──話を進めて。今回のツアーの会場限定シングル「小さな反逆」は、いつ頃作った曲ですか。
小高
曲自体は、去年の年末ぐらいですね。春先の3か月連続シングルの候補曲に入ってたんですけど、「アウトマイヘッド」ができちゃって、はじかれた。
合田
僕は大好きだったんですけどね。
小高
そこから、秋のツアーの会場限定シングルを作ろうということになった時に、3曲連続イケイケだったから、次はでっかい曲がいいんじゃないか?ということで、この曲が選ばれて。そこからアレンジを詰めて、歌詞を書きました。
──いい曲ですよ。こういう明るくて大きな広がりのある曲は、久々な気がする。
小高
全部をドラムが担ってる感はありますね。
──これ、前半は打ち込みでしょう。え、違う?生なの?
小高
生なんです。ヤバいです。
山下
そこで叩いてるのを見ても、打ち込みに聴こえましたね(笑)。まだこんなに引き出しあったんだって。
──完璧な、人力ドラムンベースじゃないですか。
小高
デモにあった、三連のギターの感じを強調したいんで、ドラムもそこを意識してほしいって言ったんですよ。で、次は本番のレコーディングという最後のスタジオの後日に、桜井さんが家で叩いたものを送ってきて、最初は「うっそー、これはないわ」と思ったんですよ。でももう一回聴いたら「かっこいいぞ」ってなって。悟に聴かせたら、めっちゃ苦笑いしてたけど。
合田
こんなの合わせられない(笑)。基本的に桜井さんのドラムには、合わせてないんですよ。自分の世界観でベースを作ってるんですけど、今までで一番「これは無理やな」と思ったパターンです。それまで考えてきたパターンを全部崩して、2,3日でもう一回作り上げて、レコーディングしました。まあでも、結果的にすごく良くなったので。
小高
1曲の中でストーリーができたから。みんながみんな、曲をより良くするために頑張ったということだよね。
──3連続シングルはLUNKHEADの得意技炸裂という感じだったから。「小さな反逆」は次の扉を力強く開けた気がして、すごくいい流れだと思いますよ。しかもすごくいい歌詞。
小高
ありがとうございます。5,6回書き直したかな。これは文字にしなくていいことなんですけど、7月に西日本で大雨があったじゃないですか。地元の愛媛もすごい被害があって、それで歌詞を書いたんですね。
山下
俺は普通に、バンドがやっていく上での今の状況を書いてると思ったけど。
小高
取り方はなんとでも取れると思うけど、きっかけとして。今自分が歌いたい感情は何だろう?というのは、それがきっかけでしたね。
──でもそれは、文字にしていいと思う。それを知って歌詞を読むと、“たとえ未来が暗闇で見えなくても/あなたと手を繋いでいよう”という言葉の深みが違って聴こえる。悲しみを乗り越えて響く、希望の歌だと思うので。
小高
希望の歌ですよ。小さな希望だけど。あと、単純にこの曲をやるのは楽しいんですよね。
──そして、9月から始まった「road to 20th Anniversary」ツアー。ブログを見ると、セトリを出しちゃってますね。
合田
毎回変わるから、セットリストを出してるんですよ。ワンマンでもイベントでも。
小高
けっこういいセットリストじゃんと思っても、本番でやってみないとわかんないんですよね。千葉から始まって、やってみると、意外に聴かせる感じの曲が多いなと思って。もうちょっと20周年のお祭り感を出す、ワイワイしたセットリストでもいいんじゃないかと思って、だんだんそうなっていってます。
──なるほど。
小高
一つのセットリストの純度を高めていくやり方もあるじゃないですか。それだと俺ら、飽きちゃうんですよね。いろんな曲をやりたいし。
合田
演奏も、もっと変えていきたい感じはありますね。良くも悪くも、こなれすぎてる感があるので。俺らのライブは平均値はすごく高いと思うんですけど、もっと行きたいなと思ってます。
──ツアーファイナル、12月8日の渋谷ストリームホールではその完成形が見られると。どんなライブになりそうですか。
小高
ファイナルと言いつつ、20周年に向かう初日でもあるので。いいライブをするのは絶対約束するんで、あとはそこにみんながいないと、20周年は来ないから。長くやってると、ずっと応援してくれてる人もいろいろ生活環境が変わるし、なかなかライブに来れなくなる人も多いじゃないですか。それでも12月8日のストリームホールは、なんとかして来てほしい。いいライブをすることは約束するので、そこにいてほしい。
山下
このツアーでバンドも進化してると思うんで。初日の千葉LOOKから、また違ったLUNKHEADになってると思うし、そこをぜひ目撃してほしいです。あとは新曲たちは、本当に自信をもって出してるんで、それをライブで体感してほしいですね。
合田
渋谷ストリームホールは新しい会場で、ライブハウスとはまた違うので、LUNKHEADの新しい見せ方を試したいなと個人的には思ってます。ツアーの集大成というよりは、新しい要素を入れて見せたいと思います。
──LUNKHEADが20周年に行くためには、みなさんの力が必要です。
小高
はい。いい景色を見たいし、見せたいです。
PRESENT
サイン入りポスターを3名様に!
※転載禁止
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