もうすぐ終わりだと思ったら最後にもう少し高みを望むでしょ?
──USツアーは9月13日から11月1日まで、約2ヵ月間に渡って36公演を行うというものです。このスケジュールを見たときの正直な感想は?
「やったー!!」だね。STARSETほどのバンドが、アメリカのバンドを選ばずに僕らを選んでくれたことに本当に感謝。
──このツアーを無事完走するためにHYDEさんが日々心がけていることは?
完走するのは当たり前だよ。たかが30分のステージ、されどその30分に最大を注入することを心がけてる。
──今回、HYDEさん以外にファーストアクトにはA BRILLIANT LIE、サードアクトにはPalisades、さらにメインアクトにはSTARSETがいる訳ですけど。HYDEさんから観たそれぞれのライヴの印象を教えてもらえますか?
1stは女の子のシンガーで悪くない。音楽的には被らないからファンの取り合いとかは無いかな。3rdは音楽的には目指すところが近いなという印象。シンガーもうまいし勉強になるね。STARSETはオリジナリティーがあって、スマートで、歌も安定していて演出もすごい。
──では、そんな共演者たちよりも、ここは自分が一番だと自信を持ってHYDEさんがアピールできるところをあげるとしたら?
僕らが同じステージで勝てるところがあるとしたら“情熱”しかないね。
──カッコいい!!ところで、昨年日本でも共演したSTARSETは、HYDEさんが教えた「おっぱい」をステージで連発して帰国しましたが(笑)。このツアー中「おっぱい」の次にHYDEさんが彼らに教えこもうと思っている日本語は?
「だいちゅき」。
──ふはっ、かわいい。USツアーはJAPANツアーとは違って、巨大バスで移動しながら、そのなかでメンバーと衣食住をともにするという日々が続くそうですけど、大変ではないですか?
そんなことないよ。逆にホテルに泊まるほうが毎回荷物をまとめて運ばないといけないので面倒臭い。だけど、バスはベッドが狭くてね。あとプライバシーがないのが難点かも。それが大丈夫なら快適だし、遅くまでみんなで起きてお酒も呑めるし、朝起きたら会場だし。最高だよ。
──だけど、春のツアーではバスのタイヤが吹っ飛んだりというアクシデントもありましたよね?
ううん。前回はバーストしただけだよ。今回はすでに車が正面からぶつかってきたね。僕は寝てたから詳しくは知らないけど、バスの車体が凹んでた。
──えーっ!! 怖い。
怖いっていったら、前にエンジンルームが燃えたこともあったからね。それが一番怖かったかな。
──そんな命がけ(!!)のツアーで、一番楽しみにしていることはどんなことですか?移動中、暇な時間はなにしてるんですか?
暇はないけど、ライヴ終わった後、呑んでるときは一番リラックスしてるよ。今日は呑みながらこれを書いてるんだけど(笑)。こっちはバスのドライバーが続けて8時間以上運転できないという法律があるから、移動日の合間にホテルに停泊して。そのときBBQをしたりするんだけど。それが楽しみかな。
──HYDEさんはこうして長年アメリカで戦ってきている訳ですけど。アメリカの音楽シーンで具体的にどうなりたくて、挑戦をし続けてるんですか?
日本みたいに盛り上げるのが目的だよ。でも、海外で僕にできることなんてもはや大して無いよ。だからまあ、最後の悪あがきだね。成功はONE OK ROCKに任せるよ。
──そんな……だけど、そう感じていたとしても、こうしていまもHYDEさんは挑戦をし続けているじゃないですか。HYDEさんをそこまで突き動かしてるものってなんなんですか?
最後だからじゃない?もうすぐ終わりだと思ったら最後にもう少し高みを望むでしょ?
──そこまで客観的に自身のアーティスト人生を見据えて行っているこのツアーで、なにをつかんで日本に戻りたいと考えていますか?
海外レベルの演奏。
ロックのエンターテインメントを提示します
──それを手にして、帰国後は12月7、8日に幕張メッセで<HYDE LIVE 219 ANTI FINAL>開催です。ついに「ANTI」もFINALです。どんなライヴにしたいですか?
このライヴは、収録もしようと思ってるので「ANTI」史上最大に盛り上がった記録にしたいね!名古屋よりも、札幌の最後よりもカオスなライヴにしたいです。座席もあるので、怪我が怖い人はそちらへ行ってください。
──そのスタンディングエリアとシッティングエリアの配置も、今回はイレギュラーな形で作られてましたけど。
やはりクレイジーで、絵になるのはスタンディングじゃないですか。それを前方の中心に作って。あと、ここは会場の中に柱があるので、後方はこの柱を避けて観られるように左右にスタンディングブロックを作りました。
──6月から各地のライヴハウスで行なってきたJAPANツアーとは違うものになるんですか?
ライヴハウスの拡大版といったところかな。プラスαは、いま考え中。
──見どころはどんなところになりますか?
やれることをやります。ロックのエンターテインメントを提示します。
──このファイナル公演、HYDEさんはオーディエンスにどんなフロアの景色を期待していますか?
混沌。
──HYDEさんのライヴをより楽しむためのアドバイスがあったらお願いします。
人の真似をしてのらなくてかまいませんし、真似したければすればいい。「ライヴの恥は掻き捨て」って言葉もあるように(嘘)、本来の自分を解放して自由に身体を動かして欲しい。
──当日はどんなところまで観にきたオーディエンスを連れていってくれるんでしょうか? HYDEさんのライヴにかける意気込みを聞かせてください。
これまでみなさんが観てきたライヴがつまらなくなるようなライヴを目指してます。
──読者のみなさんにも一言お願いします。
“L’Arc〜en〜Cielのhyde”という先入観無しに来てください。あれはあれ、これはこれ。
──2020年はL’Arc〜en〜Cielのツアーも発表されましたけど、来年のHYDEさんの活動予定は?
ライヴは相変わらず多そう。曲を作りながらライヴかな。
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