アンティック-珈琲店-のふるさと
Text:牧野りえ
編集部:アンカフェのみなさん、ふるさとの思い出を教えてください!
7歳上のいとこのジュンコちゃんが好きで、実家の九州に帰る度にジュンコちゃんへのプレゼントを用意してた記憶があります。ある時、僕がトイレに入ってたらジュンコちゃんに電気を消されたんですよ。それでおしっこを散らかしちゃったからジュンコちゃんの家族にすごい怒られて。僕は“電気を消された”と言ったんですけど、ジュンコちゃんは“消してない”と言って僕が悪者になっちゃったんです(苦笑)。でも嫌いにはなれなかったんですよね。優しかったし……トイレの時は優しくなかったですけど(笑)。ピアノを教えてくれたり。僕、「ねこふんじゃった」だけ弾けるんですけど、それはジュンコちゃんが教えてくれたんです。毎年土産をくれたり、いろいろ遊びに連れて行ってくれたり、楽しかった思い出がありますね。
僕の実家は和歌山なんですけど、大阪に住んでるお爺ちゃんお婆ちゃんの家に遊びに行くと、叔父がプールとか遊園地に連れて行ってくれてたんですね。その叔父はバンドのドラマーだったのでライブにもよく連れて行ってくれて。小学生の時にマイケル・シェンカーというギタリストのライブに連れて行ってくれたんですよ。マイケル・シェンカーって、時間通りにライブを始めなかったり、逆に30分とかで満足して終わったりっていう人らしくて。僕が行った日はたまたま気分が良かったのかちゃんと2時間くらい演奏して。叔父さんが“お前なかなかこういうライブは貴重だぞ”って言われたのを覚えてます。
うちのお爺ちゃんは長男だったので、お盆とか正月にはお爺ちゃんの兄弟が全員うちに集まるんですよ。7人兄弟だったのでかなりの大所帯になるんですけど、男の人たちはだいたいマージャンをやり始めるんです。夜通しやってるからお婆ちゃんとお母さんが夜食を作って出したりして。親戚の子供たちも集まるんですごい賑やかなんですよ。その時間がすごい好きで。でもお爺ちゃんが亡くなってだんだん集まりも悪くなり、あの頃の賑わいがたまに恋しくなりますね。
夏休みにお婆ちゃん家に行ってスイカ切ってもらって“わぁ~!”、ビニールプール作ってもらって“わぁ~!”みたいな記憶ばっかりなんですけど(笑)。僕は小児ぜんそくだったので暴れたらゲホゲホなる子供だったんですね。婆ちゃん家で妹とかくれんぼするとだいたい押し入れの中に隠れるんですけど、だいたい最後、ホコリで “ゴホッゴホッ。お母さん呼んできて!”って言いながら出てくるっていう(笑)。何度も同じことを繰り返すんですよね。お婆ちゃんの家に行くとだいたい過呼吸になってた思い出がありますね。
僕は高校時代、学校までチャリだったら15分くらいなんですけど、雨とか雪が降ってる時は歩きで片道1時間かけて行ってたんです。ちょうどバイト代で買ったアルバム1枚聴ける距離で。当時はLUNA SEAとかL’Arc~en~Ciel、黒夢とかを聴いてたんですけど、アルバム1枚でその世界にどっぷり浸れるんですよね。その登下校で音楽が大好きになって、音楽以外はやりたいことなんてないと思ったのもその頃で。この間、DJの浅井博章さんが“僕の世代は1曲聴いたら次の曲のイントロが頭に浮かぶ。シャッフルして聴く文化がない。今の若い子は違うのかな”ってツイッターでつぶやいてて、自分も同じだなって思ったんですけど。あの頃は新しい音楽がどんどん出てきてたし、すごい時代だったなって思いますね。
編集部:甘酸っぱい思い出の数々…アンカフェのみなさん、ありがとうございました!
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