Caravan、ハンドクラップ&シンガロングが響き渡った恒例行事の新年祭

ライブレポート | 2026.02.10 17:00

Caravan LIVE EXTRA 新年祭 2026 "HOMEWORK SPECIAL"
2026年2月1日(日)CLUB CITTA'

2026年2月1日(日)川崎クラブチッタにて、『Caravan LIVE EXTRA 新年祭 2026 "HOMEWORK SPECIAL"』が開催された。
会場はクラブチッタ、来場者全員に振舞い酒をプレゼント、という形での、毎年この時期のCaravanの恒例行事で、毎年全国から熱心なファンが集まる。今年の振る舞い酒は、スパークリングの日本酒であるSummerFallが協賛に付いた。

「自分と同様お客さんも年齢を重ねてきて、『スタンディングがきつい』という声をよくきくので」という理由で、2023年から、フロアの前半分が座席・後ろ半分がスタンディング、というふうに分けてチケットを販売するようになったが、スタンディングの方がちょっと安いにもかかわらず、座席の方が早く売り切れる。そのため(だと思う)、今年は前から2/3が座席、後ろの1/3がスタンディング、というふうに変更された。

タイトルにも入っているように、今年の『新年祭』のテーマは『HOMEWORK #1』と『HOMEWORK #2』である。前者はインディーズ・デビューよりも前の2003年に初めてCaravanとして自分ひとりで作った5曲入りの作品で、2025年5月13日にCD限定(配信なし)で復刻リリース。後者は、その『HOMEWORK #1』の20年越しの続編的な意味合いで制作され、2025年9月24日にリリースとなった、9曲入りのニュー・アルバムである。
その2作のリリース・ライブという位置付けで、『Boy』を除く全曲=計13曲を演奏……いや、正確に言うと、『HOMEWORK #2』の1曲目「Dusk Till Dawn」は、作品のオープニングSEのようなインストゥルメンタル曲で、この日もSEとして使用されたので、それも除くと、12曲が演奏され、歌われた。それ以外の8曲は、歴代の人気曲などから選ばれていた。

この公演のポスターのビジュアルと同じ、月に鳥のビジュアルが後方に掲げられたステージに、いつものメンバー=ペダル・スティール宮下広輔・ベース高桑圭・キーボード堀江博久・ドラム椎野恭一が登場。最後にCaravanも現れ、『#2』からの「Drift」と『#1』からの「Folks」を、頭2曲に並べて、ライブがスタートする。

オーディエンスは座ったままで、歓声を上げたり身体を揺らしたりして楽しんでいる。「Folks」では、イントロのウッドベースに合わせて大きなハンドクラップが起こった。
この2曲を終えたところでオーディエンスに挨拶し、一緒にSummerFallで乾杯し、本日のライブの趣旨を説明するCaravan。その説明の締めに「けっこう今日、長いです」と言うと、歓声と拍手が上がり、「長いって言って喜んでもらえるのは、ありがたいです」と、それに応じる。
本編17曲・アンコール3曲で20曲、というのは、確かに、例年よりちょっと長いのかもしれない。昨年は17曲だったし。

続いて、ずっとライブで歌っていくことになるであろう新しき名曲「Uta-Kata」と、これまでもずっとライブで歌ってきた名曲「ハミングバード」を続けて歌ったところで、MCがはさまれる。
年が明けてすぐ、自分が子供の頃に住んでいたベネズエラが……という話をしてから、曲に入ろうとしたが、メンバーを見回し、マイクから離れ、椎野恭一とちょっと話し、マイクの前に戻るCaravan。
「みんなが空気おかしいなと思ったら、俺、セットリスト、間違えてました。その次にやる曲のMCを、していましたね」
「Morning Glow」をやるはずだったのを飛ばして、その次の「Heiwa」につながるMCをしてしまった、ということだ。みんな大笑い。
なお、去年も同様に、Caravanが1曲飛ばす、というミスがあったが、彼のギターの独奏で始まる曲だったので、咄嗟にメンバーが付いて行って成立した。今年の「Morning Glow」は、Caravanが出すボイスサンプルで始まる曲だが、「Heiwa」だと思っているCaravanがドラムのカウントを待っているので、指摘するしかなかった、ということですね。堀江博久、「MC、いい話だったんだけどね」とフォローを入れる。

というわけで、そのまま「Heiwa」を歌い、そのあとに「Morning Glow」をやる展開に。そして、『#1』の曲たちと同じ時期から歌い続けている「Think」で、オーディエンスを湧かせてから、「次は、バンドで一回もやったことがない曲がありまして、それをやってみようと思います」。
『#1』収録の5曲のうち、「Feed Back」「Folks」「Camp」は、その直後の一度目のインディーズ期にすぐリメイクしたし、「Retro」は2017年のアルバム『The Harvest Time』でリメイク済みだが、「All Alone」だけはリメイクされていないし、ライブで歌われてもいなかったのだ(このインタビューで理由を話しています 「Caravan、今年の新年祭『HOMEWORKスペシャル』とターニングポイントとなった2作のアルバムについて訊く」。それを今日ここで生で聴けるのを、楽しみにしていたオーディエンスも多いと思う。
「当時、何をやってもうまくいかなくて、ぼっちもいいとこだなと思って、そんな中、ヤケクソで作った歌です。でも今聴くと、それでも突き破ろうという気持ちがこもっていて──」という言葉から歌われた「All Alone」は、バンド・サウンドをまとったことで、とても新鮮に、かつ軽やかに響いた。「変わっていくもの 変わらないもの そのすべてを 許せますように」というラインが、当時の、ではなく、今のCaravanだなあ、と思える。

堀江博久(Key)

宮下広輔(Pedal Steel)

高桑 圭(Ba)

椎野恭一(Dr)

ここでメンバー4人が去って、ひとりで弾き語りの時間になる。『#2』から「Saigon Symphony」と、『#1』から「Feed Back」の2曲である。
「Saigon Symphony」は、イントロや間奏でハープを吹きながらの歌唱。音源ではサイゴンの雑踏のノイズが曲の頭に入っているが、この日はなしだった。片や、『#1』の「Feed Back」にも、『RAW LIFE MUSIC』の「Feed Back」にも入っている(たぶん)日本の街の音は、この日も鳴らされた。

メンバーを呼び戻し、マンドリンを持った堀江博久と向かい合ってCaravanがイントロを奏で始めると、フロアがワッと湧き、ハンドクラップが起こる。「Wagon」だ。ワンコーラス終わってバンド全員の音が揃ったところで、さらに大きな歓声がクラブチッタを包んだ。間奏ではCaravan→堀江→高桑と、ソロのリレー。

次の「Soul Music」の後半では、天井で大きなミラーボールが回り、フロア全体が明るくなる。みんな座ったまま腕を上げたり、ゆらゆら揺れたりしながら歌っているのがよく見えた。この曲でも、次の「Retro」でも、イントロや間奏だけでなく、ボーカルの裏でも宮下広輔のペダル・スティールが大活躍する。

後半のブロックで、Caravan、「『#2』の方に、僕が大好きな友人と作った曲があって。それをやるために呼んでしまいました」と、この曲を作詞した山崎円城と、毎年11月3日に茅ヶ崎でCaravanと共に『HARVEST PARK』を主催する、はちいち農園のAkila & Yu (「Life By Nature」のMVでもコーラスを務めているふたり)を呼び込む。
不安定な時代だけど、確かな光、確かな強さみたいなものに向かっていきたい、ブレずにやっていこうぜ、そんな歌です。大きな、ゴスペルみたいな空気感で伝えたいなと思っています──と、ギターを置いたCaravanが言い、総勢8名での「In My Life」が始まる。

Caravanが1コーラス目、曲の冒頭でトラメガを使って発声した山崎円城は2コーラス目、というふうに、交互にリードボーカルをとり、サビではAkila & Yuがそこに加わっていくこの曲は、確かにCaravanの言葉どおり、ゴスペルのような荘厳な美しさだった。
次も『#2』から「Dynamo」。この曲ではAkilaひとりが残り、Caravanのリードボーカルにハモリを付けていく。

そのあとは、『HARVEST PARK』を一緒に主催している──と再びAkila & Yuを紹介。去年で3回目、10回は続けようと思っている、ぜひ今年も遊びに来てください、そのイベントから生まれた曲です──と「Life By Nature」へ。Caravan、Akila、Yuの3人とオーディエンスが声を揃えてシンガロングする。
なお、さっき、「All Alone」のことを、バンド編成でライブで演奏されたのは今日が初めて、と書いたが、考えてみればこの曲もそうだ。
というか、『#2』の曲は、2005年のメジャー・デビュー・シングル『DAY DREAM』のカップリング曲をリメイクした「Dynamo」以外は、どれもそうである。

Caravanの感謝の言葉とメンバー紹介(高桑圭の紹介の時に、Caravan、「秋の『HARVEST PARK』、もしかしたらいるかもしんないよ?」と言う。Curly Giraffeとして出演するということか?)をはさんでのラストは、そのままCaravan+バンド+Akila & Yuという編成で「Camp」。
「最後、よかったらみんなで歌ってください」というCaravanの言葉に応じてシンガロングが広がる。後半のブレイク時、Caravanがマイクから離れて、ボーカルをオーディエンスにまかせるのはいつもの光景だが、過去のどの年よりも大きな歌声が響いた、ような気がした。

ハットをキャップに、シャツをTシャツに着替えて出て来たアンコールでは、Caravanがライブで使っているバナー「LET THERE BE MUSIC」のレザーキーホルダーを作ったことをお知らせしてから、3曲。
まず、ひとりでアコギ&ハープと共に「Changes」。次は、バンド・メンバーが加わり、改めてSummerFallで乾杯してから「Back to Roots Again」。最後は、Akilaを呼び込んでの「惑星」。
「惑星」を歌う前にAkilaが「最後、立とう」とオーディエンスに呼びかけると、みんな一斉にサッと立ち上がる。その素早さ、ちょっと笑えた。これまで何度も立ちたくなったけど、周囲の目を慮って踏み切れなかった人、多いんだろうな、ということがわかるくらいの感じだったので。

というわけで、「惑星」で、この日何度目かの大ボリュームのハンドクラップ&シンガロング&歓声がチッタに響き、大団円。山崎円城とYuも呼ばれ、8人で横一列で手をつないで挨拶、2026年の『新年祭』は終了した。

「今年はいっぱいライブやるので」と、途中のMCで言っていたCaravan、2月1日の時点では、今後2本のライブが発表されている。
1本目は、3月21日(土)に新潟LOTSで『JIN’S RADIO SHOW presents Caravan HOMEWORK Special in NIIGATA』。椎野恭一、宮下広輔に、ベースはCaravanバンドの前任者=伊賀航、という4人編成でのワンマンである。
2本目はフェスで、5月16日(土)・17日(日)に静岡県御殿場市「富士山樹空の森」で開催される『ACO CHiLL CAMP 2026』の2日目に出演する。

SET LIST

01.Drift
02.Folks
03.Uta-Kata
04.ハミングバード
05.Heiwa
06.Morning Glow
07.Think
08.All Alone
09.Saigon Symphony
10.Feed Back
11.Wagon
12.Soul Music
13.Retro
14.In My Life
15.Dynamo
16.Life By Nature
17.Camp

ENCORE
18.Changes
19.Back to Roots Again
20.惑星

Caravan 新年祭2026 “HOMEWORK Special” 2,1 CLUB CITTA’ SETLIST Play List

公演情報

DISK GARAGE公演

JIN'S RADIO SHOW presents Caravan HOMEWORK Special in NIIGTA

2026年3月21日(土)新潟LOTS
member : 宮下広輔(pedal steel gt.) / 伊賀 航(ba) / 椎野恭一(dr)

ACO CHiLL CAMP 2026

2026年5月17日(日)静岡県御殿場市「富士山樹空の森」
act : OAU / Caravan / HY / 木村カエラ / LOW IQ 01 feat. KOHKI / MONKEY MAJIK / SHISHAMO

INFO

受注生産ハンドメイドアイテム Caravan LET THERE BE MUSIC レザーキーホルダー
4,400円(税込)

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※受注受付数に上限があります

 

Caravan LET THERE BE MUSIC レザーキーホルダー

 

Caravan LET THERE BE MUSIC レザーキーホルダー

 

Caravanのステージでお馴染みの「LET THERE BE MUSIC」のバナーがレザーキーホルダーになって登場。Caravan、go slow caravan、NARROWGATEのトリプルコラボによって実現した遊び心が溢れるレザーアイテムです。素材は植物タンニンを使い時間を掛けてなめされた国産牛ヌメ革を使用。Narrow Gate工房にて染色、オイルを染み込ませた後、ガラスで磨き上げ、ツヤと質感を出し、経年変化を楽しめる革に仕上げています。強度が高いロウ引きの糸で一つ一つ手縫いで作られたMADE IN JAPANの革小物です。
本体サイズ:H:65mm×W:50mm(金具部分は除く)

 

【go slow caravan 】
2008年11月11日(世界平和記念日)『外遊び』をテーマに日本で誕生したブランド。機能素材や天然素材を使用しながら、クレイジーカラーや総柄、ポップなグラフィックでアウトドアを楽しく彩る個性的なプロダクトを展開。アウトドアの枠を越えた異業種とのコラボレーションも多数生み出され、年齢、性別を問わず国内外、幅広いファンから支持されている。
HP:https://official.goslowcaravan.com

 

【Narrow Gate/ナローゲート】
レザーブランド NARROWGATE from TOKYO
東京を拠点に2014年より作品製作を開始。“温故知新”をテーマに革工芸を表現しています。手縫いで縫製される温もりのあるアイテムが特徴。
HP:https://narrowgate.handcrafted.jp

  • 兵庫慎司

    取材・文

    兵庫慎司

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  • 撮影

    SUSIE

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