如月愛海(きさらぎめぐみ)・ましろ・一十三四(ひとみよつ)・咎憐无(とがれん)からなる、“病みかわいい”をコンセプトとしたアイドルユニット、ぜんぶ君のせいだ。(通称:ぜん君。)。2017年秋に現在の4人体制となって以降、2018年5月にはTSUTAYA O-EAST、今年1月にはZepp Tokyoと、ワンマンライブのキャパシティを更新してきたぜん君。が日比谷野外大音楽堂でワンマンライブを開催することが決定した。2015年7月のグループ結成以来、キャリア最大規模にして、初の野外となる野音ワンマンへの意気込みを聞いた。
──今年1月に開催されたZepp Tokyoでのワンマンライブの感想から聞かせてください。
咎憐无今まで4人でやってきたライブの積み重ねがちゃんと出せたライブになったと思います。4人でのパフォーマンスが安定していたし、患いさん(ぜん君。のファンの愛称)にも、最初から最後まで4人のぜん君。を楽しんでもらうことができた思い出深いライブになりました。
ましろO-EASTから、さらに過去最大の規模感を拡大したライブだったので、思い入れもあったんですけど、変に気負わなかったんですね。普段以上にやらなきゃっていう焦りも本当になくて。O-EASTから1個1個積み重ねてきたことが、100%出せたライブだったなと思ってます。確実に通過点にもなったし、ぜん君。が大きくなったことを、一目見て、証明できるようなライブにもなった。終わってからも、いろんな人に観てもらいたかったな、観なかったら絶対に後悔したのになって思うくらいのライブだったし、いい日だったなって思います。
一十三四そうだね。いつもと変わらないライブで、いつも通りに「最高を更新する」っていう意識ではいたけど、同時に、ぜん君。が今まで積み上げてきた時間や経験、思いや表現、4人のコミュニケーションや患いさんとの関係性を全部出せたなっていう実感もあって。きっと、これからもっと大きなステージでやったとしても、数年後に患いさんたちが「ぜん君。はあの時のZepp Tokyoでもう一段階上がったね」って語り継がれるような日だったと思います。
──どこかライブのパフォーマンスにおける転換期でもあったんでしょうか。如月さんはライブのMCで「ぜん君。はここから変わるの」とも言ってましたね。
如月愛海そうですね。O-EASTのライブまでは、とにかく精神で負けない、最前に出るって言うライブを続けてきたんですよ。年間のライブ本数もやばいくらい積み重ねてきたし、とにかく1本1本のライブで自分たちを全部出し切るようにやってきて。でも、O-EASTを終えてからしっかりと自分を見つめ直した時に、それまでのライブで培ってきた前に出る気持ちや負けない気持ちとか、体力面がだいぶついてきたとしたら、その先にもっとできることがあるよねっていうのが見えてきて。歌やダンスを揃える、声をもっと出す、前に出るっていうことに加えて、表現力を上げたライブができるんじゃないかっていう時期だったんですね。そういう意味でZepp Tokyoは絶対にぜん君。が通る道だったんだなっていうのがわかるような、“魅せるライブ”が初めてできたかなって思うし、めっちゃ楽しかったです。
──そして、過去最大規模をまたもや更新する野音でのワンマンライブが決定しました。
一十三最初に野音って聞いたときは本当に夢みたいだなって思ったんですけど、Zepp Tokyoが終わって約3ヶ月しか経ってないので、まず、「おう……どうしよう」ってなりましたね(笑)。
──とても順調に階段を上ってるようにも見えますが。
一十三いや、自分たちでは順調とも、人気とも思っていないんですよ。まず、野音に人を集めて最高のライブをするって言うのが理想の形じゃないですか。本当にそうしたいし、そのためにできることを頑張らないとなって。まず、頑張ることを考えましたね。何をしようかって。みんなでよく話すんですけど、これからも1つ1つをちゃんとやっていきたいなって思いますね。
ましろ野音でできることはもちろん感謝しているし、簡単にできることではないってことは重々承知の上なんですけど、僕たちは武道館に行く気なんですよ。だから、今までもちょっと無理かもしれないなって思うことを1個1個、積み重ねてきた。そして、今はZepp Tokyoが終わって、野音が決まった。確実に自分たちが埋めるべき一歩だなっていう自覚があるので、僕は結構、ストンと腑が落ちたし、すぐに覚悟が決まりましたね。
咎Zepp Tokyoという達成すべき目標を1つクリアしたからこそ、次は、指定席でも盛り上げられるんじゃないかっていう期待をされている気がしてて。患いさんから「初の指定席だからわくわくだね」って言われるんですけど、その言葉には不安がなく、期待しかないんですよね。だから、指定席でも、野外でも、絶対に来ないと後悔させちゃうぞ!っていうライブにしたいし、期待を上回るパフォーマンスがしたいし、ちゃんと次のステップにつなげたいなって思ってます。
如月個人的に目標の1つとして野音があったので、純粋に嬉しいですし、ぜん君。に入ったからこそ立てる場所だなって思いますね。自分の人生で、ぜん君。に入ってなかったら、野外でワンマンライブができるステージがあることも知らなかったと思うんですよ。ぜん君。に入る前は知らなかった場所だし、ぜん君。に入ったからこそ立てる場所だなって思うと、ぜん君。としてしっかりと、野音でライブをやったんだっていうことをちゃんと残したいなって思いますね。