──ここから、9月以降の怒涛のライブスケジュールは、さらにバンドの成長を促すだろうなと思います。
涼音ここまで(の本数)は想定していなかったけど(笑)。武者修行ですね。ライブすらできなかった時のことを考えるとありがたいし、楽しみです。ライブは毎回課題がみつかるんですよ。バンドとしてはすごくいい状態だなと思います。
永山毎回楽しいですけど、それよりも「もっと届けられたんじゃないか」とか、改善点を感じるよね。
涼音最近、カンパイもしないもんね。
miri「今日のあそこはこうだったよね」という話が先に来るから。
涼音売れたら、好きなだけ打ち上げすればいいと思うので(笑)。今は修行中だからね。そもそも僕はお酒が飲めないし(笑)。あと、横並びのライバルみたいな存在も最近出てきて、それもすごくうれしいです。
──小林私さんとか、最近よく一緒にやってますよね。
涼音やりすぎですよね(笑)。あと、チョーキューメイとかも。初ライブの場所が一緒で、同じ日にスタートしてるんですよ。僕はその時から「このバンドはヤバい」と思ってた。それで企画に呼んだり、逆に呼んでくれたり。
永山一番多く対バンしてるんじゃない?
──そういう存在は大事ですよね。あと、秋冬の一連のライブの中では、飯沼くんの地元・広島にも行くんですよね。
飯沼すごく楽しみです。
涼音あと、学園祭も初めてです。うち(洗足学園音楽大学/4人の母校)はいわゆる学園祭というものがなくて、洗足学園フェスティバルというのがいちおう学祭なんですけど、みんな音楽をやってるから、僕らからしたら日常なので(笑)。普通の学園祭が初めてなので、ワクワクしてます。ライブハウスから飛び出していろんなところに行けるのがうれしいです。あと、北海道も初めて。
飯沼ついに来ましたよ。人生で初です。11月の札幌は相当寒そうな気がしますけど、雪は避けたいです。レトロリロンは雪がNGなんで。
──なんですか、雪がNGって。
miri初遠征が大雪だったんです。
涼音2021年1月に大阪に初めて行って、行きは大丈夫だったんですけど、帰りに信じられないぐらい雪が降っちゃって。三重県の、コンビニの駐車場で10時間ぐらい立往生した。
飯沼高速が走れなくなったんですよ。
涼音危ないから下りようって。ちょっとした坂で、サイドブレーキを引いてるのに車が動き出して、ヤバイヤバイ!って。そういう経験があるので、雪はNGです(笑)。その1か月後に初めて名古屋に行って、そこも雪で、「もう冬の遠征はやめよう」と思いました(笑)。
──リリースで言うと、10月にはさらなる新曲もリリース予定と聞いてます。どんな曲になりそうですか。
涼音実はもう、できていたんですけどね。もし「カウントダウンラグ」がなかったら、これがEP『インナーダイアログ』(4月リリース)のリードだったかもしれなくて。ただ、暗くなりすぎない?ということになり。
飯沼けっこう、ダークな感じの曲なので。
永山でもパワーはある。
涼音なので、満を持してやっと世に出せることがうれしいです。それと、ついにストリングスアレンジが解禁されます。miriのプロフィールに書いてある、「作編曲専攻/オーケストレーションができる」ということがやっと実現します。
miriようやく胸を張って言うことができます(笑)。
永山これまでにない曲調なので。今までにいろんな曲を出してきて、「レトロリロンってこういうバンドなんだ」というものがある程度伝わった段階でこの曲を出せるのは、このタイミングで良かったなと思います。
──そちらも楽しみに待ちます。そして早くも、2024年2月のワンマンツアーが発表されました。初めての東名阪ワンマンツアーです。
涼音今年初めて東京と大阪でワンマンライブを経験して、自分たちだけの空間を作るのはどういうことなのか?がわかったんですけど、今度は名古屋も追加になって、満を持して、3大都市に自分たちの音楽だけで勝負しに行くことになりました。東京は渋谷クアトロで、名古屋もあって、6月のワンマンの動員よりもさらに増えるので、乗り越えたい目標でもあるし、いい刺激になるのかなと思います。ここを目指して、残りの5か月間でどれだけ自分たちを高められるか、もっと素晴らしいものをみんなで作っていって、来年2月にそれをしっかりお客さんに見せれたらいいなと思います。(ワンマンツアーは)2回目ということもあるんですけど、よりバンドの真骨頂というか、本格的なレトロリロンのいいライブが見れるのかなと思うし、来た人が数年後に「あれを見れて本当に良かった」と思うような、ここが終着点というよりかは、最高の状態での通過点にしたいなと思っています。