──来年は東京オリンピックがありますし、少し前は熱いのがダサいみたいな風潮がありましたけど、いま世の中的には熱さが求められてる気がして。本当に世の中が冷めきっているのであれば、「男の勲章」は響かなかったと思うんです。
Johnny普遍的なことを歌ってるからね。いまの若い子たちにも届いたんだろうし、また聴いてもらえたのは単純に嬉しかったですよ。
嵐デビューした頃も校内暴力や暴走族が全盛だった時代を狙ってたわけじゃないけど。人生の句読点って言うけど、いままたひとつの区切りが来てるんだろうなって思うよね。
翔でもサーフィンじゃないけどさ、波が来る前に立ち上がらないとその波に乗れないわけじゃん? 俺、Johnnyが「1980 HERO」って新曲を作って来た時、<時空飛ばして来たぜ>って歌詞があって。「え、時空飛ばしてくるの?」って最初は驚いたけど、歌ってるうちに「時空飛ばして来たじゃん! やっぱJohnny冴えてるわ!」と思って。その時の気持ちって、デビューした時みたいな「俺たちは絶対カッコいいから、俺たちのやりたいことをやろう!」って気持ちに近くて。もし俺たちが持ってる男たちだったら、後ろから波が来るかも知れないけど、それはあんまり意識してなくて。いま俺たちがやるべきことは「これは横浜銀蝿40thだ!」って見せることだと思うし、まずは俺らが楽しんで、今まで応援してくれた人、昔応援してくれてた人の心に響く歌を歌うことだと思うし。そこで「やっぱ銀蝿、最高だぜ!」って思った人がライブに来てくれたり、CDを買ってくれたりして、ちょっとでも世の中が動いたらいいよね。
──デビュー曲を「横須賀Baby」にこだわったあの時と一緒ですね。
翔そう。売れたいだけなら最初から「ツッパリHigh School Rock'n Roll」出せば良かったんだから。売れるに越したことないけど、それよりも自分たちが楽しまないと伝わらない。
TAKU当時も今も“リアル”がテーマにあって。過去やみんなが期待してるものに縛られても、60歳過ぎて20歳の気持ちを思い出すのってキツいじゃん?(笑)
翔「Again」って新曲とかは、40年間続けてなかったら歌えない歌だったりして。若い頃は歌えなかった現在のリアルを、ずっと応援し続けてくれたファンに歌うという意味があるから歌える曲で。こういう曲が歌えるのは幸せだなと思うし、違う道を歩いてきた俺たちが再びここで出会えたからこそ歌えるリアルな曲だと思うし。いま、銀蝿でリアルが歌えることがすごく幸せなんだよね。
──Johnnyさんはいま作るべき曲はどんな曲だと思いました?
Johnny僕は一曲歌う予定なんだけど、それもリアルと言えばリアルな曲になってて……。
翔アルバム出来たら、また取材に来てよ。「これ、自分で歌おうと思ってるんだけど」って、Johnnyが持ってきた曲を聴いて、俺、ビックリしちゃって(笑)。Johnnyのやりたいことってのは分かるから全然いいんだけど、これだけ熱い話しておいて、あの曲聴いたら、「え、Johnnyさんのやりたいことって、これ!?」って驚くよ(笑)。
Johnnyいや、ファンにも30年以上会ってなかったから、何をどう伝えたらいいかな?と思って書いたんだけど(笑)。
翔「これズルいよな~!」って曲だよ。でも、それも銀蝿の一面だから。そう思って聴いてもらえると嬉しいね。
──わはは、すごい楽しみです(笑)。来年に控えたツアーはいま、どんなビジョンが見えていますか?
翔2月に新譜を出して、3月からツアーというところで。普通なら、新譜を掲げてのツアーになるんだろうけど、俺たちは逆で。新譜は新譜で、演るのは昔の歌! 「Johnnyのギターを当時のまんま聴かせたいから、新曲なんかやらないよ」くらいの気持ちで。あの頃の曲を現在の歳になって、オリジナルメンバーで聴かせるツアーをやりたいと思ってます。もちろん、色んな仕掛けも考えてるけど、みんなもJohnnyのいる「横須賀Baby」を聴きたいと思うし、そうしたら俺たちもファンも時空を超えられると思うしね。アルバムは新曲10曲(予定)に昔の曲を揃えたCDもくっつけて、なおかつMVとかが収録されたDVDも付けたBOXセットでなんと、6,960円! ロックンロール(路 薫 ' 狼 琉)価格で売り出すから。ちょっとお金がキビしい人には、DVDが付かない通常盤を4,649円、夜露死苦価格で買ってもらって。ライブでは新曲も古い曲もどっちが来ても良いように準備しておいてもらいたいけど、俺たちの作戦としては、古い歌しかやらないよ!って。
Johnny俺はステージに立つのが35年ぶりなので、「えっ!?」って思われないように、必死こいてギターの練習や体づくりしてます(笑)。「やっぱJohnnyだね!」と思ってもらいたいですからね。
──当時、銀蝿で一番モテるのがJohnnyさんだったんですよね?
翔それが腹立つのよ! 40年経っても変わらないんだから(笑)。
TAKUJohnnyは若い子にキャーキャー言われてた時代しか知らないから、「自分たちもファンもお互いに年をとってるから、その感じも笑えるよ」と言ってて。ステージに立った時のJohnnyの反応も楽しみなんだよね。俺たちもファンもお互い還暦絡みなんだから。
嵐俺なんて体がボロボロだからさ、死ぬ前に見に来てよ(笑)。
──最近、テレビ番組に出演した時は、日本武道館でのライブを公約したり、横浜銀蝿40thでやることはたくさんありますね。
翔そうだね。いまは銀蝿を楽しくやれてるのがすごい幸せだし、こんな歳の取り方をしてる俺たちを若い子が見て、「銀蝿ってカッコいいな」と思ってもらえる存在でいたいと思うし。「長く同じバンドで続けてるってイカしてるよね」っていう、昭和な感じを見せつけたいっていうのもあるかな。よく取材で「お金でモメませんか?」とか「音楽性でモメませんか?」とか聞かれるけど、銀蝿は本当にそういうのが無くて。「仲良くずっと続けてるバンドと言えば、銀蝿がいるじゃん」と思ってもらいたいのね。それぞれ我慢してるところもあると思うけど、横浜銀蝿ってチームになった時は「楽しい!」って純粋に思えるし、バカなこと言って笑い合えるし。そうやって楽しくバンドやってる姿を若い奴らに見せつけたいよね。
Johnny今年の年末には『COUNT DOWN JAPAN』に出演が決まってて、10代のお客さんなんかはまだ生まれる前の音楽だから。そういう子たちがどんな反応をしてくれるのか?というのもすごく楽しみです。
翔その前にファンクラブ発足イベントもあるしね。最初にツアーが決まって、「1980年にデビューした時に一番最初にやった、横浜教育会館でライブをやろう」って決まったんだけど。その後に『COUNT DOWN JAPAN』の出演が決まったら、「だったら、それより前にファンの前でライブをやらないと申し訳ない」ってJohnnyが言って、急遽、ファンクラブ限定ライブも決まって。そこは35年ぶりにステージに立つ姿をまずはファンに見せたいっていう、Johnnyの優しさなんだけど。おかげで俺たちはどんどん忙しくなっていったんだよね(笑)。でも、そんなのも銀蝿らしくていいなと思って。俺たちはみんなに会えるのを楽しみにしてるんで、みんなも楽しみに待ってて下さい。
PRESENT
「横浜銀蝿サングラス」を2名様に!
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