先日、7月9日日曜日に、エレファントカシマシの皆さんの「30th ANNIVERSARY TOUR 2017 ”THE FIGHTING MAN”」をオリンパスホール八王子へ観に行かせていただきました。
デビュー30周年ツアーということで、まさにわたしが生まれる前からこの30年間音を鳴らし続けてくれた皆さんが、バンド史上初の47都道府県ツアーを3月20日〜12月9日にかけて周られるということで、今回の公演はちょうど折り返しあたりでございました。
まず、オリンパスホール八王子も初めてでしたがとても素敵なホールでした。
真っ赤な座席と、木目を基調としたホール内は、高貴で神聖な雰囲気でしたね。
ロビーには30th記念パネルも置かれていましたので、わたしも写真を撮らせていただきました。
会場限定グッズの「東京」と、どデカく書かれたエレカシTシャツも最高でしたね。
そして、開演。
メンバーさんがステージに出てこられた瞬間、わたしは侍かと思いました。
黒スーツに身を包み、しゃんとした背筋に震えました。
今回はまだツアーが続いておりますので、セットリストなど、なるべくネタバレは控えさせて頂きますが、一曲目からクライマックスのような気迫に鳥肌が止まりませんでした。
宮本さんは冒頭からギターを背負ったままスタンドからマイクを外し、上手、下手に移動しながらホール全体に「今宵を存分に楽しんでほしい」という想いを投げかけ、お客さんも満面の笑顔でそれに応えます。
そこには老若男女、それぞれが「エレカシの音楽に今日まで支えられてきたのだ」ということがまっすぐ伝わってくるそれぞれの背中、そこにもまた心震えました。
30年間、数々の苦楽を乗り越え、時代を作ってきた彼らが、何事もなかったように変わらずそこに居てくれるという奇跡に、どれだけの人が救われてきたのか。
特に、この日のライブでは、曲間ごとに宮本さんは沢山のお話をしてくれました。幼少期のことからここ最近のことまで、まさにこれらの楽曲の背景をそっと面白おかしく話してくれるお陰で、その後に演奏される楽曲の重みやホールの一体感もさらに増し、これは天性のものだと思いました。
表現者というのは、その強い癖が、強く愛されるものなのですね。
髪をぐしゃぐしゃっとしながら、結成当時のメンバーの話を嬉しそうに話す宮本さんの姿には、涙が出てきました。
微笑む石森さんの重厚なギターとその足を大きく広げたスタイル、凛としたクールな佇まいながら情熱的なグルーヴを刻む高緑さんと、3人をがっしりと支えながらも時折グッと前に出てくるプレイが痺れる冨永さん。
そして、サポートメンバーのお二人を加えた6人の圧巻の演奏。
我々の世代が、ものすごく強く背中をバシバシと叩かれる感覚で、半世紀を超えてもさらに上昇し続けるそのエネルギーと”生きる力”に、ライブ後半は生まれて初めての感覚になりました。
そして改めて、そのメロディーと言葉のとんでもない説得力。苦しみもがいた者にしか生み出せないものです。色んなことを“わかってきた”人の歌です。それ故にものすごく美しいです。一つも誤魔化していない。30年間、一度も妥協してこなかったからこその“今”なのだとわかりました。
わたし自身のツアーの前に、観に来られて本当に良かったです。
MCで話されていた、エレカシさんのクリスマスソングが聞ける未来を待ち望んで居ます。
想像しただけでも泣けてしまうな。