「PLAY ALL AROUND JAPAN TOUR 2018」
2018年5月7日(月)千葉LOOK
今年、結成19年目を迎えたROTTENGRAFFTYは現在、3月24日からはじまっている2018年のツアー<PLAY ALL AROUND JAPAN TOUR>の真っ最中。その19カ所目の公演となった千葉LOOKの模様をお伝えしたい。
GW明けの5月7日は雨風がたたきつける嵐のような天候。チケットはソールドアウト、ファンたちが長蛇の列を作っていた。サポートアクトを務めたのはSurvive Said The Prophet。ROTTENGRAFFTYとの共演は初とのことだったが、スクリーモからメタルまで一体感のあるバンドサウンドを会場に響かせる。何といっても耳を惹くのはYoshのエモーショナルなヴォーカルだ。メロディックなメタルサウンドに映えるエモーショナルな歌声に呼応するかのように、オーディエンスも拳を振り上げる。“30分後のことを考えちゃダメだ!”とYoshが語ったのちも、緩急のあるステージングを披露。後半はYoshの声を聞かせるパワーバラード、「Follow」「Mirror」で締めくくった。
ステージ転換後、ROTTENGRAFFTYがステージに登場すると、はじめから最高潮のテンションでオーディエンスを煽る。N∀OKIとNOBUYAのたたみ掛けるようなツインボーカルに、KAZUOMIのメタリックなギター、侑威地(b)とHIROSHI(ds)のガッシリとしたリズム、タイトなバンドサウンドは流石の一言。長年活動してきたベテランとしての格を感じさせる。ステージ前半にはスラッシュメタル調の楽曲を披露すると、オーディエンスはパンパンのフロアで躍動。“まだ野獣になれてないやつは、これでなれ!”と、N∀OKIがさらに煽り、ヘヴィなナンバーを次々と演奏。さらにシンガロングありのロットン流儀の折衷的ヘヴィミュージックに、オーディエンスのテンションもピークに。
ステージも中盤になるとオーディエンスもバンドも汗だくになるが、このあたりから演奏もさらにキレを増してきて、バンドの体力、そして精神力の強さを感じることができた。メタルから四つ打ちディスコまで、踊れて暴れられる、ROTTENGRAFFTYのゴッタ煮ラウドミュージックの神髄を見せつけた。“Survive Said The Prophetが魂を削ったライブをしてくれたから、オレたちは人生をかけたライブする!”とNOBUYAは語ると、客席へダイブして、そのまま1曲を歌い続ける。NOBUYAの身体を支え続けるファンに向かって“お前たち最高だ!”と、応える。
終盤になると、バンドとオーディエンスのエネルギーの呼応はよりすさまじさを増す。ハードロックナンバーで拳を振りあげ、ヘヴィな曲で盛り上がり、シンガロング系の曲は大合唱。“アンコールなしで、最後までフルスイングで行くで!”とN∀OKIが叫ぶと、バンドの演奏も沸点に達し、それに応えるオーディエンスは、バンドの演奏が終わるまで、延々と呼応し続け、ROTTENGRAFFTYとファンがガチンコでぶつかる熱演は幕を閉じた。“ツアーのラストははじめての日本武道館、もしかしたら最初で最後のステージになるかもしれないから、絶対観に来てや”と、N∀OKIはステージを降りる前に語った。ツアーはまだまだ序盤戦だが、圧倒的な完成度と熱量をもったライブだった。このテンションを持続させ、ツアーファイナルに向けてどこまで彼らは成長するのか、楽しみだ。