Road to JUNCTION vol.3
2018年7月5日(金) 下北沢GARDEN
SPARKS GO GO、2018年9月24日(月・振休)新木場Studio Coastにて開催の『SHINKIBA JUNCTION 2018~SMAちゃん祭りジャン~』へ向けての、5月・6月・7月3ヵ月連続下北沢GARDENのプレイベント『Road to JUNCTION 2018』。一回目=5月18日(金)は、ROLLYとの合体バンド、スパークスローリーとしてのライブを行い、2回目=6月22日(金)にはゲストでABEDONと真心ブラザーズが登場、そして今回=3回目の7月5日(木)は、奥田民生と堂島孝平が出演した。以下、その3回目のレポ。なお1回目と2回目のレポはこちらです。
1回目
https://www.diskgarage.com/digaonline/liverepo/85165
2回目
https://www.diskgarage.com/digaonline/liverepo/88650
最初はスパゴーの3人で、「砂漠のダリア」「熱風」「Junkfood Junkie」と、横ノリでルーズでラウドなロックンロール曲3連打でスタート。で、ヤック(八熊慎一/Vo.B)の「ようこそいらっしゃいました、こんなクソ暑い日にもっとクソ暑いところに」「(3ヵ月連続なので)もうすっかり我が家のようになりました、GARDENが……あ、GARDENだから庭か」などというあいさつをはさんで、「Rock On」「MONEY HONEY」「楽園に行こう」と快調に飛ばして行く。重い音を身軽に叩きつけていくこの感じ、本当にスパゴーならでは。いつどこで聴いても惚れ惚れする。
7曲目からひとり目のゲスト、堂島孝平が加わる。ヤックに「必ず(シャツの)第一ボタンを締めてるのよ。リハの時も」といじられて「今日はスパゴーさんとのライブなので、普段よりもキツめに締めてます」と返したり、デビューして23年でスパゴーに初めて会ったのは10代の頃だった、共演は今日が初めてです、ようやくなんです、という話をしたりしてから、4人で堂島孝平の「LUCKY SAD」をプレイ。
曲終りでヤック、「10代の堂島孝平の気持ちが伝わったよ」と賞賛。場内、とてもいい空気になる。なお、堂島孝平、橘あつやがギター・ソロに入るところで、どさくさにまぎれて「お兄さん!」とコールした、と告白。でも恥ずかしいので「おぁぃすぁんっ!」みたいに崩して叫んだ、とのことでした。場内、大笑い。
そして「上京したばかりの10代の頃、アパートでこの曲を聴いて、『いつかこういう曲を作れるようになりたい』と思ってた」という、これまたいい話からスパゴーの「Sandy’s Sunday」へ。ヤック&堂島の絶妙なハモリが響き、間奏では堂島がハープの長尺ソロをキメる。
セッション3曲目は、「日本の有名なロックンロールをやるよ」(ヤック)ということで、坂本九「上を向いて歩こう」を、昔RCサクセションがカバーしたのにやや近いバージョンで披露。ヤック×堂島でツイン・ボーカルを存分に響かせてから、堂島は3人と順番にハグしてステージを下りた。
橘兄ボーカルで「Wild Thing」のカバー(映画『メジャー・リーグ』のテーマのあの曲。オリジナルはアメリカのザ・ワイルドワンズというバンドが1965年に発表)をずっしりと聴かせてから、2人目のゲスト、奥田民生の番、なのだが。いつもたちばな哲也がドラムを叩きながらボーカルを取る「NO HUMAN」を、哲也フロントでスタンドマイク、その後ろで奥田民生がドラムを叩く、というフォーメーションで登場、というサプライズ。フロアがどよめき、曲が始まるとそのどよめきが歓声に変わる。
と、あまりに大ウケしたのを受けてヤックが「盛り上がったなあ! 今日はこれで終わってもよかった!」と漏らしたりしつつ、次は奥田民生の「エンジン」。この曲をスパゴーがやると、MTR&Yとはまた違う形でずっぱまりになることを証明する。
そして奥田民生、ギターをテレキャスターに持ち替えてSPARKS GO GO+奥田民生のTHE BAND HAS NO NAME、2005年のセカンド・アルバム『Ⅱ』から「マルホランド・ドライブマーケット」をプレイ。フロア、狂喜。さっきヤックが「これで終わってもよかった!」と言った時以上のピークを迎える。
奥田民生が去り、同期リズム&たちばな哲也ボーカルの「ビバサン」を経て、「大器晩成」「ELBOW DROP」「Booby Trap」「SWERVE DRIVER」と、ライブ・アンセム畳み掛けゾーンへ。「Booby Trap」あたりからオーディエンス跳ねっぱなし、3人は飄々とした表情のまま、音に熱を込めていく。本編ラストは鉄板中の鉄板「Roller Coaster Ride」でスカッと締める。
で、この3ヵ月連続ライブの恒例、「アンコールの前にスクリーン下ろして『SHINKIBA JUNCTION』の出演者を追加発表」のコーナー。今回は、八熊慎一・奥田民生・YO-KING、金澤ダイスケ、オカモトショウ、桜井秀俊(仮メンバー)からなるユニットI.M.O.(説明するのもナンですが、YMOのもじりです)が「I.M.O.の極み男爵」として復活、出演することが発表になった。ステージに出て来たヤック、「言い忘れてた」と、今日のゲスト奥田民生はその「I.M.O.の極み男爵」の代表として出演した、と説明。
ここで、橘兄に奥田民生&堂島公平からバースデイ・ケーキのサプライズ。5日後の7月10日が、53歳の誕生日だったのでした。
そして、スパゴーおなじみのカバー、Steppenwolfの「Sookie Sookie」と、スパゴー屈指のライブ・アンセム「ざまーない」を追加でプレイ、すべて終了。
スパゴー3人の時間も、スパゴー+堂島公平の時間も、スパゴー+奥田民生の時間も、すべて含めて9月24日新木場Studio Coastへの期待をひたすらに募らせてくれる、濃い楽しさが連続していくステージだった。
セットリスト
01. 砂漠のダリア
02. 熱風
03. Junkfood Junkie
04. Rock On
05. MONEY HONEY
06. 楽園に行こう
07. LUCKY SAD Guest:堂島孝平
08. Sandy’s Sunday Guest:堂島孝平
09. 上を向いて歩こう Guest:堂島孝平
10. Wild Thing
11. NO HUMAN Guest:奥田民生
12. エンジン Guest:奥田民生
13. マルホランド・ドライブマーケット Guest:奥田民生
14. ビバサン
15. 大器晩成
16. ELBOW DROP
17. Booby Trap
18. SWERVE DRIVER
19. Roller Coaster Ride
EN
01. Sookie Sookie
02. ざまーない