
イエスの2年ぶりとなる来日公演が、2026年9月に全国4か所で行われる。今回はアルバム『こわれもの(Fragile)』のリリースから55周年を記念し、アルバム全曲をシークエンス通りに演奏するという、イエスがこれまで何度も行ってきた“アルバム完全再現シリーズ”の再来だ。1971年にリリースされた『こわれもの』は、各メンバーの個性(ソロ曲)を際立たせつつ、最終的にバンドとして結合するという“分解と再構築”の手法を体現した作品であり、イエスの斬新な作風を明確化しただけでなく、世界的なプログレッシヴ・ロック・ブーム隆盛の一翼を担った金字塔でもある。
全米ヒット・シングルとなった「ラウンドアバウト」は、2012年にテレビ・アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』のエンディング・テーマとして使用され、「燃える朝やけ」はヴィンセント・ギャロ監督の映画『バッファロー'66』(1998年)をはじめ、ドラマやCMなどで広く使用されてきた。これらを通じて、日本におけるイエスの知名度が飛躍的に高まったことも、ファンにとっては印象深い記憶として刻まれているはずだ。
来日メンバーは、最長老スティーヴ・ハウ(gt)を中心に、ハウと『ドラマ』〜エイジア時代を共にしたジェフ・ダウンズ(key)、1990年代からサポート・メンバーとしてバンドに関わってきたビリー・シャーウッド(ba)、2012年から参加したジョン・デイヴィソン(vo)、そして2022年より亡きアラン・ホワイトに替わり三代目ドラマーに就任したジェイ・シェレンという布陣。
メンバーの入れ替わりが激しかったイエスにとって、歴代最長となる現行ラインナップにより演奏される『こわれもの』の再訪は感慨深い。唯一のアルバム制作メンバーであるスティーヴ・ハウを中心に、単に往年の音像を再現するのではなく、個々の楽曲を現代的な解釈で刷新する意欲的なパフォーマンスに期待がかかる。
今回の公演では、この永遠不滅の名盤『こわれもの』全曲演奏を軸に、『危機』『リレイヤー』『究極』『トーマト』『ドラマ』といった、イエスが最も輝いていた時代の名曲の数々も披露される予定となっている。さらに近作からの楽曲も組み込まれ、バンドの長い活動歴を俯瞰する貴重なセット・リストとなることにも注目したい。
なにより、79歳となったスティーヴ・ハウがステージ上で奮闘する姿を再び目にできることは、日本のファンにとって最大の喜びとなるだろう。
新しいファンにとっては驚きの連続となり、往年のファンにとっては感涙の一夜となることは間違いない。『こわれもの』55周年記念来日公演で、“世界最小のオーケストラ”が再びその真価を発揮する。
6月12日(金)には、約3年ぶり24枚目となるニュー・スタジオ・アルバム『オーロラ』もリリースされるイエス、“こわれもの”リリース55周年記念ジャパンツアーは、9月9日(水)大阪フェスティバルホールを皮切りに、9月10日(木)広島、9月13日(日)愛知、9月15日(火)・17日(木)・18日(金)東京で開催。
チケットは、6月13日(土)の一般発売に先駆け、本日5月12日(火)よりオフィシャル先行予約受付(抽選)がスタートする。詳細は、公式サイトより。
イエス2年ぶり、魂の来日公演をお見逃しなく。







