ザ・リーサルウェポンズがついに本領発揮!2ndアルバム、Zepp Shinjuku 2デイズ&両国国技館ライブ…曲作りからライブスタイル、都立家政のカレー屋事情までたっぷり語る!

インタビュー | 2023.06.02 18:00

──先生は楽曲もMVからイメージを膨らませたり、画から発想することが多いですよね?
アイキッド完全に画からです。分かりやすさってすごく大事ですからね。ヘヴィメタルが好きだから、ファッションはラフなシャツにジーンズ姿でも良いんですが。基本的にふざけたことをしようとしてるので、ビジュアルはちゃんとしたいなと思って。衣装はタツノコプロ方式で、赤、白、黄色、青という、いわゆるガッチャマンのカラーリングを意識していて(笑)。コンビじゃないと成立しない、バランスの良い衣装にしたいなと思ったり。ジョーがベビーフェイスで、僕がヒールみたいな感じで。例えば、ミリオンダラー・マンとハルク・ホーガンみたいなものをイメージしていたり。
サイボーグジョーお~、いいねぇ!

──あはは。その例えで共感し合えるのも最高ですね(笑)。
アイキッドそこで同じプロレスが好きでも、ジョーは善玉、私は技巧派が好きなタイプだったり。焼肉で言っても、ジョーはバラやハラミばっかり食べてるんですけど、私は内臓系ばかり食べていたり。ジョーは分かりやすく目立ちたいタイプなんですけど、私は実績を残したいのでプロデュースや作曲の方が好きで。二人のバランスが上手く取れてるのかな?と思います。
──先生は本来ならば、裏方志向なんですね。
アイキッドそもそも裏方でしたからね。ジョーも本来、ステージ上ではなく客席にいるタイプのアマチュアリズムを持った人間で。なぜか、ステージに上がるタイプじゃない2人が出てるのが、ザ・リーサルウェポンズなんです。でもだからこそ、なにをやってもいいと思ってるんです。「俺たちはステージパフォーマーだ!」っていう意識やプライドも全然ないので。
サイボーグジョーそうだね、それはないね。
アイキッドとんねるずが昔、芸能界に全く興味がなくて。「いつでも辞めてやる!」って気持ちでいたから、むちゃくちゃ出来たっていうのと、同じ感覚かもしれないですね。
──あはは。でもだからこそ、ポンズに似たグループって、他にいないですよね?
アイキッドそこは意図的にブルー・オーシャンを作っていったというか、他にいないところばかりを攻めていったので。いまはすごく楽しいし、幸せな生活を送れています。メジャーデビューして、いままで経験したことないことがいっぱい起きていて、これはやっぱり、ジョーがいなかったら無理だったと思うので。ジョーにも本当に感謝してます。
サイボーグジョーオー、ミートゥー―!

──この仲の良さも見ていて微笑ましいし、ポンズの魅力です(笑)。あと、世の中的に80年代リバイバルみたいな傾向があって、そこにも合致してきてますよね?
アイキッド「一周回ってカッコいい」みたいなことを、英語で“Cheesy”って言うんですけど。私は一周回ってないんですよ。私は自分がカッコいいと思ってることを30年くらいやり続けたら、勝手に時代が一周回っちゃっただけ(笑)。だから、「リバイバル狙ったでしょ?」みたいなことを言われるのがすごい嫌で。それしか出来ないし、それしか興味ないからやってただけなんです。
──あははは! 確かに「本当に好きなんだな」っていうのが伝わってくるので、狙ってやってる感は全くないです。
アイキッド若い子たちが自分が生まれる前の時代のことをカッコいいと思うのもあると思うんですが。私は80年代の記憶もはっきりあるし、ただおっさんになっただけの話で。(ジョーに説明するように)アメリカでいうとミレニアル世代が、80’Sを聴いて「新しい!」ってなってるのに、私はコンフューズしてるって話。
サイボーグジョーあ~、分かるよ! 私の時代はグリーン・デイとかウィーザーとか、ニルヴァーナとかの時代で。私も80年代のヘヴィメタルは、Cheesyだと思ってたね。
アイキッド私は80年代のバカで陽気でバブリーな感じが好きなんですけど、ジョーはグランジになって足元を見てギターを弾くような時代の音楽が好きなんで。カルチャー的には真反対なんですけど、そこは私の強権を発動して、「やんなさい!」って。
サイボーグジョーそう。80年代の映画やゲームはすごい好きだけど……ヘヴィメタルは、ちょっとダサい(笑)。
アイキッドそれはね、80年代を生きてた人もあの髪型やファッションはダサいと思ってるから(笑)。だから、くさやと同じなんだよ。臭いと思うんだけど、食べると美味しいみたいな。
──ブルーチーズとかね(笑)。
サイボーグジョーそうか、だからCheesyだ!
アイキッドそう……なのかな?(笑)。
──あはは。先生ってモトリー・クルーやヴァン・ヘイレンをルーツに上げてますけど、世代的にはど真ん中じゃないですよね?
アイキッドそう。そのからくりを自分で探ってみたんですけど、僕は最初にプロレスありきで。80年代に青春を過ごしたプロレスラーって、青春時代の曲を入場テーマにするじゃないですか? それを90年代に聴いたから、さかのぼっちゃったと思うんです。
──なるほど。そこを追っかけたら、必然的に古いものを聴くようになったんですね。
アイキッドそこにシンセサイザーの音も好きだったので、いまやってるのはシンセサイザーのニューエイジみたいな音色にヘヴィメタルが合わさったような音をやってるんです。
──なるほど。「94年のジュニアヘビー」なんて曲もありますが、プロレスは新日から入って、アメプロも見て?
アイキッドそうですね。ジョーはエンタメ系のWWF、僕はWCWが好きで。全部好みが分かれるんだよね? カレーも都立家政にはアイキッチンとモティマハルという2大インドカレーがあるんですけど、ジョーはアイキッチン派で私はモティマハル派で。
──やっぱり好きなものは一緒だけど、掘り下げると違うんですね。ゲームもジョーさんはファミコン派で、先生はメガドライブ派で。メガドライブを歌った新曲「夏の日のメガドライブ feat.SEGA社員」も最新アルバムに収録されます。
アイキッドメガドライブは語り尽くせない想いがあるのですが、いまだに私は「メガドライブは世界最高のゲーム機」だと思ってて。いろんなハイスペックなゲーム機がありますが、本体の色から、ギザギザしたFM音源の音とか、なぜイヤホンジャックが付いてるのかとか、本当に魅力に溢れてる。ずっとイヤホンしてメガドライブやってましたね。

──ファミコンでなく、メガドライブやってる奴って、変わりもんのイメージありましたよね(笑)。
アイキッドあの頃は「ドラクエ5」が流行ってたんで「ビアンカか、フローラか?」とか学校で話してる時、僕は今井くんとずっとメガドライブの話してました(笑)。CHILDHOOD'S ENDって言葉がありますが、私はプレステの登場をもって、幼年期に終わりを告げて。サターンも良かったですけど、やっぱりドット絵で温かみがあって、ゲームの内容にエッジが立ってるメガドライブが好きだったなと思って。そんな頃を思い出して作った曲ですね。

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