舞台、音楽、ラジオなど幅広いフィールドで魅力と才能を発揮しているトミタ栞が2月2日(土)、渋谷・TSUTAYA O-WESTで「第6回 トミタ栞誕生日ライブ ~平成 THE LAST~」を開催。2018年の活動を振り返りつつ、通算6回目の誕生日ライブについて聞いた。
舞台に出演していると、“ライブをやりたい!”と思うんですよ。
──まずは2018年の活動を振り返ってみたいと思います。夏のワンマンライブ、舞台「志士たち ~明治維新に主役なし…あるのは魂のリレーのみ~」など、充実した1年だったのでは?
そうですね。ちょっと時間軸がわからなくなっていて、夏のワンマンライブが1年くらい前のような気がするんですよ(笑)。『リトル・ナイト・ミュージック』は去年でしたっけ?
──今年(2018年)の春ですね(笑)。(※取材時は2018年)
そうか(笑)。『リトル・ナイト・ミュージック』では、大竹しのぶさん、風間杜夫さんと日生劇場のステージに立たせていただいて、その後、ワンマンライブがあって、舞台『志士たち ~明治維新に主役なし…あるのは魂のリレーのみ~』に出演させてもらって。目の前のことに必死で向き合っていた1年でしたね。
──音楽、芝居など、さまざまなフィールドで活動することで得られることもあるのでは?
たくさんあります。舞台に出演していると、“ライブをやりたい!”と思うんですよ。自分のライブは自作自演というか、セットリストや演出を含めて、自分たちで考えられるじゃないですか。お芝居は演出家の方が提示するものに乗っかりながら、どう自分らしさを出していくか?ということなので、まったく違うんですよね。以前は自分のライブでも“私らしさって何だろう?”と考えていたんですが、いまはそうじゃなくて、“やりたいこと、楽しいことを全力でやろう”と思えるようになりました。そうすることで、お客さんも自然と楽しんでくれるんじゃないかなって。
──興味のある音楽の幅も広がった?
毎週火曜日にFm yokohamaでラジオ番組(「YOKOHAMA RADIO APARTMENT トミタ栞のだめラジオ」)[毎週火曜 22:00~23:20)をレギュラーでやっているんですが、番組のなかで新しい音楽を聴くことが多いんですよ。1時間以上の生放送なので、自分が思っていることも伝えられるし、ファンの方がライブの感想などを送ってくれることもあって。ほぼプライベートというか(笑)、すごく楽しいですね。
電気グルーヴさんは大好きなので、 “自分の色はぜんぜん出さなくていい。すべて電気グルーヴの色で染めてもらおう”と思って
──さらに電気グルーヴの結成30周年記念アルバム『30』収録の「いちご娘はひとりっ子」にゲストボーカルとして参加。
そうなんです!電気グルーヴさんは大好きなので、参加させてもらうことが決まったこときは“自分の色はぜんぜん出さなくていい。すべて電気グルーヴの色で染めてもらおう”と思って。レコーディングのとき(石野)卓球さんから特に細かい指示がなかったから、自然と自分らしも出ていると思いますけどね。去年の7月に電気グルーヴさんのリキッドルームのライブ(2018年7月25日に行われたワンマンライブ)に出させてもらって、『いちご娘はひとりっ子』を歌ったんですけど、歌詞を覚えるのがすごく大変で。同じようでちょっとだけ違うフレーズが並んでるから、わからなくなるんですよ(笑)。指で数を数えながら歌ってました。
──電気グルーヴにはコアなファンが多いし、ゲストとしてステージに上がるのはプレッシャーじゃないですか?
そこはもう、卓球さん、瀧さんの大きな船に乗せてもらうつもりで(笑)。けっこう怖がりなんですけど、度胸はあるんですよ、私。みんなが“大丈夫?”と心配していても、平気で飛び込めるというか。私の地元(岐阜県高山市)は雪国で、小学校の授業でスキーをやるんですけど、スティックを使わないで直滑降で滑るのが好きで(笑)。
──危ないじゃないですか(笑)。
(笑)。いまも“どんどんチャレンジしたい”という気持ちは強いですね。依頼が来るということは、相手の方が私のキャラだったり、これまでの仕事を知ってくれてるということじゃないですか。求められる理由も知りたいし、出来るかどうかではなくて、何でもやってみたほうがいいなって。
──12月には初の書籍「トミタ栞の東京歩き本」も発刊。雑誌「BARFOUT!」の連載をまとめたものですが、5年前から最近までのトミタさんの変化が感じられるのもおもしろくて。
そうなんですよね。東京のお散歩コースを紹介した本なんですが、写真に日付が付いていて、ひとりの女の子が成長する段階を見てもらえるのも楽しいかなと。19才から24才って、けっこう変わる時期じゃないですか、見た目も中身も。
──確かに。街歩きはいまも好きですか?
日常的に歩きまわってます(笑)。駅から目的地までが30分くらいだったら、たいてい歩きますね。実家から最寄りの駅までが徒歩で1時間くらいで、それも当たり前ように歩いていたんですよ、私。東京に来たときに“駅と駅の距離が短い!これなら歩ける!”と思って。電車代も浮くし、いろんな発見もあるし、運動にもなるし、いいことしかないです。
いい意味で波風を立たせたいんですよね。いままで以上に新しいことにチャレンジして、それをやり切りたいなって。
──そして2月2日(土)には渋谷・TSUTAYA O-WESTで「第6回 トミタ栞誕生日ライブ ~平成THE LAST~」を開催されます。誕生日ライブはトミタさんにとって、どんな意味があるんでしょうか?
1年に1回、自分を確かめられる場所かもしれないですね。ファンのみなさんと直接会えるのもいいんですよね。“毎年来てくれる人だ”とか”初めましての方かな”とか。SNSでエゴサーチするよりも、自分を応援してくれてる人のことがわかるような気がします。
──これまでの誕生日ライブで、特に印象に残ってることは?
第1回目のライブかな。持ち曲が8曲しかなかったのに、3時間近くやってたんです。ほぼ喋ってたみたいですけど、よく覚えてないんですよね(笑)。いまだったらもっと上手く展開させて、いい感じのサイズで収められると思うんですけど、当時はとにかく緊張していたし、手慣れてないこともあったので…。それはそれで貴重な経験になっているし、“やり直したい”とは思わないんですけどね。そういう意味では、自分の成長を実感できる機会なのかも。
──ライブの楽しさも感じられるようになった?
はい。さっきも言いましたけど、“やりたいこと、楽しいと思うことを全力でやろう”と思えるようになったし、それがお客さんにも伝わって。ナチュラルに楽しい空間が作れるようになってきましたね。自分が好きなこと、やれることが見えてきたことで、“次はこれがやりたい”という目標がハッキリしてきたというか。それがないと、なかなか前に進めないですからね。
──今回の誕生日ライブでは、どんなことをやりたいですか?
新曲があるわけではないので、遊びをたくさん加えたいなと思っています。この前セットリストを決めたんですけど、スタッフのみなさんと一緒に“この曲のあとはこっちだよね”みたいに話し合って。バンドメンバーにも新しい方が入るし、新しい空気を感じてもらえると思います。MCもしゃべる内容を決めてないんですよ。歌ってるときに思い付いたことを“そういえば”って話したり。自由度はかなり高いし、お客さんにも気軽に楽しんでもらえるんじゃないかな。
──この先、アーティストとしてやりたいことは?
もちろん新曲はどんどん出していきたいですね。自分で作るときはアカペラで歌って、それをカタチにしてもらってたんですが、次の目標としては、ひとりで最後まで作ってみたいと思っていて。そのためには機材を揃えたり、技術的なことも必要になってくるんですが。この前、LINEスタンプを発売したんですが、そのデザインも自分でやらせてもらったんです。『東京歩き本』のイラストや4コママンガも自分で描いて。
──クリエイター気質というか、モノ作りが好きなんでしょうね。最後に2019年の目標について教えてもらえますか?
ずっと同じように続いていくとは思ってないし、いい意味で波風を立たせたいんですよね。いままで以上に新しいことにチャレンジして、それをやり切りたいなって。2月で25才になるみたいだし(笑)、自覚を持ってやっていきたいと思っています。
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