荻野目洋子の今がギュッと詰まったライブを開催!ツアーへの意気込みを語るロングインタビュー!

インタビュー | 2016.11.06 12:00

荻野目洋子

インタビュー/永堀アツオ

──15歳の4月にソロシンガーとしてデビューしてから、今年で32年目になりますね。

数字で言われると長いなっていう感じがあると思うんですけど(笑)、上を見れば素晴らしい大先輩の方がたくさんいらっしゃって。先日も小田和正さんのライブを見たばかりですが、小田さんのキャリアは、私が1歳の頃から活躍されている計算になるんですね。だから、数字ではあまり考えないようにしているんですけど、今の自分の心境としては、子育てがひと段落して、‘14年にデビュー30周年を迎えた時に、自分の中で初心に戻れた感じがあって。子育てをしていた時、全く音楽を聴いてない時期があったものですから。

──それはあえて音楽を遮断していたんですか?

いえ、自然と子育てをしていて必要なもの……例えば、子守唄とか教育的な音楽とかしか入ってこないような状況だったんですよね。私自身、自分だけの音楽を聴きたいとも思わずに過ごしていて。歌っている時とイメージが違うかもしれないですけど、割と地味なことも好きで(笑)。目の前にやるべきことがあると、それに集中しちゃうタイプで、気がついたら、音楽とは離れた時間を過ごしていたんですよね。でも、今はまた、歌うことがシンプルに楽しいし、より、人に伝えられる歌を歌っていきたいなって感じてます。

──2年前の30周年記念ライブは当時、8年ぶりのステージでしたが、久しぶりに歌ったという感覚でしたか?

その前も、イベントでボランティアで歌う機会はあったんですね。なので、久しぶりに歌ったという感じではなかったんですけど、ファンの方々が目の前にいて、うわ〜って興奮してくれる姿を見るのは久しぶりだったので、それはやっぱりもう、言い表せないくらいの高揚感がありました。

──そこで、もっとライブ活動を継続的に増やしていきたいって感じました?

それがですね、ステージをやってる時って、ものすごくハイなテンションになってるじゃないですか。だから、果たして両立できるのかなっていう不安はあったんですよ。でも、普段のベーシックなライフスタイルが出来上がっている今であれば、自分の中にあるスイッチ1つで、バチッと切り替えができるなって思って。若いときは、本名も荻野目洋子だったので、プライベートがあってないような感じだったんですよね。疲れていても、疲れている素振りを見せられなかったり、どこからどこまでが仕事で、どこからが自分のオフの状態なのか、途中からよくわからなくなってしまって。オンとオフの切り替えがうまくできない時期があったんですけど、今は家に帰って家族にあえば、歌う私から母親に、自分でも面白いくらい、すぐにスイッチを切り替えられるようになったんです。

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