インタビュー/兵庫慎司
ミトカツユキが6月9日、下北沢GARDENでワンマンライブを行う。ナオト・インティライミ等のサポートや、他アーティストのアレンジや楽曲提供などを多数手がけているキーボーディストだが、もともとは2006年にメジャーデビューし現在まで精力的に活動を続けるシンガー・ソング・ライターである──ということはファンはご承知だろうが、サポート・ミュージシャンとしての彼しか知らない方は、公式サイトに音源やライブ映像が上がっているので、ぜひ触れてみていただきたい。 びっくりすると思う。こんなすんげえ歌を歌う人なのか! こんな楽しいパフォーマンスを見せてくれる人なのか! と。ソウル、ファンク、R&B等のブラック・ミュージックとJ-POPのブレンド、その最良の例を見せ、聴かせてくれる彼に、これまでと現在を訊いた。
人と出会ってそのまま仕事につながってる、ラッキーな部分もあるかもしれないですね
──ミトさんはご自身の活動を続けながら、途中から他のアーティストのサポート・ミュージシャンも始めたというキャリアですよね。
はい。
──そういう他のアーティストの仕事って、最初はどういうふうにオファーが来始めるものなんでしょうか?
(笑)ええと、そうですね、僕の場合は、最初は……メジャーの契約が終了して、正月に、あけましておめでとうメールで「今年からフリーで始めます」って送ってたんですね。そしたらナオト(・インティライミ)くんからすぐに返信がきて、「ちなみにバックでキーボード弾くとかあり?」って。「ああ、全然やるよ」って返事をしたのが、ナオトくんが今のユニバーサルからリリースする年だったんですよね。
それからずっとサポートをやっていて、その中から……ナオトくんのバンドにいるミュージシャンからセッションに誘われるとか、そのセッションの延長線で「こういうアーティストがいるんだけど、サポートで手伝ってくれない?」とかいう形で広がって行ったのが、大きなひとつで。
もうひとつは、大黒摩季さんと、北海道のイベントでご一緒してから……ずっと覚えてくれてたみたいで、ナオトくんと同じ時期ぐらいに「サポートでキーボード弾いてくれない? ソウル・ミュージックのメドレーもやるから、どう?」っていう感じで誘ってくれて。その姐さん(大黒摩季)の仕事からいろいろ派生していって、中西圭三さんだったりとか、あの世代の方々と知り合う機会ができたのも、大きいひとつですね。
──じゃあわりと受け身で、気がついたらそういう感じになっていた?
(笑)そうですね。自分から「仕事ください!」って言った覚えはなくて、人と出会ってそのまま仕事につながってる、ラッキーな部分もあるかもしれないですね。
──「自分で思っていたよりも、自分にはサポート・ミュージシャンとしての素質があるらしいぞ」みたいな感じでした?
ミト:(笑)いや、どうなんですかね? あ、でも、武器として、鍵盤を弾きながらコーラスもできる、っていうのはあったみたいで。姐さんのソウルのメドレーでは、リード・ボーカルで歌うことも多かったりして。鍵盤はもちろんなんですけど、プラス声がほしい、っていう人に呼ばれることが多いかもしれないですね。