SPARKS GO GO、全国10ヵ所を回った『SPARKS GO GO “BACK DROP” TOUR A/W』ファイナルは、初めての新宿BLAZE!

ライブレポート | 2018.12.28 20:00

「SPARKS GO GO “BACK DROP” TOUR A/W」FINAL
2018年12月23日(日・祝) 新宿BLAZE

SPARKS GO GO、2018年11月~12月で全国10ヵ所を回った『SPARKS GO GO “BACK DROP” TOUR A/W』のファイナル、12月23日、新宿BLAZE。
SEの「行け!タイガーマスク」(彼らが幼少期の頃に大人気だったアニメ『タイガーマスク』のテーマ曲)が響き、3人がステージに登場し、橘あつやのギターと八熊慎一のベースでしばし「ジングルベル」を奏で、フロアから拍手が沸き起こったところで、重たくドライブする「SPEEDMASTER」へ突入、同時にフロア中央上のミラーボールが回り始める──ライブはそんなふうにスタートした。「SPEEDMASTER」に続く2曲目は「Black And Blue」、3曲目は「ELBOW DROP」、と、重くソリッドな曲が続けざまに放たれていく。

八熊慎一(Ba)

橘あつや(Gt)

たちばな哲也(Dr)

「バック、ドロップ、ツアー、2018、A/W。A/Wってなんですか?」とヤック。たちばな哲也、「オータム・ウィンターでございます」と答える。
ヤック、「全国を回って回ってやってまいりました。どうですか?初めてのBLAZEは。これ次第で、今後、考えますからね。でも、いい感じね。とりあえず、広いね」「最後まで、楽しく、元気よく、ほがらかに、まいりましょう」と言ってから、「『あれ?この曲って久しぶり?』のコーナーがやってまいりました!」と、2010年のアルバム『SUNBURST』の収録曲「NORTH SEA ROAD」をプレイ。

オーディエンスが懐かしい思いや新鮮な思いに浸ったところで、「では、緑色がやってくれます!」と、たちばな哲也がボーカルをとる「ビバサン」へ。バック・トラックとバンド・サウンドが混ざり合う音に乗って、哲也&ヤックのハモリが響く。次の曲は「黒い花びらがやってくれます!」と、橘あつやが歌う「BLACK BEAUTY ’54」。イントロであつやがギター・ソロ、後半ではヤックと哲也がベース・ソロ/ドラム・ソロを聴かせる。
なお「緑色」と「黒い花びら」は、それぞれが着ている服のことだが、哲也の緑のTシャツはいいとしても、あつやが最近いつも着ているあのシャツは「黒地に花びらの模様」であって「黒い花びら」ではないのでは……と思っていたら、曲終わりでヤック、「黒い花びらじゃなかったね。黒字に赤とピンクとオレンジの花びら!」と訂正。フロアに笑いが広がる。そして「愛こそすべてと思えばいい」で、またもやヘヴィなグルーヴがBLAZEを満たす。

タオルで顔を拭いたヤックが「あれ? 中華料理の匂いがする」とタオルをふたりに嗅がせるが同意を得られなかったり、ヤックの「来年どうします?リーダー」という問いに、あつやが「来年ねえ、決めてることがひとつあるんです。このシャツを変えたい!」と答えたり──という、ゆるく楽しいMCをはさんで、「あれ?この曲も久しぶり?のコーナーです、どうぞ」と、「bird」へ。これも『SUNBURST』収録曲だ。「bird」の次は「Route 5」。ベース・リフがうねりまくるこの曲を終えたところで、ヤック、ベースをアコースティック・ギターに持ち替え、「ギターです。きよし、この、ギターです。ほしはひかり、ギターです。すくいのみこは──」と「ギターです」をはさみながら「きよしこのよる」を口ずさんでから、「ころばぬ先にはつえがある」に入る。あつやはセミアコを弾き、哲也はブラシでドラムを叩くこの編成で、続く「Twilight Moon」までプレイ。

アコギをベースに持ち替えながら、今度は「ベースです」と連呼しているうちに、ヒロシのネタのようだと気がついたヤック、本格的にモノマネを始める。が、「兄弟の中にひとりだけ他人で、寂しかとです」と言ったところ、哲也に「もう兄弟みたいなもんだよ」と言われて場がほっこりしたムードに、という、予想外の展開になったりもする。
イントロがオリジナルよりも長尺、ワウの効いたベースが曲をひっぱる「恋をしましょう」で、またフロアに火が点きはじめ、続く「FREE」の「あつやがヤックの背後に立ってお客をあおる、ヤック、何もしてないのにお客が盛り上がるので不思議がる」という寸劇(ツアー全箇所でやったそうです)で、さらに会場の温度が上がる。そして、ライブでもっとも待たれるスパゴーの曲のひとつ、「Sandy’s Sunday」でピークを迎える。哲也がリード・ボーカルの「Pa-Pa-Pa」、続いて「New Rose」「Junkfood Junkie」と、アッパーな曲が並び、フロアがジャンプ&ダンスで埋め尽くされていく。本編ラストは「ありがとうございますありがとうございますありがとうございます!最後、いきます!」というヤックの雄叫びからの「Roller Coaster Ride」だった。

「初めての新宿BLAZEでしたけど、みなさん盛り上がってくれてありがとうございました。ここはどう? いい? じゃあ、前向きに検討させてもらいます」(ヤック)
「今年はリリースとかなかったんですけど、近々音源とかも出したいと思いますので。全然できてないですけど。来年も集まっていただけるとうれしいです」(哲也)
「今年ありがとね。また来年、みなさん、お互いに健康で、お会いしましょう。大事なことです」(あつや)

と、アンコールに応えて出て来た3人、順番に暮れの挨拶をする。
そして、2019年2月17日渋谷PLEASURE PLEASUREから3月9日神奈川・江の島 虎丸座にかけての6本のツアー『SPARKS GO GO“てさぐりのエレキ Spring has come”』を行うことを発表した。メンバーもお客も全員座って行うという企画のツアーで、2016年秋以来二度目の開催となる。
「よろしかったら、また来年も来てください。みなさん生きててね、来年も。元気でやっててね。じゃあ、みなさんのご繁栄とご健康を祝しまして、アンコールにまいります」(ヤック)と突入したアンコールは、「スライス オブ ライフ」「SWERVE DRIVER」「真冬の雨」の3曲。「真冬の雨」では1曲目と同じくミラーボールが回る演出もあり、ツアーと2018年の両方が締めくくられるような、楽しくもちょっとセンチなムードにBLAZEが染まる。
ああ、いいエンディングだなあ、と個人的には思ったが、3人がステージから去り、客電が点き、終演のBGMが流れ始めても、アンコールを求める手拍子は止まらない。BGMが「Blue Velvet」(Isabella Rossellini)から「Homesick」(THE VINES)に変わっても手拍子は続いたまま。
よって、急遽Wアンコール。哲也のドラムから始まった「SAD JUNGLE」を、軽やかに、飄々と、でも熱く歌いきったヤックは、「ありがとう、また来年。元気で、生きてましょう!また会いましょう!」と叫んでから、ステージを下りた。

SET LIST

01. SPEEDMASTER
02. Black And Blue
03. ELBOW DROP
04. NORTH SEA ROAD
05. ビバサン
06. BLACK BEAUTY'54
07. 愛こそすべてと思えばいい
08. bird
09. Route 5
10. ころばぬ先にはつえがある
11. Twilight Moon
12. 恋をしましょう
13. FREE
14. Sandy's Sunday
15. Pa-Pa-Pa
16. New Rose
17. Junkfood Junkie
18. Roller Coaster Ride

EN1. スライス オブ ライフ
EN2. SWERVE DRIVER
EC3. 真冬の雨

WEC. SAD JUNGLE

公演情報

DISK GARAGE公演

SPARKS GO GO "てさぐりのエレキ Spring has come"

2019年2月17日(日) 東京 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
2019年2月23日(土) 愛知 名古屋Live&Dining Breath
2019年2月24日(日) 大阪 Music Club JANUS
2019年2月26日(火) 福岡 ROOMS
2019年3月3日(日) 北海道 札幌BFHホール
2019年3月9日(土) 神奈川 江の島 虎丸座

チケット一般販売日:2019年2月2日(土)
※3歳以上、要チケット

新春!秋葉祭 2019

2019年1月25日(金) 恵比寿 天窓switch
※やくましんいちが出演
チケット一般販売日:2018年10月6日(土)

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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