ニューロティカ 40th 〜あっちゃん還暦披露宴パーティー〜
2024年10月20日(日)浅草花劇場
あっちゃんの還暦リアルバースデーに、豪華ゲストが浅草に集結! 結成40周年&あっちゃん生誕60周年を祝うアニバーサリーイヤーを爆走中のニューロティカが、浅草花劇場にて『ニューロティカ 40th ~あっちゃん還暦披露宴パーティー~』を開催。イベント当日である10月20日(日)に60歳の誕生日を迎えたあっちゃんを賑やかに派手やかに祝福した。
この日の会場は日本最古の遊園地である、浅草・花やしきにある浅草花劇場。10月5日に、あっちゃんの地元である八王子にて、旧ロティカ(ニューロティカの元メンバー)や豪華バンドマン仲間を迎えて行った『~あっちゃん還暦祝賀超大祭~』を華々しく終えて。ついに還暦を迎える誕生日にあっちゃんをたくさんお祝いして、思い切り楽しんでもらおうと企画されたこのイベント。
2丁拳銃、まちゃまちゃ、ロッシー(野性爆弾)といったロティカにゆかりの深いお笑い芸人に加え、漫才活動休止中の東京ダイナマイトの出演が開催直前に発表されたり。あっちゃんの敬愛する石橋凌のソロバンドにも参加している、ピアノの伊東ミキオが出演することが発表されたりと、超大祭とも異なる豪華出演者に期待、超! あっちゃんの誕生日を祝福すべく集まった、熱いファンが劇場を埋め尽くす。
開演時間となりステージに登場したのは、ホストを務めるカタル(Ba)、RYO(Gt)、ナボ(Dr)の3人。「あっちゃんのリアルファッキンバースデーにお集まりいただき、ありがとうございます!」と挨拶すると、「あっちゃ~ん!」とみんなで声を合わせて本日の主役を呼び込み、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「武蔵野エレジー」が流れあっちゃん登場。会場を包む拍手と黄色い声援に嬉しそうな笑顔を浮かべ、投げキッスを飛ばすあっちゃん。「今日は素敵な仲間を呼んで、楽しい一日にしたいと思います!」と上機嫌で告げると、ステージに用意された還暦席に座って。還暦披露宴がいよいよ幕を開ける。
披露宴前半はゲスト芸人による演芸コーナー。あっちゃんによる紹介文から、最初に登場したのは2丁拳銃。還暦席でニヤニヤするあっちゃんを見て、「え、そこで漫才を見はるんですか!?」と驚く修士と、「やりづらいなぁ!」と笑う小堀。もはやベテラン芸といえる漫才で会場を沸かす。続いて、「もう、なんでも話が出来る親戚のような存在」の紹介文で登場したまちゃまちゃは、あっちゃんの秘蔵エピソードを明かし、会場爆笑&あっちゃん困惑。
そして、病気療養中のハチミツ二郎が電動車椅子に乗って、拳を上げて登場した東京ダイナマイトは、「漫才は立ってやろうか」と松田と並んでサンパチマイクに立ち、貫禄十分の漫才を披露。観客の爆笑をかっさらうと拍手と歓声に包まれながら、「漫才休止中だけど、またいつか!」とカッコ良く去っていく。あっちゃんのためならと、この日限りのスペシャルなステージを見せてくれた3組に還暦席のあっちゃんはご満悦、観客も大満足!
仕事の都合でまだ会場に来ていないロッシーの出番を残して演芸コーナーを終えると、披露宴後半はニューロティカのライブ。いつものSEが鳴り、大歓声に迎えられてステージに登場したあっちゃん。「ニューロティカの40年間は間違いじゃない!」と告げ、1曲目「ア・イ・キ・タ」で勢いよくライブがスタート。続いて、「チョイスで会おうぜ」をぶち込み、還暦を迎えてなおアグレッシブかつ、ハイテンションなあっちゃんのパフォーマンスに、ど頭からクライマックスさながらの盛り上がりを見せるフロア。
MCでは満員御礼の観客に感謝を告げて、超大祭の思い出を振り返ると、「浅草らしい楽しい遊び方をしたいと思うんで、最後までお願いします!」と告げて「太陽族」へ。過ぎ去った暑い夏の太陽を取り戻して会場を熱くすると、♪ワッショイ!ワッショイ!とブチアゲた「シェリーは祭りが大好き」、会場中のタオル回しで熱風を起こした「気持ちいっぱいビンビンビン!!」とアッパーな曲が続き、明るく激しいお祭り騒ぎとなった前半戦。笑顔あふれるフロアに、「ニューロティカのライブに来て、イヤなことも吹っ飛んでいただければ、これ幸いかと思います」とあっちゃんが笑顔で告げる。
「今日はちょっと違う感じでライブが始まって……」と、あっちゃんが自身の登場SEで使用した「武蔵野エレジー」にまつわる、24年前に亡くなった後輩のエピソードを語ると、「死んで墓石に話すより、いま語り合おうぜ。そういうことよ」とたっぷり気持ちを込めた「太陽を探して」を披露。さらに敬愛するアントニオ猪木への想いを歌った「俺達は◯◯◯◯◯◯◯の子」、「『アツシ カ・ン・レ・キ』ツアーのベスト60 にも漏れた久々の曲です」と紹介した「LOVE ME TENDER」と、いま歌っておきたかったと思われる楽曲が続いた中盤戦。披露宴前半に出演したお笑い芸人との思い出や感謝を語ると、「東京DYNAMITE」で芸人の仲間たちに感謝とでっかいエールを贈る。
「絶体絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!」、「嘘になっちまうぜ」とライブ定番曲が続いてフロアを大いに盛り上げると、還暦の貫禄と説得力で魅せた「永遠ピエロ」でこれからも生きて生きて生きまくることを宣言。このままライブが終わってもおかしくない雰囲気から、披露宴ならではのスペシャルな展開へ突入。
赤いスタンドマイクをステージ中央にセットすると、「1989年に出したアルバム『ハーレム野郎』でキーボードとして参加してくれて。現在、石橋凌さんのソロバンドのバンマスでもある、俺の戦友を紹介します」とピアノの伊東ミキオを呼び込んだあっちゃん。「僕を音楽の道に導いたARBの凌さんのバンドメンバーと一緒に、ARBを歌いたいと思います」と説明し、あっちゃんの曲紹介からナボの勇ましいドラムで始まった曲は、ARB「クレイジー・ラブ」のカバー。
ロティカの楽曲ではあまり見せることのない、大人の男の色気やダンディさを感じるあっちゃんのボーカルと楽曲を彩るピアノサウンド。1曲を歌い終えて「うぉ~い、気持ちいいぜ!」と笑顔のあっちゃんは、「元気しとった?」と石橋凌のものまねを披露したりと上機嫌。さらに「TOKYO CITYは風だらけ」を気持ちよさそうに歌うと、「一生ピエロを続けます!」と力強く宣言して。美しいピアノの響きと感傷的な歌声で始まった曲は「魂こがして」。憧れの凌さんを憑依させて、思い切りカッコつけて歌い上げたあっちゃん。「気持ちいいぜ」と余韻に浸っていると、「あっちゃんのお楽しみタイムは終わり!」とカタルが笑う。
MCではサービス旺盛なミキオに無茶振りして、ピアノの伴奏で全く関係ないチューリップ「青春の影」を嬉しそうに歌うあっちゃんに、「お楽しみタイムは終わりだっていったじゃん!」とツッコむカタル。「今日はあっちゃんのFuckin' Birthdayでしょ!?」と「Fuckin' Birthday」で始まったライブ終盤戦は、ミキオを加えたスペシャル編成によるロティカのナンバーが続く。なんて贅沢!
この日、会場にも展示してあった、日本中の仲間から贈られた還暦を祝うメッセージを一冊にまとめた本を贈呈するというサプライズに、照れくさそうな表情を浮かべたあっちゃん。「愛という言葉を知らない俺が、30年くらい前に新宿LOFTの小林シゲ店長に、「お前、ロフト来る前に家で“愛”って字を100回書かないとロフトに入れねぇからな」と言われたのを思い出しました」としみじみ語り、「これが僕の愛だと思います」と始まった曲は「東京花火」。ピアノが加わった豪華でドラマチックサウンドと、あっちゃんの真っ直ぐな愛がいつも以上に胸に響いた。
本編ラストは『ハーレム野郎』のレコーディング以来、35年ぶりという「...to be HARLEM」を楽器隊も思いきり楽しみながら演奏して、ミキオとRYOによる極上のセッションから「飾らないまま」へ。譲れない自分の意志を心のまま貫き、飾らないまま変わらないまま歌うことを誓う還暦ピエロの表情は、紛れもない男の顔つきだった。
本編終了後は「またバカが一人来ました!」と、前半戦に間に合わなかったロッシーが登場。鼻で鳴らす鼻笛を使った愉快なステージで盛り上げると、「せっかく来ていただいたんで」と野性爆弾が出囃子で使用してる「FUCKIN'X'mas」をロッシーとセッション。さらにこの日の出演者に加え、この日遊びに来ていた芸人やバンドマンも呼び込んで、ステージいっぱいのゲストと共に「DRINKIN' BOYS」を披露。♪ヤーヤヤヤーヤヤ!と歌って踊って鼻笛鳴らす、ニューロティカらしい明るく楽しく騒々しいエンディングを迎えた。
――と、明るく楽しい還暦披露宴だったので、このレポも楽しいことだけ書いて終わりたいところだが。この日、モッシュ・ダイブ禁止のアナウンスが繰り返しあったにも関わらず、ごく一部のルールを守れない人に巻き込まれたお客さんが転倒し、怪我を負ってしまうという悲しい事故が発生。この件を重く受け止めたニューロティカは、今後、すべてのニューロティカのライブにおいて“モッシュ・ダイブ等の危険行為を禁止”することを公式に発表した。
詳細は公式サイトに書かれているので、改めてそちらを読んでいただきたいが。ロックバンドが観客に「暴れるな」と言わなければいけないことがどんだけ辛いか? モッシュ・ダイブの禁止を公式に発表することがどんだけ苦しいか? せめてこのレポを読んでくれてる人には4人の気持ちを汲んで欲しいし、苦渋の決断を理解して欲しいし、この発表を誤解なく受け止めて欲しいと思った。あっちゃんが言ってたように、ロティカのライブがみんなにとって、イヤなことも吹っ飛ばせる楽しい場所になるように。僕もいままで以上に周囲の人への思いやりを忘れず、みんなと一緒に思い切りライブを楽しみたいと思う。
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SET LIST
01.ア・イ・キ・タ
02.チョイスで会おうぜ
03.太陽族
04.シェリーは祭りが大好き
05.気持ちいっぱいビンビンビン!!
06.太陽をさがして
07.俺達は◯◯◯◯◯◯◯◯の子
08.LOVE ME TENDER
09.東京DYNAMITE
10.絶対絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!
11.嘘になっちまうぜ
12.永遠ピエロ
13.クレイジー・ラブ
14.TOKYO CITYは風だらけ
15.魂こがして
16.Fuckin' Birthday
17.東京花火
18.…to be HARLEM
19.飾らないままに
Encore
01.FUCKIN'X'mas
02.DRINKIN’ BOYS