元Janne Da Arcのyouとkiyoが、まったく異なるキャラクターを持つツインボーカルと共に新バンドNicori Light Toursを始動!メンバー全員に話を聞いた。

インタビュー | 2021.10.01 18:00

Janne Da Arcの元メンバーであるyou(Gt)とkiyo(Key)が中心となり、まったく異なるキャラクターを持った2人の男性ボーカル、ɑyumu(Vo)、ko-hei(Vo)を迎えて新たなバンドNicori Light Tours(ニコリライトツアーズ)を結成。8月13日にはデビューシングル「蜃気楼Girl/コマンド疑似恋愛」をリリースし、同日には初の有観客ライブを行った。さらに、10月13日には1st EP「Trigger」をリリースし、10月23日からは初の全国ツアーもスタート。無限の可能性を秘めた、新たなロックバンドのスタイルがここからスタートする。
──このバンドはどういったいきさつで結成することになったんでしょうか?
youだいぶ前なんですけど、僕とkiyoが2人で、何があるというわけでもなく曲を作っていて。やっているうちに、2人で何かできたら面白いかもと思い始めたんです。2人でやるにしてもバンドスタイルをやっぱりやりたいなというやりとりをしていたのがそもそものスタートなんです。そこからここに来るまでにすごい時間がかかってしまったというのが現実なんですけど。
──それは何年ぐらい前ですか?
youもう、7年とか。個人の活動もいろいろやりながらですけど、なかなかうまく形にできなかったですね。
──2人のユニットではなく、バンドとして活動したいという気持ちが強くて?
youもちろん、ユニットを考えた時期もあったり、行ったり来たりしていたんですけど、結局、バンドをやりたいなっていうところに向かいました。
──形になりそうだなと思えたのはいつ頃なんですか?
you曲自体は、自分たちの中でこれをやりたいというのが固まっていたんですけど、実際に苦労したのはボーカル探しでした。今までもオーディションみたいに僕たちの作ったデモで歌ってもらったりして、いろいろ探していたし、そういう作業はずっとしていたんですけど、なかなかハマることがなくて。だから、急にこのメンバーになったのは奇跡的な感じがしていますね。今までは何やったんやろう?というスピードで動き出したというか。
──kiyoさんも新たにバンドをやりたいという気持ちは強かったんですか?
kiyoそうですね。2人で作っている時も、バンドでやるような曲を作る時期があったり、2人だけでできる曲を作ったりしていました。当時から、5年後10年後にどんな形になってるんやろう?って、答えが見つからないまま歌ってもらうことを想像して作っていたんです。先が見えないまま、やみくもに作っていたんですけど、僕ら2人で作ることは楽しいし、2人でやることは間違いないって思っていました。
──2人のボーカルが決まったのはいつの段階だったんですか?
youɑyumu君に関しては昨年末やな。
ɑyumuクリスマスに初めてお会いしましたね。
youそう、ko-hei君はそのあとやから、今年の4月かな。
ko-heiそうです。
──本当に最近ですね、ここにきて次々と決まったわけですか?
kiyo急転直下というか、急に現実化しましたね。
──どういうふうにボーカルの2人を選ばれたんですか?
youまずɑyumu君に関しては、彼がJanne Da Arcの曲を歌っている動画を見つけて。それまでもずっとボーカルを探してバンドをやりたいと思っていたので、ɑyumu君の歌を聴いた瞬間に、もしかしたら僕らの作っている曲に合うんじゃないかと思ったんです。すぐに連絡して会って話したんですけど、僕らの中ではもう大丈夫、本人さえよければやりたいっていうぐらいの気持ちでした。一応、オーディション的な形をとらせてもらいましたけど。
──そういう動画はよく上げてたんですか?
ɑyumuYouTubeに載せたのはそれが最初で。たまたま友達から、「絶対、ɑyumu君に合うアーティストがいるんやけど歌ってもらえへん?」って誘われて、「いいよ」って言ったんですけど。その友達には僕がJanne Da Arcさんが好きって言ってなかったのに、Janne Da Arcだって言われて。「あ、めっちゃ好きやから今すぐでもやるよ」って上げた動画だったんです。
──実際、突然本人たちから連絡来るとびっくりしませんか?
ɑyumu電車の中でDMが来たんですけど、電車の中でそわそわしました(笑)。状況が把握できなくて。でも、ムチャクチャ嬉しかったですね。初めてお会いしてから一か月ぐらいで一緒にやろうって言ってもらいました。
──youさんは初めてɑyumuさんに会った時、どんな印象を持ちました?
youそわそわしてて、そわそわが服着て歩いてきたみたいな(笑)。もちろん、Janne Da Arcが好きでずっと聴いてくれているという話はスタッフからも聞いていました。僕らはフランクにバンドのことを話したかったんですけど、緊張で話が耳に入ってなかったんじゃないかな(笑)。
ɑyumu真っ白でした(笑)。
youそれが逆に印象深かったです。
──kiyoさんから見た印象は?
kiyo正直、(身長が)デカいなと(笑)。俺が小さいから、大丈夫かと思ったんですけど。とりあえずいい子そうやなと思って(笑)。
ɑyumuありがとうございます(笑)。
kiyo真面目に音楽に取り組んでくれそうというか。もちろん、声が魅力的だというのもあるんですけど、音楽に対して真面目に向き合うというのは大事だと思っているので、一緒にやりたいなと思いました。
you一応、僕らの楽曲をサポートメンバーとバンド演奏で歌ってもらう形で、オーディションして決めようとしたんですけど。実は、そこで初めてツインボーカルという形が見えたというか。それまでツインボーカルという形は考えていなくて、そのオーディションが終わって、kiyoと2人で話し合ったりしている中で、ツインボーカルという道が見えてきたんです。
──突然だったんですね?
youええ、しかもその時はko-hei君はいなくて。2人の中ではɑyumu君一人という考えもあったんですけど、オーディションの映像や音を聴かせてもらっていると、ɑyumu君ともう一人の最終候補の人と、どっちに決めたらいいかわからなくなって。ふと思ったのが、「2人じゃアカンのかな?」と。どっちも捨てがたいし、2人でどうだろうという話題になり。後日、スタッフも含めて事務所の方とミーティングした時に、僕がその話を投げかけようと思っていたら、逆に事務所の方から「2人じゃダメなの?」って。僕が考えていたことと同じで、「まさに今日の議題と思っていたことなんです!」って言いました。
──不思議ですね。そんないきさつが。
you紆余曲折じゃないですけど、ɑyumu君でいこうと決めて、もう一人はいろいろ事情があって難しい状況になったんです。さて、どうしよう。ヤバい、また停滞か。こういう、できそうでできない頓挫を繰り返していたので、またか、みたいな感じでした。2人の中ではツインボーカルでやりたい気持になっていたのに、また最初から探すのかって、結構ショックで。
ɑyumuそれ、何月ごろなんですか?
you3月の話かな。だから急転直下、ko-hei君が浮上してきて。俺からすると天使が現れたように思えたよ(笑)。
──ko-heiさんはどういう接点で参加されたんですか?
ko-heiいま所属している事務所の新規事業部の方に昔からお世話になっていて。4月の頭ぐらいに連絡が来て、事務所で話そうということになったんです。もともと僕はLDHの学校の特待生もやっていたので、ダンス&ボーカルの話だと思ってたんですが、ふたを開けてみればバンドのボーカルの話でした。僕は全然バンドを通ってきてないんですけど、バンドをやってみたいなという想いもあって。バンドも一人でやるのも大変だよな、ツインボーカルでバンドを組んだらいいのになって勝手に思っていたんです(笑)。そうしたら、隣の会議室にyouさんとkiyoさんがいるからって、本当に急にお会いさせてもらって。「どうかな?」って聞かれて、気づいたときには「やります!」と言ってました(笑)。というのも上京して8年目で。歌手を目指して8年間、夢が近くなったり遠くなったりを繰り返していたので、これは最後のチャンスじゃないかなという想いでやらさせてもらった感じです。
you実際に会ってみた印象で、僕らの曲を歌ってもらって、こちらの思っている感じであれば絶対問題ないなと思えたので。そのあとでデモを送って、歌ってもらったのを聴いて、もう大丈夫、イメージ通りになるなと。即決でしたね。
──ただ、誰もツインボーカルの経験がないわけで、不安とかなかったですか?
ɑyumuでも、今まで一人で全部背負っていたので、それが2人になると気が楽でしたね、僕は。
ko-heiツインボーカルに対する憧れはもともと、EXILEさんを好きになった時からあったんですけど。そこから僕はボーカリストとして一人でライブをしていたので、一人はしんどいなと思っていたんです。でも、ツインボーカルの話が来た時、バンドだしツインボーカルだし、めっちゃいいじゃんって。そのうえ、元Janne Da Arcのお2人がいるという強みに僕は魅かれました。ゼロからのスタートなので、わからないことだらけですけど、先導してくれるお2人がいるのでやりやすいです。
──曲作りで手探りな部分はありました?
kiyoツインボーカルなので、まず曲を作る段階で一人が全部歌える曲じゃ面白くない。そこが一番の悩みでもあり、楽しいところでもあり、新鮮ですね。音域もそれぞれ得意なところが違うから。僕はそれまで音域を気にせず曲を作ってしまうタイプだったんですけど、そういう点でもやりがいがありますね。無理なくいろんなものを生み出せていけるという楽しみはあります。
──ツインボーカル前提で曲を作ると違ってきます?
youもちろん、今までそういうことを意識して曲を作ったことはなかったですけど。ただ、今までkiyoと作っていた曲が、当時はツインボーカルということを考えないで作ったにもかかわらず、今聴くとツインボーカルにバッチリはまるという曲もあって面白いなと。これから作る曲にしても、ɑyumu君とko-hei君というボーカリスト前提に、2人が一番輝く部分を出せるように作れるので楽しみです。
──8月13日にデビューシングル「蜃気楼Girl/コマンド疑似恋愛」がリリースされましたけれど、これは以前からあった曲なんですか?
youこれは今回のために2曲とも書き下ろしました。特に「蜃気楼Girl」は原点回帰という感じで作りました。

【MV】蜃気楼Girl

  • 岡本 明

    取材・文

    岡本 明

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