12月にEX THEATER ROPPONGIで開催されるイベント出演権をかけて、若手バンドたちが1年にわたってライヴパフォーマンスバトルを繰り広げる対バンイベント『ROAD TO EX』。テレビ朝日の番組『EXシアターTV』から生まれた同イベントが2年目に突入し、今年も応募者の中から選ばれた16組がこれから熱いバトルを繰り広げる。その戦いを盛り上げるため、昨年『ROAD TO EX 2017』を戦い抜き、見事優勝したBOYS END SWING GIRLの冨塚大地(Vo&Gu)とファイナルステージまで勝ち進み、惜しくも敗れたSaToMansionの佐藤和夫(Vo&Gu)が再び顔を合わせ、トークバトル(!?)が実現。昨年の対戦を振り返ってもらいながら、『ROAD TO EX』の醍醐味やバンドの今後について語ってもらった。
“初めて観たバンドのことを好きになっちゃった!”と 思わせられるぐらいのライヴをしようと思った
──まず『ROAD TO EX 2017』に参加した感想から聞かせてください。
冨塚大地結構心を擦り減らしました(笑)。僕らはファイナルステージが3月で、そこから9月にセミファイナルステージ、11月にファイナルステージというふうに1回1回の間が空いていて(※『ROAD TO EX』は応募者から4組のアーティストを選出。対バンライヴを行ない、ポイントの多い上位2組がセミファイナルライヴに進出。これを4回開催し8組を選出)。その分、準備する時間は作れたんですけど、逆に“あれがまだできていない”みたいにいろいろなことを考えちゃって。“お客さんを集めなきゃいけない”とか、“歌も上手くならなきゃいけない”とか。ライヴに向けて動ける時間があったのは良かったんですけど、大変な1年でした。
佐藤和夫勝たなきゃいけないライヴってやったことがなかったんですよね。でも、目指すところが分かりやすいからバンドが一丸となれて。大変ではあったけど、楽しかったですね。僕らはファイナルステージが4月で、やっぱり9月のセミファイナルステージまで空いていたんで、そこでお客さんの2票目を獲るためにいろいろ作戦を考えました(※イベント終了後、来場者がライヴが良かったアーティストを2組選び投票)。応援しているバンドに1票を入れて、もう1票をどのバンドに入れるか?ってところなんですけど。
冨塚でも、それはどうにもできないから、セミファイナルステージからは2票目を獲ろうとはせずに何も考えずにやりました。
佐藤結局、考えてもやることは変わらなかったんですけどね。Twitterで告知をする時も、“本当にいいと思ったバンドに入れてほしい”って。そうしないと、負けるにしてもちゃんと負けられないので。
冨塚だから、応援しているバンドを勝たせたいお客さんに、“初めて観たバンドのことを好きになっちゃった!”と思わせられるぐらいのライヴをしようと思って、振り切ってやりました。
──おふたりは以前からお互いのバンドのことは知っていたんですか?
冨塚SaToMansionとBOYS END SWING GIRLは、もともと活動していたところがちょっと違ったんです。SaToMansionはゴリゴリ、ロックな感じじゃないですか。実は僕、高校生の時はそういうのやりたかったんです(笑)。ファイナルステージに出演する3組が決まった時、他の2バンドを聴いた母が“SaToMansion めちゃくちゃいいよ”って、LINEにPVをたくさん送ってきたんですよ(笑)。最初は“敵の曲なんか聴くか!”と思ったんですけど、聴いたらめっちゃ良くて(笑)。特に歌詞がいいんですよ。
佐藤ありがとうございます(照)。
冨塚不良っぽい歌詞がカッコ良い。僕には書けない歌詞だし、僕にはできない音楽だし…ってところで、この人といっぱい喋りたいと思いました。
佐藤お母さん、ナイスですよね。SaToMansionって、若い子よりもお母さん世代にけっこうハマるんですよ(笑)。
──逆にBOYS END SWING GIRLについては、どんな印象が?
佐藤MCが素晴らしい。
冨塚本当ですか、それ?
佐藤爽やかにライヴを盛り上げるんですよね。そういうのを僕もできるようになりたいと思うんですけど、演奏も喋っていることも一貫しているというか、飾らないというか。
冨塚嬉しいです。
佐藤だから、好感が持てましたね。
──お互いに自分にないものに惹かれていると。
佐藤それはありますね。若さも含めて(笑)。
冨塚いやいやいや(笑)。