図征服
07.サイダー
08.晴れるな
09.シャングリラ
10.水色
11.Teenager
12.18
13.POOL
14.月夜に奥二重
15.しとろんの週末
16.チャーミー
Encore
17.やまない
18.春
19.夜を延ばして