ミュージカル界のプリンスにして、ドラマや映画、バラエティ番組やラジオのパーソナリティーと多様なフィールドで活躍中の山崎育三郎が、全国ツアー「山崎育三郎 LIVE TOUR 2019 〜I LAND〜」を開催する。今年の夏に、独自のジャンルである“ミュージカルPOPS”を掲げたオリジナルアルバム『I LAND』をリリースした彼にとって、ソロアーティストとして、自身のオリジナル曲を歌うステージとはどんな場所なのだろうか。
──まず、10月に東京国際フォーラムにて開催されたイベント「THIS IS IKU」の感想から聞かせてください。
僕がラジオパーソナリティーを務めるニッポン放送『山崎育三郎の I AM 1936』という番組が始まってから約1年半でこのような大きなイベントを開催させて頂けたことがとても光栄でした。舞台となったのが、5000人を収容できる東京国際フォーラムホールAということで自分が今出来るエンターテインメントの全てをかけました。色んなジャンルから歌唱力抜群のスペシャリストにお声掛けさせてもらい集まっていただきました。X JAPAN のToshlさん、水谷千重子さん、城田優くん、生田絵梨花さん、それぞれのコラボレーションはとても貴重で感動的なものとなりました。最後には、総勢70名のクワイアが登場し、僕が作詞を手掛けた「Keep in touch」で締めくくりました。オープニングのポップアップやそして豪華なバンド編成。僕のやりたいこと全てが詰まった、夢のような時間でした。このイベントを超えられるようなエンターテインメントをこれからもお届け出来たらと思います。
──オリジナル曲もあれば、ミュージカルナンバーや歌謡曲カバーもあり、即興でのピアノ演奏やクワイアもありと、全部乗せの内容になっていました。特に印象的だったシーンはなんですか?
やはりX JAPANのToshlさんとコラボした「美女と野獣」と「Forever Love」です。子供の頃から憧れだったToshlさんをお姫様抱っこする日が来るなんて。目の前で聞くToshlさんの歌声は衝撃が走るほど力強く美しいものでした。そしてToshlさんのピアノ演奏による「Forever Love」では、歌い始めると子供の頃の記憶が蘇る不思議な経験をしました。Toshlさんと1つになり歌えたあの瞬間は一生の宝物です。
──さらに、11月10日には、デビュー20周年を記念してのスペシャル・ファンクラブイベントも行いました。
今から20年前にミュージカル俳優になる決意をして、こうして今もまだ舞台に立てる喜びを改めて感じました。イベントでは様々な作品を通して出会ったファンの皆さんに感謝を伝えたい想いで歌いました。僕自身もこの20年を振り返り多くの方に支えられ今ここに立てているんだと再確認しましたね。
──一方では現在、ドラマ『昭和元禄落語心中』に出演中で、ラジオパーソナリティーも務めています。かなりお忙しいと思うのですが、体調などは大丈夫でしょうか。
2018年はほぼ休みなく走り続けてきましたが、その中で素晴らしい作品、役との出会いがあり、それを楽しみに待っていてくださる皆さんのおかげで1つ1つなんとか乗り越えてこられました。こうして様々なジャンルのお仕事をやらせていただくことはとても光栄なことであり、僕自身をすごく成長させてくれます。
──様々なフィールドに渡って活動する中で、ご自身にとって、ソロアーティストとしてのライブステージはどんな場所になっていますか?
今の自分が全て曝(さら)け出される場所ですね。僕自身はやはり、生のステージでお客様の前に立ち観客と一体になりパフォーマンスすることが一番の喜びです。自分にとっては、歌と向き合い音楽に対しての想いを再確認できる大切な場所であり、時間になっています。
──全曲オリジナルとしては初となるアルバム「I LAND」では独自のジャンル“ミュージカルPOPS”を掲げていました。イベントのステージではまさに“ミュージカルPOPS”を体現していたように思えたのですが、手応えはありましたか?
1998年にデビューして以来、約20年、ミュージカルと共に生きてきました。そんな僕からはミュージカルを切り離すことはできません。今回のアルバムでは作詞作曲含め楽曲制作に0から携わりました。僕の中から溢れる音楽にはやはりミュージカルの要素が詰まっていて、それこそが一番の個性だと思っています。
──そして、年明けにはライブツアーの開催が決定しました。まず、ツアーが決定した心境から聞かせてください。
約2年かけて完成したこのアルバムを0から音楽制作に携われたことで、歌手としての1歩を踏み出すことが出来たと思います。このアルバムを携えて全国9カ所回れることはとても楽しみです。初めて訪れる地域も多いのでオリジナルソング、カバーソング、ミュージカルソング、山崎育三郎の全てをパフォーマンスでお届けしたいと思っています。
──アルバムとツアーのタイトルになっている「I LAND」はどんな世界が待ってると言えば良いでしょうか。
日常の空間から、非日常の空間へ誘うイメージで作り上げた「I LAND」は、ライブでお客様の前で歌う度にこの楽曲の持つ力を感じ始めています。ライブの始まりにはぴったりな楽曲ですし、ツアーでは、ミュージカル俳優、歌手、俳優、ジャンルを超えた山崎育三郎の世界に誘います!
──来年1月26日に昭和女子大学人見記念講堂で開催される東京公演はどんなライブになりそうでしょうか。
東京でのライブはやはり僕のホームであり、一番ライブを重ねてきた場所なので、盛り上がること間違いないと思います。何より、最高のコンディションで歌を届けたいと思っています。1月18日は僕の誕生日なので、33歳!より気合いが入ることでしょう(笑)
──「お誕生日、おめでとう!」の声が飛び交いそうですね(笑)。ツアーに足を運ぶ方へのメッセージをお願いします。
皆さんと作り上げるライブツアーです!ミュージカルとも違うこの空間を楽しんでいただきたいので、僕が作るこだわりのグッズを手に一緒に盛り上がりましょう。
──このツアーから始まる2019年はどんな1年にしたいですか。
歌手としては、引き続き、自分にしかできないオリジナル楽曲の制作やミュージカルカバーなどもできたらいいなと思っています。僕の大好きな生のステージで、皆さんの前で歌う機会を多く持てればと思っています。