Calmeraのロックンロール・キャバレー in 東京
2022年11月11日(金) 東京キネマ倶楽部
ゲスト:逹瑯(from MUCC)
「私たちは心の何処かで求めているのだ。辟易とした日々を忘れさせてくれる場所を。華やかで怪しくもある、一夜の夢を見させてくれる場所を。極上のエンタテインメントに心酔いしれる時間を。ここはそんな私たちの心の飢えが高まった時、この街に蜃気楼の様に現れる神出鬼没の幻のキャバレー。今宵、このキャバレーで魅惑の音楽ショーが開催される」
「ロックンロール・キャバレー」と名付けられた、このライブのコンセプトがナレーションで語られ、“キャバレーカルメラ”のネオンに明かりが灯ると、SEと手拍子に合わせて、真っ赤なスーツ姿のメンバーが登場。きたいくにと(Dr)の小気味よいドラムに小林洋介(Tp)のトランペットが怪しく響くと、西崎ゴウシ伝説(Agitator, Tp, Gt, Per)の前口上から、1曲目「赤い蟲」で派手やかにライブが始まる。
軽快なビートにHIDEYAN(Ba)のベースと宮本敦(Gt)のギター、PAKshin(Key)の踊るような鍵盤が重なりグルーヴすると、辻󠄀本美博(Sax)と寺谷光(Tb)がホーンを響かせて華を添え、8人の生み出す派手やかなカルメラの音楽世界が会場を包む。元々はグランドキャバレーだった、東京キネマ倶楽部の雰囲気もライブコンセプトにハマりすぎていて、僕を含めた観客は華やかで怪しくもあるキャバレーの世界へと一気に引き込まれる。
ホーンサウンドが魅惑的に響いた「あみだ池筋は恋の路」、会場中が笑顔で体を揺らせて手拍子を合わせた「上にいきたくないデパート」と続き、メンバー紹介からHIDEYANの怪しいベースイントロで始まる「Marlowe」へ。スリリングな曲調に光るPAKshinのキーボードから、辻󠄀本が白熱のサックスソロを魅せると、きたいのダイナミックなドラムが追い打ちをかける。髙いスキルを持つメンバーたちがそれぞれの個性を放ち、次々と魅せ場を作るCalmeraのステージは一瞬たりとも目が離せない。
「Nova Estrada」、「大脱走のテーマ」と続いてフロアの熱を上げたところで、明るく軽快な「春に歌えば」でさらに会場を温めると、特別な夜をさらに特別なものにするスペシャルゲストの紹介。「それではさっそくお招きしましょう!」とステージに登場したのは、ゲストボーカルの逹瑯(MUCC)! MUCCの「XYZ.」で始まった、逹瑯とCalmeraのコラボステージ。逹瑯の歌声とCalmeraサウンドの相性は良いに決まってると想像していたが、ウエットで色気ある逹瑯の歌声にぴったりのジャジーな演奏と、深みと広がりを与えるホーン隊の相性の良さは想像以上。一曲歌い終えた逹瑯は気持ちよさそうな表情を浮かべると、観客の大きな拍手を受けながら、「ビジュアル系が来たよ!」と笑顔でおどける。
続いて、逹瑯の歌声や節回しで完全に自分色に染め上げたRCサクセション「スローバラード」のカバーを歌い上げると、その素晴らしさに「逹瑯くんを呼んで、やっぱり間違いなかった!」と興奮ぎみのゴウシ。続いて、MVを見てめちゃくちゃカッコよくて、逹瑯にリクエストしたという、ソロ1stシングル曲「エンドロール」を共演。エッジィなギターで始まるロックチューンを鍵盤とホーンが美しく彩るカルメラの演奏に、逹瑯の刹那で攻撃的な歌声が映えるこの曲で観客を圧倒すると、逹瑯は颯爽とステージを去っていった。
ダンサブルな曲調にメンバーがステップを踏み、観客が手振りを合わせた「SUNSET DRIVER」で楽しく始まった終盤戦は、アップテンポな曲調に拳が上がった「BLOW-UP」とみんなで盛り上がれる曲が続き、本当に楽しそうにパフォーマンスするメンバーの笑顔が会場に連鎖。手拍子を合わせて始まった「FLAMINGO」は、全員が手を上げてジャンプを合わせて、ゴウシが景気良くホイッスルを吹き鳴らしてとお祭り騒ぎ! 「悔い残さないように、全力で来いよ!」と始まったラストは、このイベントのテーマ曲とも言える「ロックンロール キャバレー」。エネルギッシュな演奏に♪燃えろお前の元気ギンギン! と会場中の心の大合唱が起き、最高潮の盛り上がりを見せる中で本編をフィニッシュ。
アンコールでは、12月25日(日)六本木クラップスにて、クリスマスライブを開催すること。11月23日にコンセプトアルバム「ゲッターズ飯田の五星三心占い2023 『12タイプ別 開運テーマソング ~HAPPY GO LUCKY~』」をリリースすることを告知すると、「乾杯ブギウギ」でみんなで乾杯して、賑やかにスタート。続いて、逹瑯を再びステージに呼び込み、ドラマチックにアレンジされた逹瑯のソロ曲「赤い糸」を披露。アンコールラストは♪イェイイェイイェイ!と全員がピースマークを上げた「Euphoria」で、最高にハッピーな空気が会場を包む中で終演。
まさにオープニングのナレーション通り、鶯谷の雰囲気ある会場でCalmeraの音楽や逹瑯の歌声に酔いしれ、辟易とした日々を忘れさせる一夜の夢を見させてくれたこの日。日々の生活にちょっぴり疲れた時、神出鬼没の幻のキャバレーが現れ、再び一夜の夢を見させてくれることを心待ちにしたい。
SET LIST
01. 赤い蟲
02. あみだ池筋は恋の路(Remix Intro Ver. )
03. 上にいきたくないデパート
04. Marlowe
05. Nova Estrada
06. 大脱走のテーマ
07. 春に歌えば
08. XYZ. (w/逹瑯)
09. スローバラード(w/逹瑯)
10. エンドロール(w/逹瑯)
11. SUNSET DRIVER
12. BLOW-UP
13. FLAMINGO
14. ロックンロール キャバレー
ENCORE
01. 乾杯ブギウギ
02. 赤い糸(w/逹瑯)
03. Euphoria