──そして、最新アルバム『青盤赤盤』ですが。TSURUくんは“歌い続けていくことの覚悟”を繰り返し歌ってて。歌に対する想いが変わってきているように感じたのですが?
TSURU
そうッスね。最初は楽器が弾けないから歌うしかなかったんですけど、歌って歌だけで成立するから。歌だけで人を感動させる技術は持ってないけど、「歌の力って凄いな」って気持ちは年々増してます。昔はがなってただけで何も考えてなかったですけどね。
──アルバムを聴いても、スタパンのイメージ通りのビート感ある曲と歌ものの両方が軸になっていて。歌の比重や重要性はかなり増していますよね?
TSURU
歌をちゃんと歌おうっていうのは最近すごいありますね。暴れてばっかりで全然歌ってない時期もあったんですけど、今はちゃんと歌いたいと思ってて。
──アルバムが完成しての感想は?
TSURU
最初は「20周年だし、10曲くらいのアルバムを作ろう」って言ってたのが8曲になったけど、「ま、アルバムだって言い切ればいっか」って(笑)。俺、ミニアルバムが好きじゃなくて。6曲だとミニアルバムになっちゃうから、8曲は死守して、アルバムにしました。そんなばっかですよ、俺ら!内容は作っちゃうと分かんないですね。自分の中にあるものを出しただけだから、聴いた人が感じたことが正解じゃないかな?
テツシ
前からレコードみたいにA面、B面みたいな感じで作りたいなと思って、そんな感じには出来たのも良かったですね。『青盤赤盤』ってのは、衝動的な青い炎とロックンロールの赤い炎をイメージしたんですけど、それがちゃんと出来ていて、軽快な曲もあれば、グッとくる曲もあって……悩みを吹き飛ばしてくれる曲も悩みを突き詰める曲も好きなんで、両方あるのがすごく良いなと思います。
──ライブ仕様の曲と聴きこみたい曲が良いバランスですよね。TSURUくんが20周年を表した「たましいのうた」で始まって、テツシくんが20周年を表した「車輪」で終わる感じもすごく良くて。今作を聴いても音楽的な広がりは見せてるけど、やるべきことや伝えたいことはよりシンプルになってて。名実ともに“STANCE PUNKS”になった気がしましたよ。
TSURU
ついになりました?(笑) ま、たくさん問題を起こした名前ではありますけど、20年続けると逆にカッコいいかも知れないですね。ま、本人たちは「パンクを貫こう!」とか思ってなくて、信念とかはあんまりないんだけど。
テツシ
名は体を表すっていうから、俺らが名前に寄ってったかも知れないよ?だからどんどん、どうしようもないゴミクズみたいになっていってるし(笑)
TSURU
パンクはゴミクズの方がカッコいいからね。年を重ねても、それを「カッコいい」と思えるように生きてこれたのは良かったと思うけど。それ以外、何もないですよ(笑)
テツシ
そうあるには、人間として成熟しちゃいけないんですよ。かと言って、変わり者のオヤジにはなりたくないし。いま、そこが難しいところなんです。
──わはは。じゃ、名実ともにSTANCE PUNKSってのは褒め言葉じゃない?(笑)
テツシ
そうですね(笑)。でも、いくつになってもこのワクワク感って大事だと思うし、このワクワクする者をなくしちゃったらクソつまんないオヤジになっちゃうし。それを持ってる人が、魅力的な人だと思いますけどね。
──最後に12月の20周年記念ワンマンに向けての展望は?
TSURU
何もないです(笑)。曲をいっぱいやるとダルダルになるから、やりすぎないようにしようってのと、人がたくさん来てくれたらいいなってだけですね。あと、やることは何も変わらないです。
テツシ
あとは古い曲より新しい曲をたくさんやりたいなってくらい。
──新旧織り交ぜたセトリで、最新型のスタパンが見たいです。
TSURU
キャリアが長くなってくると、「自分が青春だったあの頃の曲をやってくれ」って気持ちが強い人が多いから、あまり新曲を求められていないのも感じますけどね(笑)
テツシ
思い出の人がいまだにやってるみたいな感じだよね?(笑)
TSURU
これだけキャリアを重ねると、最近やってない曲とか言い出したらキリがないんで。セトリもその時のノリで考えます。新曲もやりたいけど、アルバムツアーも控えてるんで。何をやろうか?って自分たちでも楽しみです。見に来てくれた人たちの顔を見るのがバンドを続ける一番の糧なので、たくさんの人に来て欲しいです。
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