1月18日(土) 桜井秀俊presents『WELCOME BACK, KANAGAWAN! 2020』@ 関内ホール 大ホール
横浜出身・横浜在住、以前から地元のTVK(テレビ神奈川)と組んでイベントを行ったり、その関係で「カモン! カナガワン」という曲を作ったりしてきた、真心ブラザーズ桜井秀俊が、久々に開催したのがこれ。
関取花・9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎・SPECIAL OTHERS ACOUSTICがゲスト出演、この日のために結成した桜井のバンドThe Kanagawansも、ベースとキーボードはキンモクセイの白井雄介と伊藤俊吾でドラムは山口美代子、という、「全員神奈川出身」のイベントでした。
桜井バンドはこの日のために作った新曲を披露したほか、桜井は「サマーヌード」、伊藤俊吾は「二人のアカボシ」を歌う。関取花はMC(爆笑)と歌(うっとり)の激しいコントラストを今日も描いて拍手喝采を浴びる。菅原卓郎はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTと同じスタジオを使っていたという話から「世界の終わり」をカヴァー。スペアザは演奏でオーディエンスをさんざん引き込んだ末に、長尺MCで地元ネタを延々とくり広げる──という、とてもカオスでとても楽しいイベントでした。
1月22日(水) フレンズ、MONO NO AWARE、Mellow Youth @ 渋谷TSUTAYA O-EAST
日本工学院ミュージックカレッジの卒業ライブ、フレンズとMONO NO AWAREの対バンで、Mellow Youthがオープニングアクトで出演。この卒業ライブ、この日と1月25日マイナビBLITZ赤坂(東京カランコロンとThe Floorが出演)の2本開催で、いずれも、ブッキングやライブ制作からPAや照明などまで、すべて学生の手で行うもの。ほかの学校で言うところの卒業制作ですね。
というあたりまではわかった上で観に行ったんだけど、フレンズのMCで知って驚いたのは、このライブ、セットリストまで学生が考えるんだそうです。はあー。確かに、普段なかなかやらない曲をやったり、「え? その曲をそのタイミングで?」みたいな曲順になっていたりした。という意味で、とてもレアなものを観られた、と言えます。
1月24日(金) 忘れらんねえよ @ Zepp DiverCity(TOKYO)
忘れらんねえよが結成満10周年を記念して、1年にわたってくり広げられてきた「がんばれ柴田」プロジェクトの締めくくりのワンマン。確かに締めくくりにふさわしい、懐かしい曲から出たばかりのニュー・アルバム『週刊青春』の曲まで網羅した、オールタイム・ベストのような選曲だったし、終始まさに「渾身の」という言葉がぴったりくる熱い熱いパフォーマンスだった。何度も涙腺にきた。
にしても、ギター:ロマンチック☆安田(爆弾ジョニー)・ベース:イガラシ(ヒトリエ)・ドラム:タイチサンダー(爆弾ジョニー)というこのメンツ、本当に強力、というか、柴田のやりたい音はこれ! というのが本当によくわかる。
「今日は特別な日じゃないっすか!」(柴田)ということで、中盤の「踊れ引きこもり」でサプライズあり。この曲、途中で打ち込みになって女性ボーカルが歌うバラードになる。音源ではその部分では「完璧な女声で歌える男」オメでたい頭でなによりの赤飯が歌っているんだけど、そのパートを担うゲストとして、のんが登場したのだ。
満員のフロア、めちゃめちゃびっくり……となるはずだったが、意外すぎて事態を飲み込めなかったのか、それとも彼女が金髪のウィッグをかぶって出てきたので「のん」なのか「のんのフリをした誰か」なのかわからなくて混乱したせいか、しばらくの間「……えーと……本物!?」みたいな、ちょっと微妙な空気になった。本物だとわかってからの盛り上がりはすごかったけど。
あと、特筆したいのが、彼女が歌っている時、横でタイチサンダーが、Dragon Ash・ATSUSHIの完コピで舞い踊ったこと。長髪で上半身裸で下はヨガパンツみたいなの、という出で立ちもそっくりだが、それ以上に舞い踊る形そのものが完コピ。「ちょっと真似てみた」というんじゃなくて、相当ちゃんと練習したんだと思う。めちゃめちゃ笑った。すばらしい。
1月25日(土) OBLIVION DUST @ 渋谷TSUTAYA O-EAST
ギタリストでありバンドの音楽的中枢を担うK.A.Zが、手の骨折のためライブでの演奏が不可能になり、代わりにサポートを入れて乗り切ってきた──という1年が終わり、ようやくK.A.Zが復帰、というわけで、(ボーカルのKEN曰く)K.A.Zがすべて考えたセットリストで行われた、記念すべきライブ。
なので、フロアの熱はとんでもなく熱かったし、頭から最後まで死ぬほど盛り上がったけど、ただし、ステージ上のOBLIVION DUSTは、「あれ? えーと、K.A.Zさん、休んでましたっけ?」とか言いたくなるくらい、拍子抜けするくらい自然だった。ということにびっくりしたし、不思議だった。ただ、それがとてもいいなあ、とも思った。
あ、唯一違ったのが、KENに「なんか言う?」と振られて、K.A.ZがMCしたこと。普段はMCしないどころかコーラスもしない(だからマイクも立っていない)人なので、新鮮でした。
1月31日(金)『エレ片 Love Love コントの人』@ 博品館劇場
エレキコミックと片桐仁のエレ片のライブ、今回は東京7本・名古屋2本・大阪1本・福岡2本のツアー、その東京の3本目。なのでネタバレは自粛しますが、1本目のコントから死ぬほど笑った、くだらなさの究極みたいなことをやっていて。あと、コントの途中でやついいちろうがアドリブで暴走、今立進がそれに対応してお客さん大笑い、そしてそれに入れずうろたえている片桐仁を観てさらに大笑い、その片桐仁にやついがツッコミ入れてもっと大笑い──という、なんかすごいグルーヴになっている瞬間もあった。あと、今回のオープニング曲とエンディング曲、どっちも片想いの曲なんだけど、どっちもとてもとてもいい曲。