──HOUND DOG結成40年、デビュー35周年を迎える今の心境から聞かせてください。
長くやってるんだなということぐらいで。何年続けようと思ってやってるわけでもないし、1年1年自分なりの歌をうたってきて積み重なった35年だったんだなということですね。そのつど時代の変化や音楽の流行りはあるけれども、ロックンロールとバラードと、“愛がすべてさ”って歌う『ff』に代表されるメッセージソングというHOUND DOGの音楽を時代に流されずにやってきたんだなというのは実感しますね。
──大友さんの中で変わらない音楽のポリシーとは?
ロックとかロックンロールの持つパワーというのは、もともと大人や社会に対しての反骨精神だし、成熟しないものだと思っていて。成熟したらロックンロールじゃないと思うんですよ。僕の場合は、単純にライブの時も何でもペース配分を考えずに全力でやる!というのが自分の反骨精神ですね。むき出しのままの感情をぶつけていくという。好きな音楽をやり続けてきて、この好きだっていう気持ちが消えない限りは、永遠に自分の中の反骨精神の炎みたいなものは燃えていくと思うんですね。
──3月には35周年のスペシャルライブ『HOUND DOG 35th ANNIVERSARY OUTSTANDING ROCK’N ROLL SHOW〜いつだってロックンロールが最高さ!〜』が開催されます。
純然たるロックンロールコンサートは5年ぶりなので、5年の老いを感じさせないように(笑)、原曲のキーを変えずに歌いたいと思ってます(笑)。第一線をトップスピードで走ってきた姿を、もう一度きちっと再現したいと思うんで、みなさんも覚悟を決めて受けとめてほしいですね。
──選曲はどのように考えていますか?
「曲のメニューは自分が決めるのですけど、ま、みんなが聴きたいなと思ってる曲は全部入れようと。僕もお客さんも、曲を聴いた瞬間に、あの時代にタイムスリップできる夢のような空間を作りたい。その非日常の空間の中でライブを一緒に楽しみたいと思いますね。しかも想い出だけで終わらないで、それが明日への活力になってくれればうれしいですね。
──あらためてデビュー35周年を言葉にするなら、どんな言葉で表現されますか?
ピュア&フレッシュということですね。いつもピュアでフレッシュにいないと、人に歌が伝わらないと思うんで。35年目のピュア&フレッシュを体験するために今回も自分は全力で歌うし、みんなもそれを受けとめにきてほしい。60歳のロックンロール小僧、ここにあり!というライブにしたいと思ってます(笑)
インタビュー/伊藤博伸