その余韻が胸に広がるなか、今年もIKEとUZの因縁の戦いを告げる映像が流れ出す。そのなかで、UZを推すK氏(KENTA)が釣り好きのIKEに「マイク持つか釣竿持つかどっちかにしろ」といえば、IKEを推すM氏(MOMIKEN)はLA好きのUZに「所詮お前は常滑生まれだ!」と言い放ち、K氏とM氏の間でも応援バトルが勃発! 会場に明るい笑いをもたらしたところで始まった「Hold It, Buster!! 〜Battle of Rap〜」では、IKEとUZがいつも以上にエキサイティングなラップバトルを展開。その熱気をKENTAが引き継いで「ファイアスターター」のイントロでは見事なドラミングを見せる。このあと、ステージは暗転。しばらくしてIKEが腕を突き上げると、舞台上には4人が横一列に並び、大きな和太鼓を一斉に叩き出した! この日のために、こんなパフォーマンスまで練習していたとは。あいにくの天候だったが、メンバーがバチを振り下ろすたびに、周りに水しぶきが飛び散る姿はめちゃくちゃカッコよかった。そこに和楽器隊も加わって、彼らとがっつりコラボしたバージョンで「STRONG」を披露。ここでは、“ドシャブリの今日も 信じるんだMyself”がたまらなく胸に響いた。さらにUZがボーカルをとり“あの日の突然の雨”と歌う「4 LIFE」と、雨つながりの2曲を力いっぱいに届けていったあと、「OVERLOAD」が始まると、フロントメンバーが花道にどんどん飛び出し、客席に大合唱を巻き起こしていった。さらにそこにダンサーも加わり、みんなで水しぶきをあげながらジャンプを繰り返していった「Crazy」、そして「現状ディストラクション」のイントロが鳴り響くと、ものすごい歓声が上がり、場内はたちまちoiコールに包まれる。間奏が始まると、花道の最先端にいたUZの足元に、IKEが膝からかっこよくスラインディングしてみせると、場内は狂喜乱舞。その勢いのまま「RAGE OF DUDT」に突入すると、ステージではスモークとともに巨大な炎が何度も吹き上がった。そうしてIKEが「お前らと一緒にめちゃくちゃでもライブができた。どうもありがとう」と思いを伝えたあとは、発売になったばかりのニューシングル「I Wanna Be...」をIKEが目を閉じたまま歌い届けて、本編を締めくくった。
歌い終わったあとも、IKE(Vo)は「今日は下がらねえ。このまま歌ってもいいですか」と、このままアンコールを続行することを宣言。集まったファンを少しでも早く帰らせるためのSPYAIRの心遣いが、胸を打つ。そうして「みんなの声を聴かせて下さい」といって彼らにとっても観客にとっても特別な曲「JUST LIKE THIS」が始まると、毎年ここでしか味わえない感動が、さらに大きなものとなって会場を包み込む。IKEは今日ここに来れなかったファンに向けて「来れなかったやつらにも伝えてくれ、お前らが来ようとしてくれた意思はわかってる。また来年一緒に楽しもう!」と伝言を託したあと、「毎年お前らとこうやって遊ぶの目標なんだ。また来年も来てくれよ!」と集まった観客に向かって叫び、最後に「SINGING」をみんなで歌い、場内があたたかい一体感に包まれたところで、ライブの幕を閉じた。豪雨に強風、全身びしょ濡れになっても最後までライブを作っていったみんなを讃えるように、この後何発も美しい花火が舞い上がり、雨空に光り輝いた。
終演後には、場内のLEDビジョンを通して、9月から初のワールドツアー<SPYAIR WORLD TOUR 2018>を開催することを発表。アメリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパはROOKiEZ is PUNK’Dと巡るスプリットツアーで、アジアは単独公演となること。そして、その凱旋公演として、12月から東名阪をめぐる日本ツアーのスケジュールも発表した彼ら。再びこの場所で<JUST LIKE THIS>を開催する頃、SPYAIRがどんな成長を遂げるのか。来年もまた、この場所で彼らを見届けたい。
SET LIST
01. We'll Never Die
02. サムライハート(Some Like It Hot!!)
03. イマジネーション
04. Goldship
05. Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!
06. Naked
07. The Way of My Life
08. Rockin' the World
09. 雨上がりに咲く花
10. 虹
11. Stay Together(Acoustic Ver.)
12. Beautiful(Acoustic Ver.)
13. Hold It Buster!! ~Battle of Rap~
14. ファイアスターター
15. STRONG
16. 4 LIFE
17. OVERLOAD
18. Crazy
19. 現状ディストラクション
20. RAGE OF DUST
ENCORE
22. JUST LIKE THIS
23. SINGING