プッシュプルポット、全国20箇所を巡るツアー開幕!THE BOYS&GIRLSを対バンに迎えた初日・千葉LOOK公演をレポート!

ライブレポート | 2026.10.26 18:00

プッシュプルポットツアー2026-27 "誰よりも近くで"
2026年10月16日(金)千葉LOOK

さぁ、新しい旅の始まりだ。メンバー全員が過去最高作と胸を張る、プッシュプルポットの5thミニアルバム『願いの花束』のリリースツアー『誰よりも近くで』。対バン編からワンマン編へ、来年1月まで続く長い旅のスタート地点は、ここ、10月16日の千葉LOOKだ。

先陣を切る対バンは、札幌から飛行機で駆け付けたTHE BOYS&GIRLSだ。1曲目「パレードは続く」から、ボーカル・ワタナベシンゴが「最後の曲です!」と叫んで強引に大合唱を巻き起こし、「アンコールやっていいですか(笑)」と言って2曲目「陽炎」へ。ルール無用の盛り上げ上手、熱さと笑いと勢いと励ましをゴチャマゼで猪突猛進。今年で結成15周年、ライブ巧者の本領発揮、オーディエンスのハートをがっちりキャッチして熱風を巻き起こす。

ワタナベシンゴ(Vo) / THE BOYS&GIRLS

「プッシュプルポットとは、北海道でやったり、あいつらの街に呼んでもらったり、いろんなところでやらせてもらってます。新譜、聴いた? ケツ叩かれる気分になるし、それを引っ提げての旅の始まりの日に、俺たちを選んでくれて、こんな幸せなことはありません」

誰よりもふざけて帰ります!と宣言して、「ボーイ」「ロックンロール」などアッパーチューンを連続投下。ボイガルの歌には切羽詰まった情熱の裏側に、北の大地のように広く澄んだ抒情が聴こえる。叫んで笑って煽って飛んで、マイワールド全開のわがままライブを繰り広げつつ、「あいつらの長い旅の道連れになろう。今日1日を思い切り楽しもう」と、プッシュプルポットとファンへのエールを忘れない。ラストチューン「階段に座って」まで全10曲40分、全速力で駆け抜けてプッシュプルポットへ歌のバトンを繋ぐ。

「お待たせ! プッシュプルポットが来たぜ!」

「THE BOYS&GIRLSがあたためた、チケットソールドアウトのフロアは俺たちが引き受けた」
明神竜太郎がビートを加速し、堀内一憲が低音を支えながら激しく動き、桑原拓也が全編リードギターみたいなフレーズを弾きまくり、山口大貴が「おまえに歌いたくて来たんだ!」と叫ぶ。『願いの花束』はそもそも、先にライブで練り上げた楽曲を音源として完成させた作品だから、ライブ感が曲の芯まで沁み込んでいる。「どうか」の直線的スピード感とエモさ、「未完成」の絶妙にハネる疾走感と、「この曲は君の汗、涙、声を含めて初めて完成する」と歌いながら叫ぶ山口の思い。序盤から気合満点だ。

「ツアー一本目、千葉LOOK。外にあったでっかいポスター、俺たちあれを持って全国20箇所行くけど、一本目を選んでくれてありがとう。ボイガルも最高だった。楽しんでくれとかじゃなくて、楽しませるのは俺たちなんで」

自信満々のセリフからの「ゴールドマーチ」は、これから始まる旅の始まりにうってつけの宝探しアドベンチャーソング。ライブ中盤では『願いの花束』以外の人気曲、定番曲もたくさん聴けるが、演奏力、気迫、一体感、全てにおいて進化したように感じるのは、それほど『願いの花束』制作が充実していた証拠だろう。シンガロングの熱量も凄い。インタビューでは猫をかぶっている桑原が、アグレッシブに豹変して別人みたいだ。言っちゃ悪いが、4人ともステージにいるほうがかっこいい。

桑原拓也(Gt/Cho)
山口大貴(Vo/Gt)

「今回のCD、聴いてくれた? 我ながら自信作だよ。『未歓声ノ音』っていうツアーを回りながら、みんなと一緒に作り上げた楽曲だよ。みんな、こんな経験してきたんだなって、だからこそ泣いてくれたんだとか、曲を作りながらもちゃんと覚えてたよ。完成した曲を持って、ツアーを回ることが嬉しいよ」

ずっとひとりぼっちだと思ってきたけど、音楽をやって変わったよ。自分に言い聞かせるような山口のMCが耳に残る。『願いの花束』からの「さよなら、またね」の、切ないメロディと泣きそうに震える歌声の説得力。「君がくれた痛み」の、ミドルテンポの心地よいリズムとかつてない包容力。プッシュプルポットの歌う「君」に含まれる様々な意味を、よく通る山口の声を聴きながらしみじみと考える。

「ツアーの前にいっぱいメンバーとしゃべったよ。どんなツアーにしたいかとか、俺たちの夢ってなんだろう?とか。金沢EIGHT HALLを満員にしようって、言い続けて4年経っちゃったよ。いつまでも足踏みしてる場合じゃないんだよ。大好きだという言葉だけで続けていけるほど、音楽は甘くないことも気づいたよ。だからこそ、目標があるんだったら、それを超えて行かなきゃいけないよな」

バンドという最大の悪あがきを、この先も。『願いの花束』の中でも、メンバー全員が特に思い入れのある曲だと口を揃えた「悪あがき」は、描いた夢を追いかける全ての少年少女に贈るメッセージソングだ。歌詞の中の問いかけに自ら答えるように、山口が歌いながら「あきらめない!」と叫ぶ。一人一人の顔を覚えるように、しっかりとフロアを見つめてる。ここからラストスパートは全曲シンガロング、フロアはもみくちゃ大騒ぎ、最後は「行ってきます!」の掛け声で締めくくった。始めたら、行くしかない。バンドは人生だ。

俺たちが夢を叶えた時に君が目の前にいますように、と山口は言った。全ての会場で一人一人と約束と交わしながら、バンドは来年1月16日の大阪、17日の愛知、22日の東京、そして30日の地元・金沢でのファイナルへ突き進む。そこでまた会おう。

公演情報

DISK GARAGE公演

プッシュプルポットツアー2026-27 "誰よりも近くで"

対バン編
2026年10月29日 (木)新潟 CLUB RIVERST  ゲスト:SHE’ll SLEEP
2026年10月30日 (金)松本ALECX ゲスト:SHE’ll SLEEP
2026年11月5日 (木)神戸太陽と虎 ゲスト:THE FOREVER YOUNG
2026年11月7日 (土)鹿児島SR HALL ゲスト:May Forth
2026年11月8日 (日)福岡 LIVE HOUSE OP’s ゲスト:May Forth
2026年11月10日 (火)高松 TOONICE ゲスト:Brown Basket
2026年11月13日 (金)神奈川F.A.D YOKOHAMA ゲスト:Cloudy
2026年11月20日 (金)京都 KYOTO MUSE ゲスト:Brown Basket
2026年11月23日 (祝月)札幌 BESSIE HALL ゲスト:Arakezuri
2026年11月25日 (水)岩手the five Morioka ゲスト:Arakezuri
2026年11月26日 (木)仙台enn 2nd ゲスト:Arakezuri
2026年12月11日 (金)水戸LIGHT HOUSE ゲスト:kobore
2026年12月12日 (土)静岡 UMBER ゲスト:鉄風東京

ワンマン編
2027年1月16日 (土)梅田 CLUB QUATTRO
2027年1月17日 (日)名古屋 CLUB QUATTRO
2027年1月22日 (金)渋谷 CLUB QUATTRO
2027年1月30日 (土)金沢 EIGHT HALL

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  • 宮本英夫

    取材・文

    宮本英夫

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