JAZZBILLY、定期東京公演チケット販売開始!7/19(土)に開催した「PERFORMANCE 2025“KUNOICHI リターンズ”Members」のライブレポート到着

ライブレポート | 2025.08.18 19:00

7月公演も大盛況のうちに幕を閉じた、ロカビリーバンドMAGICのボーカル・上澤津 孝率いる“JAZZBILLY”が、“KUNOICHI リターンズChristmas Special”と銘打った12月公演の受け付けを開始した。

新たなバンマスに就任した“プロフェッサー”幡宮航太(Key,Manip,AG)、そしてスラッピング・ウッドベースで吠え、5弦エレキで唸るJAZZBILLYのダイナモ・奥野翔太、満を持して7月公演から参戦した“JAZZBILLY史上最強”ドラマー・田辺貴広という、異次元の爆発力を秘めたリズムセクションが、「ロカビリー」と「スイング」の既成概念を突き破る前人未到のグルーヴを叩き出す。

今回は【KUNOICHI リターンズChristmas Special】と題し、上澤津のボーカルを中心に、女性ブラスセクションと2台のキーボード、そしてグレッチ“テネシアン”が、ホリデーシーズンにふさわしい煌びやかなセットリストで“冬のロッカスイング”を奏でる。ぜひご期待いただきたい。

チケットはイープラス&オキロックショップにて販売開始なので、お見逃しなく。

ライブレポート

「PERFORMANCE 2025“KUNOICHI リターンズ”Members」
2025年7月19日(土)渋谷近未来会館

2025年の夏もまた、渋谷でJAZZBILLYを観られる喜びを噛みしめよう。上澤津孝を、MAGICを、ロカビリーを、ロッカ・スウィングをこよなく愛するファンで、渋谷近未来会館のフロアは埋まった。しかも今年はおよそ4年ぶりに最強女性ブラスセクションが参加、その名も“KUNOICHIリターンズ”と題した特別な一夜だ。盛り上がる要素はすべて揃った。

7月だって上澤津孝はもちろん革ジャン革パンだ。1曲目「東京ストリートロッカー」から、分厚いブラスセクションとご機嫌なロッカ・スウィングビートに乗ってぶっ飛ばす。脇を固めるのはバンマス・幡宮航太(key、Co&AG)を中心に、石井洋介(G)、奥野翔太(Wood&Electric B)、田辺貴広(Dr)、そして「KUNOICHI」として長谷川素子(Tp)、枡家小雪(Tb)、矢元美沙樹(T.Sax)のブラスセクションに加え鈴木一葉(Key)という新顔を含むフレッシュなメンバー。飛ばせ、飛ばせと煽りながら「クルージングナイト」「あの夏が聴こえてくる」と、MAGICナンバー3連発で波に乗る。声がよく出ている。目が輝いている。熱い夜になりそうだ。

「土曜の深夜25時、FMとやまで 「マジカル・ジャズビリー・ナイト“Rock’a Swing Train”」というラジオを始めました。ラジコで聴けます。よろしくお願いします」

JAZZBILLY初のFMプログラムでは、この日のライブの模様も後日オンエアされるとのこと。大事な告知は早めに済ませて再びライブへ、奥野のスウィンギンベースと石井のトワンギンギターが王道ロカビリーの醍醐味を伝える「天使のジェラシー」、ブラスセクションが下がったあとは上澤津の甘くしなやかな歌声が映えるミドルバラード「Rainy Season」、そしてロマンチックな友情ソング「Still...」ではイントロの奥野の弓弾き、初参加の田辺の痛快な疾走感溢れるビートが冴えわたる。ここまでMAGICナンバー6連発だが、新たなメンバー、新たなアレンジのおかげで聴き心地はとてもフレッシュ。30年の時を経て色褪せない楽曲の魅力がくっきりと浮かび上がる。

「田辺さんはリハーサルの6日前に急遽お願いしたドラマー。ロカビリーはほぼやったことがないらしいけど、ここまでやってくれるのはすごいよね」

今回からバンマスに就任した幡宮の旧友だという田辺をはじめ、新旧揃えたメンバー紹介の一人一人に愛がある。「今回は生のバンドサウンドで行きます」という言葉に確信がある。もう1曲MAGICの曲「自転車」では石井がフロントに躍り出てソロを弾きまくり、KUNOICHIホーンセクションは勢いに乗ってパワフルに吹きまくり。「形はちょっと変わったけど、JAZZBILLYがやるMAGICもなかなか良くない?」と語りながら、「MAGICの曲はずっと大事にしていこうと思います」という言葉に応えて湧き上がる大拍手。伝統と革新、それがJAZZBILLYの歩む道。

MAGIC7連発のあとを受け、ライブ後半はカバーとソロ曲中心に畳みかける。「大好きな先輩の曲をカバーします。許可は取ってます」と前置きして歌ったノスタルジックなピアノバラードは織田哲郎「キズナ」。バラードシンガー・上澤津孝の巧さと深みを見せる素晴らしい歌唱だ。そしてバンドが一丸となって盛り上げるインスト「ルパン三世」のカバーをはさみ、シンプルな黒Tシャツに着替えた上澤津がステージに戻って「月と廃墟」を。長谷川のミュートしたトランペットがとてもいい味を出している。

おなじみのCHARのカバー「闘牛士」は、真っ赤な照明に照らされて情熱的に、一転して「最高潮の夏☆沖縄ブルー」は観客に手振りを煽りながら、明るいビートに乗って躍動的に。「珍しい曲を」と前置きした「潮騒」は、MAGIC時代の盟友・山口憲一とのユニット「wface」で発表したロマンチックなロッカバラード。オールディーズ感覚いっぱいのノスタルジックなメロディ、トロンボーンの哀愁味あるソロがいい感じ。「原曲のバラードをちょっとブギふうに」という自慢の新アレンジだ。

「いよいよ後半戦です。おとなしいお客さんが多いけど大丈夫? 汗かいてるの俺だけ?(笑) 盛り上がる曲がたっぷりあるので、盛り上がりましょうね」

久しぶりに共演したブラスセクションの音の太さに驚いたり、神戸出身の奥野と丹波出身の田辺の兵庫県内意識をいじったり、「遠くから来た方は?」と観客一人一人に呼びかけたり(ちなみに宮城、鹿児島、熊本、三重、富山、沖縄など多数)、このステージを誰よりも楽しんでいる上澤津。ラストスパートは「美咲~Rise Again」から、ホーンの音圧の強さにぶっとばされるカバー曲「飾りじゃないのよ涙は」、そして「琉球グラフィティ」を経てタオル回しでフロアが一体になった「コモエスタAKASAKA」へ、止まらないロッカ・スウィングの進化を見せる4曲をノンストップで。時間の経つのがあっという間だ。

アンコールでは嬉しい知らせ、12月6日にここ渋谷近未来会館でのネクストライブも発表された。JAZZBILLYと熱いファンがいる限りロッカ・スウィングは鳴りやまない。“Hey! ROCK'A BEAT!”の掛け声で盛り上がる「BABY MAGIC EYES」、マイクを客席に向けて大合唱になった「Crazy For Your Love」、そしてフロアから突き上がるコブシと共に猛スピードで突っ走る「さらば青春の光」へ、歌声と手拍子は止まらない。「今夜のJAZZBILLYに拍手! 12月6日に会いましょう」。上澤津の笑顔に充実感はあるが、鋭い視線に安心感はない。まだまだやりたいことがある。JAZZBILLYを追い続けよう。

公演情報

DISK GARAGE公演

Rock’a Swing Performance 2025 winter “KUNOICHI リターンズChristmas Special”

2025年12月6日(土)東京・渋谷近未来会館

OPEN:16:00 START:17:00
前売り:¥5,500+ドリンク代¥700
当日:¥6,000+ドリンク代¥700

<チケット>
受付期間:2025年8月18日(月)19:00~12月5日(金)23:59
イープラス

  • 宮本英夫

    取材・文

    宮本英夫

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  • 堀 清香

    撮影

    堀 清香

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