元Janne Da Arcのyouとkiyoが、まったく異なるキャラクターを持つツインボーカルと共に新バンドNicori Light Toursを始動!メンバー全員に話を聞いた。

インタビュー | 2021.10.01 18:00

──対照的に「コマンド疑似恋愛」は違うタイプの曲ですね?
youそうですね。ざっくり言うとノリのいいロックテイストの曲と、それとは違うタイプの、バラードまではいかないですけど壮大な曲をやりたくて。そういった要素を入れ込んで作りました。
kiyoバンドの一発目ということもあって、ある程度、尖りを意識して作った曲です。バンドの幅をわかってもらう意味でも、テンポも曲調も違うものを選んだんですけど。男2人のボーカルを想定して作るのも初めての作業なので、そこが難しいところでもあったんですけど、いろんなことができるなということで、あの形になりました。youが言ったような原点回帰、昔にに戻って作ってみたらどうかなという。ある意味、臭さも残しつつ、でもボーカル2人がいるということでの新しさも感じてもらえるかなと。
ɑyumu「蜃気楼Girl」に関しては、僕の中ではすんなり入り込めました。それこそ90年代に活躍されていたバンドのボーカルさんとか好きだったので、そういうところを意識しつつ歌ってみて。そういったカッコよさが出ていればいいですね。「コマンド疑似恋愛」は女性目線の歌詞なので、色っぽさを出せるかなという点を気にして歌ったので、そのあたりを聴いてもらえたら嬉しいです。
ko-hei歌詞という部分でもこういった表現の曲を歌ったことがあまりないので、かなり新鮮でした。僕とɑyumu君のボーカルとしての違いをこの2曲で出せたかなと思います。というのも、「蜃気楼Girl」はサビをɑyumu君が歌って僕は下のパートで字ハモを歌うスタイルなんですけど、それもレコ―ディングしている途中でそうなっていったんです。逆に「コマンド疑似恋愛」は僕がサビの頭を歌っているので、両方のボーカルを表現できているのかなと。ボーカルが2人いるというところで、楽曲の違いを見せられたらいいなと思います。

【LIVE MV】コマンド疑似恋愛

──デビューシングルにして、このバンドのいいとこころが出た2曲になりましたね?
youそうですね、デビューはどんな曲がいいんやろう?ってkiyoと2人で話しましたし、スタッフも含めいろんな意見が出て、最終的にはこの形になったんですけど。今の自分たちがツインボーカルという形態で表現するにあたって、まず聴いてほしい2曲なのは間違いないんですけど、やれることはさらに広がったなと思います。2曲を録りながら、次はもっとこういう表現もできる、こういう曲もできる。そういうふうに、この先を楽しみながらレコーディングを進めていけました。
──8月13日のリリース日には、初の有観客ライブを行いましたが、ライブの感触はいかがでしたか?
youそれまでにもシークレットというか、オープニングアクト的にライブに出させてもらったんですけど。それは、何もかも初めてのバンドだし、ちゃんと音を出したのも最近だし、8月13日に向けて、なるべくライブを重ねて場数を踏んでいきたいというのもあったんです。8月13日のライブは、始まるまでは思ったほど緊張してなくてリラックスしていたんですけど、僕の中では全員の中に何とも言えない緊張感が漂っている気がして。それは当たり前なんですけど、でも、そのままライブに突入してお客さんの前に立った瞬間に、みんなはじけた感じがしたんです。細かいことはいろいろあったにせよ、いい雰囲気でやれたなと感じられて。お客さんのパワーはすごいなと改めて思えたのが印象的でした。
──お客さんも待っていたんじゃないですか?
you待ってくれてた人もいたでしょうし、そこにはいろんな想いが渦を巻いていたと思うんですけど。それが僕らの緊張感を開放してくれた気がします。
kiyoやっとこの日が来たという感じでした。やっとバンドも組めて、かっこいいボーカル2人に入ってもらって、その形をやっと見せることができるワクワク感ですよね。緊張感は僕もあったんですけど、それは人前に立つ緊張感よりも、どういう反応がくるのかという怖さでした。でも1曲1曲、演奏していくたびにファンの方の喜んでいる顔を見れて、そういう気持ちが解けていきました。後半に進むに連れて楽しんでやれましたね。
ɑyumu本当に久しぶりのライブだったというのもありますし、お2人からはここに至るまで結構な時間がかかっているという話も聞いていましたし、スタッフの方からも紆余曲折あってこのバンドがやっと活動できるという話を聞く機会があって。そういう、いろいろな想いを勝手に自分の中で重く感じていたんです。本番前までは。でも、ステージに立った時はお客さんも笑顔で迎えてくれたし、思い切ったライブができましたね。
──お客さんもバンドも初めてなので、探り合いもあったんじゃないかと?
ɑyumuそうですけど、シークレットライブの時も来てくださったお客さんもちらほらいらっしゃったと思うので、その人たちの顔も見えて緊張が和らいで楽しかったですね。
ko-hei大丈夫かなとか、いろいろ不安要素はすごくあったんですけど。シークレットライブだったりリハーサルを経て、8月13日にやっとスタートラインに立ったなというか。バンドとしてもパフォーマンスをやるうえでも、僕たちはここからやっていくんだという気持ちが芽生えました。初めてのお客さんもいらっしゃったと思うんですけど、受け入れられている感じはしましたね。
──いい滑り出し、いい手応えのライブだった?
ko-heiそうですね。こういう時期なのでお客さんは声を出せないし、マスクで表情もわからないですけど、雰囲気としては受け入れてくれたのかなと思います。
──この手ごたえをもとに10月23日からは9都市18公演のツアーが始まります。どんなツアーにしたいですか?
you8月13日はワンマンのお披露目ライブでしたけど、特殊なライブでもあったので。曲数もそれほど多くなかったし、ちゃんとしたワンマンのツアーはこれが初めてになります。その前に1stEP「Trigger」を出して、それを引っ提げてのツアーになるので。1日2回公演ですけど、それでも曲が足らないので、また新曲をやる予定です。それも含めて僕らにとってチャレンジでもありますし、来てくださる人にとっても半分以上はまだ聴いたことのない曲ということになりますね。できたての曲をバンドで形にして披露というのは初めてで、ツアー中にも曲が改変していくと思うんです。いろんな意味で楽しみでもありますし、ドキドキしているところでもあります。
──お客さんもバンド側も新鮮で、毎回発見がありそうなツアーですね?
youお客さんの反応を見て、ああしようこうしようって、変えていくこともあると思います。ツアー初日とファイナルでは曲の形が変わることって今までもあったんですけど、今回はそのレベルが半端ないと思いますね(笑)。たぶん、ガンガン変わりそうで。どうなるかわからないですけど、そんな可能性を秘めています。
kiyo僕のこれまでの20数年の音楽人生で、レコーディングをしてからライブに臨むことが多かったんですけど、今回はレコーディングしないで、初めてのお客さんに見てもらうことになるわけです。曲のアレンジも含め、ライブで作り上げていくツアーになりそうですね。ほぼ新曲ですから、音源を知らずに来るわけで。初めて聴く人にも楽しんでもらえることを考えているんですけど。こういう状況ですから感染対策も考えつつ、ツアーが始まる前から、いろいろ楽しめそうな情報を伝えていきたいですね。こうしたら楽しくなるよというか。ライブでのパフォーマンスも含めて、僕がファンだったら行きたいなと思えるライブにすることが目標です。
ɑyumuバンドがさらに大きくなるためには、僕らボーカル2人の力が重要だと思うので、8月13日のお披露目ライブよりもっと成長した姿を秋のツアーで見せていければと思っています。ツアーは過酷な日程のところもありますけど、僕らの良さを探して出せたらいいなと思います。
──新曲が多いので反応が気になりますけど?
ɑyumuそうですけど、どうやったらこの曲は楽しんでもらえるのか、今でも考えながらいろいろと曲を聴いていますので。そういった工夫をリハーサルでいっぱい詰めていけたらと思います。
ko-hei1st EP「Trigger」を引っ提げてのツアーで、「Trigger」は引き金、序章という意味なので、Nicori Light Toursの序章のライブになるかなと思います。今後、完成形があるとしたら、こうやっていろいろ進めていく準備が序章になるのかなと。初めてのツアーで1日2公演はかなりハードなんですけど、ボーカルとしてもバンドとしても、このツアーでかなり成長できるでしょうし、バンドとして形が定まってくるかなと思います。お客さんも声が出せないし、マスクで表情も見えないですけど、やってほしい動きとかで一緒に楽しむことはできると思うので。聴いている人の心に届くようにパフォーマンスしたいなと思います。伝えていくことを意識してやっていけたらなと思います。

【MV】砂漠の果実 (middle ver,)

──今度、こういうバンド像にしたいというイメージはどういうものでしょうか?
youこういう形でやっているバンドは他にいないと思うので、新しい形のロックバンドが世の中にひとつ登場したなと思わせるぐらいのインパクトだと思っていて。勝手にですけど、そういうものを提示できるポテンシャルを秘めていると思っているんです。だから、僕の中では楽しみでしかないんですけど。こういう感じかなというイメージはできているので、あとはそれを具現化していく作業ですね。いかにそのイメージに近づけていくか、そして、それをさらにどうやって超えていくか。それが世の中に出た時、みんなにどう受け入れられるか。それはまだわからないですけど、今までにない新しいもの、これがNicori Light Toursですというものを見せられる時、今までになかったものができるんじゃないかと思います。誰もやってこなかったことが。
──未来に向けて可能性が広がりますね?
you可能性、すごいあると思っているので、楽しみです。
kiyoツインボーカルということが強みでもあるし、武器だと思っていますけど。ただ、ツインボーカルで珍しいというだけに落ち着いていてはいけないと思うので、それを完全に生かし切らないと意味がないですから。本当に一人一人のパフォーマンスと曲のクオリティを大事にして作っていきたいと思います。よく考えたら、僕が初めて見に行ったライブも、アース・ウィンド・アンド・ファイアーだからツインボーカルだった(笑)。それぐらい、2人のボーカルってクオリティが高くないといけないですから。世界に出ていけるバンドになりたいですね。
ɑyumu新しい形はyouさんとkiyoさんが言ってくれたので、僕としては少しでも長くこのバンドを続けていきたいという気持ちがあります。バンドとして大きくなっていきたいですし、簡単ではないことですけど、長く続けられるバンドであったらいいなと思います。
ko-heiツインボーカルの強みという点では、有名なのはEXILEさん、ケミストリーさん、コブクロさんのように、ボーカル2人の掛け合いだったりハーモニーだったりが魅力だと思うんです。「Trigger」の中の「サイハテ」という曲でラップパートがあるんですけど、それは2人だからこそできる、ボーカルとラップという要素を入れてあって。今後また、こういった引き出しが増えていけばいいかなと思っています。一人じゃできなかったことを2人でやっている、2人だからもっとこういうことができたらいいなとか。僕もそういう意味では可能性を感じているので、今後、2人ボーカルとして制作にも関わっていきたいですし、これがNicori Light Toursだというスタイルができたらいいなと思います。不安もありますけれど、それ以上に希望がありますから。

【SPOT】初の全国ツアーチケット発売Movie

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受付は終了しました

  • 岡本 明

    取材・文

    岡本 明

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