04 Limited Sazabys
2月11日(土・祝) 日本武道館
Report:森 朋之
Live Photo:Viola Kam(V’z Twinkle Photography)/ヤオタケシ
04 Limited Sazabysが2月11日(土・祝)、ついに日本武道館のステージに立った。約10,000人を動員し、チケットは完全ソールドアウト。オールスタンディングのアリーナ、スタンド席を埋め尽くしたオーディエンスの前で4人は、まるでライブハウスような生々しいパフォーマンスと武道館ならではの演出を交えながら、最強&最高のライブを体現してみせた。
オープニングは小さなライブハウスでのリハーサル風景の映像。4人がステージへ向かう場面で映像が終わり、そのままライブがスタートする。「monolith」「fiction」というアグレッシブなナンバーを続けざまに披露し、アリーナではサークルモッシュ、クラウドサーフが巻き起こる。
「名古屋のライブハウスからここまでたどり着きました、04 Limited Sazabysです。全国各地から見届けに来てくれたみなさん、ありがとうございます。曲数もいままででいちばんやるんじゃないかな。一音一音、心を込めてそっちに飛ばすんで、一緒に気持ちいいところに行きましょう!」(GEN/Vo.&Ba.)というMCの後は、最新アルバム「eureka」から「Warp」「drops」を披露。パンキッシュな攻撃性とカラフルなポップ感覚がぶつかり合うようなナンバーによって、観客も笑顔で体を揺らしまくる。ほとんど爆音と言っていい、迫力のあるサウンドも最高。強烈なシャウトで観客を煽るRYU-TA(Gt&Cho.)、エッジの効いたフレーズで楽曲に勢いを与えるHIROKAZ(Gt.)、シャープかつダイナミックなビートを叩きまくるKOUHEI(Dr&Cho.)も初めての武道館とは思えないほど、この特別なライブを全身で楽しんでいるようだ。
ライブ中盤では、過去のライブ映像とこれまでのライブの日程・会場がビジョンに映し出される。さらに1stミニアルバム「Marking all!!!」(2010年)に収録されている「Grasshopper」「Buster call」「bless you」が演奏され、イントロが始まるたびに「おお!」という歓声が起きる。2008年に結成され、2010年に最初の音源をリリースした4人は、凄まじい数のライブを行いながら、バンドとしての地力を鍛え上げてきた。その最初の集大成とも言うべきステージが、この日の武道館なのだ。
「ビックリするような人たちからビデオメッセージが届いてます」(GEN)というフリから始まったのは、メンバーがフレディ・マーキュリー(RYU-TA)、くいだおれ太郎(HIROKAZ)、芥川龍之介(GEN)、「魔女の宅急便」のキキ(KOUHEI)などに扮したコントのような映像。爆笑が渦巻くなか再びメンバーが登場し、KOUHEIの強烈なドラムソロからライブは後半戦へ。1stシングル「TOY」のリード曲「Letter」をはじめとするメジャーデビュー以降の楽曲を軸にした構成によって、自らの新たな進化をダイレクトに見せつける。圧巻は「ここで歌うために作りました」というGENの言葉に導かれたバラードナンバー「eureka」。まるで星空のようなライティングのなかで奏でられた美しい旋律は、観客全員の胸に深く刻まれたはずだ。
「僕たちは4人だけですけど、このチームはたくさん人がいて。音響さんがいい音を作ってくれて、ディスクガレージさんがこんないい日にこんないい場所を抑えてくれて、照明さんが少しでもカッコ良く見えるようにがんばってくれて。いつもホントに力をもらってます。ありがとうございます」「ここに到るまでに、辞めたくなくても辞めなきゃいけなかったバンドもたくさんいるし、いろんな出会い、別れがあって、自分ひとりで立ってる気がしません。俺たちは俺たちにしか作れない希望をみなさんに送りたいと思います!」と涙をこらえ感極まった様子のGENのMCを挟み、「Horizon」「Terminal」「swim」というアンセムを連発。日本武道館は感動と興奮に包み込まれた。
アンコールでGENは「俺たちはみなさんの青春になりたいわけじゃない。どこまで行けるかわかんないけど、ここまで来たからには山頂を目指すしかないんです。俺たちこんなもんじゃないです」と宣言した。バンドの過去と現在、そして未来までを体現するステージを繰り広げた04 Limited Sazabys。初の日本武道館ライブを経て、彼らのストーリーはさらに前進することになるはずだ。
04 Limited Sazabys
2017年2月11日(土・祝) 日本武道館公演
~SET LIST~
01. monolith
02. fiction
03. escape
04. Chicken race
05. Warp
06. drops
07. Now here, No where
08. labyrinth
09. nem
10. Grasshopper
11. knife
12. Lost my way
13. imaginary
14. Buster call
15. Remember
16. Any
17. compact karma
18. bless you
19. Night on
20. mahoroba
21. cubic
22. discord
23. Letter
24. milk
25. hello
26. eureka
27. Horizon
28. Terminal
29. swim
Encore
01. climb
02. Feel
Double Encore
01. midnight cruising
02. Give me