2014年にソロシンガーとして活動を始めるにあたって、自分主催のイベントを打ちたいなと思って始めたのが「MAKE MY DAY」で。「幸せな気持ちにする」という意味の言葉で、音楽とともに踊って来てくれたお客さんが「ああ、いい日だったな」と思ってもらえるイベントにしたかったんです。看板イベントみたいなものを持つのにも憧れていて、お客さんが「MAKE MY DAYに参加するのは今回で○回目」みたいに言ってくれたらうれしいな、と思ったりしてますね。
自分の音楽シーンでの立ち位置を客観的に見たうえで、どのあたりの方々と一緒にイベントをしたら面白そうかな?とか、どなたをお呼びしたらお客さんに喜んでもらえるかな?とはすごく考えてますね。わたし自身日常的に音楽をたくさん聴いているので、気になるアーティストさんや一緒にやりたいなと思うアーティストさんは尽きないほど沢山います。笑
THREE1989とは一度名古屋で同じイベントに出演したことがあるんです。ただ、複数のステージを使った長丁場のイベントだったので、ほとんどお話する機会がなくて。でも音源はよく聴いていたんですよね。THREE1989はFUNK、DISCO、R&Bテイストが入った聴き心地が良くてキャッチーな曲が多い印象で、ボーカルのShoheyくんは「女声キーまで出るんじゃないか?」と思うくらい綺麗なファルセットの持ち主で。わたしの音楽とも親和性がありそうで、踊れるイベントが作れそうだなと思って「MAKE MY DAY vol.7」にお声がけしました。即OKのお返事をいただけてびっくりしましたし、うれしかったですね。
5月の頭に延期を発表したんですけど……その時点では実際に開催できるのかどうかまったくわからなくて。それこそプロモーターのディスクガレージさんともたくさん相談しました。おそらく「MAKE MY DAY vol.7」がわたしにとって今年最後のライブになりそうなのでそれをお客さんを入れて開催できるのはすごくうれしいです。お客さんを入れてのライブは約9ヶ月ぶりで……こんなにお客さんに会わない時期が続くのは初めてで。
だから「やっとみんなに会える!」って気持ちでいっぱいですし、久し振りにお客さんを目の前にしてどんな感情になるのか、まだちょっと想像がつかなくて。やれることが奇跡に近いとも思うんです。制限があれど、お客さんを入れてライブを開催できることはとても恵まれてる。当日の衣装どうしよう、メイクどうしよう……と悩めることがこんなに幸せなんだなって。
本当にそうですね。WALL&WALLはお世話になっているし、やり慣れた会場ではあるんですけど――オンラインライブって最初のうちはライブの様子を配信するものだったけど、途中からどんどん「映像作品としてお客さんに届けるもの」になっていった気がするんです。
だから8月のWALL&WALLでのオンラインライブはフロアライブにして、バンドセットで4人で向き合って、カメラさんに360度で撮ってもらって――お客さんがいないWALL&WALLでやれることをやった、普段とは違うライブになりました。それくらいの頃、オンラインライブの感覚を掴めたかなと思うと同時に、どこかに物足りなさはあって。
オンラインライブによってはコメントが見られなかったり、どれだけの方々が観てくださっているかもわからなくて、「ちゃんと届いてるのかな?」と思うこともあって。ありがたいことにわたしは自粛期間まもなくしてからいままでオンラインライブには本当に沢山出演させて頂いて来てオンラインライブに慣れてはきたけれど、やっぱりお客さんがいないのは寂しかったんだなって。だから「MAKE MY DAY vol.7」ではやっとステージに立って、お客さんを目の前にしてパフォーマンスができるので、2020年の1年分を楽しめたらと思っています。でも感染防止対策で人数を制限しなければいけないぶん、チケットを取れなかった方もいらっしゃって。来年は少しでも環境が良くなって、今回お会いできなかった人とも会えたらな……と思っていますね。